仮面ライダー対ショッカーの紹介:1972年日本映画。『仮面ライダーシリーズ』および“昭和仮面ライダーシリーズ”第1作『仮面ライダー』の劇場版第2作であり、テレビ本編再編集版を除くシリーズ初のオリジナル作品です。人工重力装置を悪用しようとする秘密結社ショッカーの野望を打ち砕くため、1号と2号の“ダブルライダー”が立ち向かいます。
監督:山田稔 出演者:佐々木剛(一文字隼人/仮面ライダー2号)、藤岡弘、(本郷猛/仮面ライダー1号)、小林昭二(立花藤兵衛(おやっさん))、天本英世(死神博士)、千葉治郎(滝和也)、沖わか子(ユリ)、高見エミリー(エミ)、杉林陽子(ミカ)、三浦康晴(五郎)、伊豆肇(大道寺博士)、宮裕之(阿野助手)、斉藤浩子(大道寺珠美)、辻村真人(ザンジオー)、中江真司(ナレーション)ほか
映画「仮面ライダー対ショッカー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「仮面ライダー対ショッカー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
仮面ライダー対ショッカーの予告編 動画
映画「仮面ライダー対ショッカー」解説
この解説記事には映画「仮面ライダー対ショッカー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
仮面ライダー対ショッカーのネタバレあらすじ:起
雷雨の降りしきる夜の「大道寺地球物理学研究所」。所長の大道寺博士(伊豆肇)は助手の阿野(宮裕之)と共に地球の地軸をも変えることのできる人工重力装置“GX”の実験に成功していました。阿野はGXが悪用されることを危惧しつつも、大道寺の命で実験データをコンピューターに入力することにしました。
その時、雷の影響か研究所は停電、闇の中から秘密結社ショッカーの大幹部・死神博士(天本英世)が現れました。死神博士は「我々ショッカーはお前の研究をじっと待っていたのだ。お前の研究はショッカーが有難く頂戴することになる」と宣言、研究データを持って逃げようとした阿野を泡の中に飲み込んでしまいました。死神博士が不気味な笑いと共に姿を消した直後、研究所は大爆発を起こして崩壊しました。
ショッカーのアジトに戻った死神博士は、奪った研究データを元に人工重力装置を組み立てるよう科学者たちに命じました。死神博士は地球の地軸を変えることで地球を征服することを目論んでおり、手始めに日本を海に沈めようと考えました。しかし、奪った設計図には装置を起動させるために最も必要な方程式が記されていませんでした。死神博士は「大道寺め、肝心な部分を隠しておったか。このまま引き下がるショッカーではない」と憤りを露わにしました。
大道寺は自身の研究をショッカーの世界征服に悪用されてはならないと考えていました。車で移動中の大道寺は、阿野が路上に倒れ込んでいるのを発見しました。大道寺は阿野を病院に連れて行くため車に乗せ、阿野からGXの方程式の在り処を訊かれた大道寺は万が一に備えて娘の珠美(斉藤浩子)に方程式を預けたことを明かしました。実は阿野はショッカー怪人のハエ男(声:梶哲也)が変装していたものであり、ハエ男は用済みとなった大道寺を抹殺しようとしました。逃げ出した大道寺はすぐにショッカー戦闘員たちに取り囲まれ、娘の命だけは助けてほしいと懇願しました。
そこにショッカーの暗号通信を解読した一文字隼人(佐々木剛)とFBI捜査官の滝和也(千葉治郎)が駆け付け、一文字は滝に大道寺を託すとハエ男や戦闘員たちと戦い始めました。ハエ男は怪人サボテグロンとモグラングを呼び出しましたが、一文字は仮面ライダー2号に変身してサボテグロンとモグラングを倒し、ライダーキックでハエ男を倒しました。しかし、大道寺は研究の秘密をショッカーに漏らしてしまったことを深く後悔していました。
仮面ライダー対ショッカーのネタバレあらすじ:承
その頃、珠美は自宅に友人たちを招いて自身の誕生日パーティーを開いていました。珠美は父からぬいぐるみをプレゼントされていました。珠美がケーキのろうそくの火を消そうとしたその時、突然ケーキが燃え出し、そこにショッカーの怪人ドクガンダーとアリガバリが現れました。2体の怪人は珠美を拉致、車に乗せて連れ去ろうとしましたが、運転手役の戦闘員は何者かに気絶させられていました。
