仮面ライダーV3対デストロン怪人の紹介:1973年日本映画。『仮面ライダーシリーズ』および“昭和仮面ライダーシリーズ”第2作『仮面ライダーV3』の劇場版第2作です。本作はテレビ本編第2話の再編集版だった前作『劇場版 仮面ライダーV3』(1973年)とはうって変わって劇場用の完全オリジナルストーリーとなりました。本作は四国各地で大々的なロケが行われ、現地の地形が大きく変わってしまうほどの大規模な爆破ロケを敢行。テレビ本編序盤に登場した仮面ライダー1号・2号もオリジナルキャストの藤岡弘、と佐々木剛が声をあてるという形で登場しています。
監督:山田稔 出演者:宮内洋(風見志郎/仮面ライダーV3)、小林昭二(立花藤兵衛(おやっさん))、小野ひずる(珠純子)、川口英樹(珠シゲル)、二瓶秀雄(沖田徹夫)、森桃江(沖田ひろ子)、八代駿(タイホウバッファロー)、西崎章治(ドクバリグモ)、辻村真人(ギロチンザウルス)、千波丈太郎(ドクトルG)、納谷悟朗(デストロン首領)、藤岡弘、(仮面ライダー1号)、佐々木剛(仮面ライダー2号)、中江真司(ナレーション)ほか
映画「仮面ライダーV3対デストロン怪人」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「仮面ライダーV3対デストロン怪人」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
仮面ライダーV3対デストロン怪人の予告編 動画
映画「仮面ライダーV3対デストロン怪人」解説
この解説記事には映画「仮面ライダーV3対デストロン怪人」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
仮面ライダーV3対デストロン怪人のネタバレあらすじ:起
四国・高知から東京に向かうフェリー「さんふらわあ号」に原子物理学者の沖田徹夫(二瓶秀雄)が乗っていました。沖田は四国山脈の山奥でウランの数百倍の放射能を持つ超放射能元素“サタンニウム”の鉱石を発見しており、このサタンニウムが悪用されることを懸念していました。沖田はサタンニウムのことを世間に公表せず闇に葬ろうと考えましたが、世界征服を企む悪の秘密結社「デストロン」が黙って見過ごすはずがありませんでした。
船内の一室にいた沖田の耳に、デストロンの大幹部・ドクトルG(ゲー)(千波丈太郎)の声が聞こえてきました。ドクトルGは沖田にサタンニウムのある場所への案内を要求、恐れをなした沖田はサタンニウムの入ったケースを海に投げ捨てることにしました。ところが、沖田はかねてから付け狙っていたデストロンの黒服の男(中村文弥)に取り押さえられ、サタンニウムごと姿を消してしまいました。
“おやっさん”こと立花藤兵衛(小林昭二)は沖田が行方不明になったとの新聞記事を読んでいました。そこに仮面ライダーV3こと風見史郎(宮内洋)が現れ、沖田の件について話し合っていたところ、海上保安庁の無線を傍受していた「少年仮面ライダー隊」の一員・珠純子(小野ひずる)と弟・シゲル(川口英樹)が和歌山県・勝浦沖で沖田の上着が見つかったとの情報を入手しました。この一帯は無人島の多いところであり、風見とおやっさんは現地に飛んで探ることにしました。釣り人に扮して勝浦沖を探っていた風見とおやっさんはデストロン戦闘員が警備している島を見つけ、風見は海に潜って島を探ることにしました。
その頃、この島にあるデストロンの基地ではドクトルGによるサタンニウムの実験が行なわれていました。デストロン科学者は沖田の目の前で、捕らえた一般人三人のうち二人にサタンニウムの放射能を浴びせました。放射能を浴びた者はたちまち体中から泡が噴き出して溶けていき、しまいには白骨だけの状態となりました。実験の成功に気を良くしたデストロンは、世界征服計画のため大量のサタンニウムの在り処を沖田から聞き出そうとしました。その時、基地の監視カメラに侵入者(風見)が映り、風見にこの基地の存在を知られたドクトルGは基地の放棄を決定、囚人たちを始末して島から脱出することにしました。
仮面ライダーV3対デストロン怪人のネタバレあらすじ:承
基地内部に潜入した風見は次々と戦闘員を倒していきましたが、再生怪人のピッケルシャークとドリルモグラに襲撃されました。再生怪人は既に囚人たちを始末しており、「よくも罪のない人々を…」と怒りを露わにした風見は仮面ライダーV3(声:宮内洋/演:中屋敷鉄也)に変身して怪人たちを蹴散らしました。
戦闘員は沖田を連れて島を脱出しようとしましたが、駆け付けたV3が沖田を助けました。その直後、島は大爆発を起こしました。変身を解除した風見は沖田を連れておやっさんのボートまで泳ぎ着き、沖田はデストロンの手に渡ったサタンニウムは少量であり、デストロンは大量のサタンニウムを手に入れるつもりだと語りました。サタンニウムは四国の山中から偶然に見つかったものであり、風見は基地を放棄したデストロンは四国へ向かうつもりであると確信しました。
沖田はデストロンに嘘の在り処を教えており、本物のサタンニウムの在り処は四国の「ホテル奥道後」で働く沖田の妹・ひろ子(森桃江)に託していることを明かしました。風見とおやっさんはデストロンがひろ子を狙うのではないかと危惧しているところに突然何者かから襲撃され、沖田は爆撃の直撃を受けてしまいました。致命傷を負った沖田は風見とおやっさんにひろ子と弟・正夫を助けてほしいと言い残して息を引き取りました。そこに沖田を爆撃したデストロンの新たなる怪人タイホウバッファロー(声:八代駿/演:岡田勝)が現れ、立ち向かった風見は爆撃を受けて海に突き落とされていきました。タイホウバッファローは「風見志郎など俺の敵ではない」と豪語してその場を立ち去りました。