「ショッカーの改造人間! その娘を置いて大人しく退散しろ!」その場に現れたのは本郷猛(藤岡弘、)でした。本郷は仮面ライダー1号に変身、警告を無視した怪人たちから珠美を助けるとアリガバリを倒しました。ところが、珠美は突然現れた謎の泡に飲み込まれそうになり、1号は珠美を泡から引き上げましたが、今度は泡の中から新たな怪人・“日本アルプスの人食いサンショウウオ”ことザンジオー(声:辻村真人/演:瀬島達佳)が現れました。2号がバイク“サイクロン号”で駆けつけて1号に加勢しましたが、ザンジオーは珠美を捕らえると泡の中に消えていきました。
その頃、大道寺は“おやっさん”こと立花藤兵衛(小林昭二)の経営する「立花レーシングクラブ」に匿われていました。そこに本郷と一文字、滝が怪人の襲撃で頭を打った少年を連れて戻り、珠美がショッカーに連れ去られたことをおやっさんに報告しました。大道寺が頭を抱えているとそこに何と死神博士から電話がかかってきました。死神博士は応対したおやっさんに「大道寺に伝えるがいい。娘の命が大事ならGXの方程式を渡すんだ」と告げ、翌日の正午に取引場所の“地獄谷”に来るよう要求してきました。
仮面ライダー対ショッカーのネタバレあらすじ:転
その翌日、一文字と大道寺は地獄谷にやってきました。そこに死神博士とショッカー戦闘員たちが珠美を連れて現れ、「人質交換は谷の中央で行う。今から三つ数えたら歩き出せ。変なマネをしたら娘は殺す」と告げてきました。一文字と大道寺は死神博士の要求通りに谷の中央へと歩み寄り、双方は珠美と大道寺を交換しました。
大道寺の身柄を確保した死神博士は「一文字隼人。貴様をこのまま無事に帰すと思ったか。見よ、貴様は罠の真っ只中だ!」と告げ、一文字と珠美はたちまちこれまでライダーが倒してきたものの復活を果たした“再生怪人”の軍団に取り囲まれました。
しかし、一文字は全く動じるどころか笑い出し、「死神博士。己の策に溺れて目が見えんらしいな。お前が捕らえた大道寺博士をよく見ろ!」と告げました。何と大道寺は本郷が変装したものであり、正体を現した本郷は逆に死神博士を人質に取りました。一度は引き下がったかのように見えた怪人たちでしたが、本郷と一文字に奇襲をかけて死神博士を救出しました。一文字は珠美に「目をつぶっているんだ」と告げると仮面ライダー2号に変身、本郷も1号に変身して怪人たちと戦い始めました。
“技の1号”と“力の2号”は力を合わせて怪人たちを倒していき、珠美を連れて2台のサイクロン号で地獄谷から脱出を図りました。1号は自分が囮となり、2号に珠美を託して逃そうとしたところに滝がバイクで駆け付け、2号は滝に珠美を託して脱出させました。
仮面ライダー対ショッカーの結末
1号と2号はそれぞれライダーキックを再生怪人軍団にくらわし、サイクロン号に乗って滝たちと合流しようとしましたが、そこにショッカー戦闘員たちがバイクに乗って立ちはだかってきました。1号と2号はショッカーと激しいバイクチェイスを繰り広げ、格闘戦に持ち込んで戦闘員たちを倒していきました。しかし、1号と2号はなぜかこの場にザンジオーがいなかったことに疑問を感じていました。
1号・2号・滝は車で駆け付けたおやっさんと大道寺に珠美を託しました。父との再会を喜ぶ珠美でしたが、大道寺はGXの方程式を珠美の誕生日プレゼントのぬいぐるみの中に隠しており、そのぬいぐるみはまだ大道寺の自宅にありました。
その頃、ザンジオーは不思議な泡の中から大道寺家に現れ、方程式を隠したぬいぐるみを奪おうとしていました。そこに間一髪で1号と2号が駆け付け、「このぬいぐるみは貴様に渡すわけにはいかん!」とぬいぐるみを持って走り去ろうとしました。1号と2号はザンジオーがぬいぐるみに狙いを定めていたことを見破っており、ザンジオーは戦闘員たちを招集して1号と2号からぬいぐるみを奪おうと戦いを挑みました。
戦闘員たちを倒していった1号と2号でしたが、一瞬の隙を突かれてザンジオーにぬいぐるみを奪われてしまいました。1号と2号は逃げるザンジオーを追い詰め、ザンジオーの火炎攻撃にも耐え抜くと、最後はザンジオーに必殺のライダーダブルキックを炸裂させて倒しました。
こうして方程式をショッカーの魔の手から守り抜くことに成功した1号と2号はサイクロン号に乗り、いずこへと走り去っていきました。
以上、映画「仮面ライダー対ショッカー」のあらすじと結末でした。
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