風見を発見することができなかったおやっさんは自分だけでも四国に向かう決意を固め、純子やシゲルと共にフェリー「おくどうご2」で四国へと向かいました。
仮面ライダーV3対デストロン怪人のネタバレあらすじ:転
フェリーを降りたおやっさん・純子・シゲルは「ホテル奥道後」行きのバスに乗り込みました。道中でおやっさんは純子とシゲルにひろ子はホテルの専属ダンサーチームに所属していることを伝えましたが、このバスにはおやっさんたちを追ってデストロンの黒服の男も乗り込んでいました。
「ホテル奥道後」に着いたおやっさんたちはひろ子が出演しているショーを見ていると、突然停電が発生、デストロン怪人のドクバリグモ(声:西崎章治)が出現しました。ドクバリグモはひろ子からサタンニウムの場所を聞き出そうとし、おやっさんは身を挺してひろ子を助けました。ドクバリグモは「風見志郎は死んだのだ。観念しろ!」と戦闘員と共におやっさんとひろ子を取り囲みましたが、突然の笑い声と共に実は密かに生き延びていた風見が姿を現しました。
風見はひろ子を連れてホテルから脱出、滝にかかる橋に差し掛かったところで怪人ギロチンザウルス(声:辻村真人)に行く手を阻まれました。ギロチンザウルスはひろ子を明け渡すよう要求、ドクバリグモと共に風見たちに迫りました。「錦晴殿」に追い詰められた風見は、ひろ子を駆け付けてきたおやっさんに託すと「さて今度はこっちから行くぞ!」とV3に変身しました。戦闘員を蹴散らしたV3は“V3反転キック”でギロチンザウルスを倒しました。
風見たちから兄の死を知らされたひろ子は嘆き悲しみ、サタンニウムの在り処を記した地図は高知城に隠していると明かしました。しかし、風見たちのやり取りは全てデストロンによって盗聴されていました。
高知城に到着した風見たち一行は城門付近で正夫と合流しました。ひろ子は正夫に兄の死は伝えず、「ちょっと急用ができたの」と嘘をつきました。高知の親戚に預けられている正夫は現地のライダー隊の隊員となっており、おやっさんは「頑張れよ」と声をかけました。ひろ子はサタンニウムの地図を城の天守閣内部に隠しており、風見は城の周囲を見張ることにしておやっさんたちが地図を探すことになりました。風見の様子を黒服の男がじっと監視していました。
仮面ライダーV3対デストロン怪人の結末
天守閣の最上階に上ったおやっさんたちは地図を入手することに成功しました。ところが、地図は突然現れた黒服の男に奪われ、地図を取り返そうとした正夫は男に捕まってしまいました。男の正体はドクバリグモであり、正夫を連れて城を後にしようとしていました。そこにV3が現れてドクバリグモや戦闘員と交戦、正夫は助け出したものの地図は持ち去られてしまいました。
V3は偵察メカ「V3ホッパー」で地図を持ったデストロンの車が「来島どっく」に向かっていることを知り、バイク「ハリケーン」で後を追いました。
来島どっくに到着したV3はタイホウバッファローの爆撃を受けました。そこにドクトルGが現れ、「サタンニウムは我々デストロンの物だ。これさえ手に入れれば世界征服は時間の問題だ。V3、貴様の墓場はここだ!」と宣言しました。V3はなおもタイホウバッファローの砲撃を受け続け、爆炎の中に姿を消しました。
勝利を確信したドクトルGは戦闘員たちを引き連れ、サタンニウムの埋蔵場所へと向かいました。デストロンはサタンニウムを手に入れれば手始めとして日本全土を征服しようと目論んでいました。その時、「そうはさせん!」と仮面ライダー1号(声:藤岡弘、)と仮面ライダー2号(声:佐々木剛)が現れました。オーストラリアのデストロンと戦っていた1号と2号はドクトルGの野望を知ってはるばる帰国してきたのであり、V3と力を合わせてデストロンの野望を砕くと宣言しました。
難を逃れていたV3は1号・2号と合流、ドクトルGが差し向けた再生怪人軍団と戦い始めました。3人のライダーは次々と怪人たちや戦闘員たちを片付けていき、V3は「貴様だけは逃がさん!」とドクバリグモにV3反転キックを炸裂させました。
ドクトルGはタイホウバッファローに一斉射撃を命じ、ドクバリグモは爆撃の巻き添えになって爆死しました。タイホウバッファローは今一斉射撃すれば味方も被害を被ると進言しますが、味方の命よりもライダーたちのい殲滅を優先させるドクトルGは敵味方構わず砲撃させました。3人のライダーは爆撃を耐え抜き、結局タイホウバッファローの攻撃で倒されたのはデストロンの再生怪人たちばかりでした。タイホウバッファローはライダーたちを道連れに自爆しようとしましたが、1号と2号の“ライダーダブルキック”とV3の“V3キック”が決まり、タイホウバッファローは「ちくしょう…」と言い残して爆死を遂げました。ドクトルGは「だらしのない怪人軍団め。今度こそV3を倒す必殺改造人間の軍団を作り上げてやる。覚えておけ!」と捨て台詞を吐いて去っていきました。
1号と2号はデストロンを叩くため再びオーストラリアに渡り、風見やおやっさんたちはさんふらわあ号で帰路につきました。風見とおやっさんは世界に本当の平和を取り戻すまでデストロンと戦い続ける決意を新たにしていました。
以上、映画「仮面ライダーV3対デストロン怪人」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する