劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事(デカ)の紹介:2008年日本映画。『平成仮面ライダーシリーズ』第8作の『仮面ライダー電王』と第9作『仮面ライダーキバ』がコラボレーションした作品です。本作はゲストに後に平成ライダー第10作『仮面ライダーディケイド』でディケイド版仮面ライダークウガこと小野寺ユウスケを演じることになる村井良大、第5作『仮面ライダー剣(ブレイド)』で仮面ライダーカリスこと相川始を演じた森本亮治を迎え、新たなる強敵“ネガタロス”に立ち向かう電王やキバたちの活躍を描きます。今回は同時上映された短編作品『モモタロスのキバっていくぜ!』(監督:柴﨑貴行)のあらすじ・ネタバレも併せてご紹介します。
監督:金田治 出演者:佐藤健(野上良太郎)、関俊彦(モモタロス/仮面ライダー電王ソードフォーム/仮面ライダー電王クライマックスフォーム)、中村優一(桜井侑斗/仮面ライダーゼロノス・アルタイルフォーム)、瀬戸康史(紅渡/仮面ライダーキバ)、秋山莉奈(ナオミ)、松本若菜(野上愛理)、石丸謙二郎(オーナー)、松元環季(コハナ)、武田航平(紅音也)、小池里奈(野村静香)、村井良大(鈴木一哉)、森本亮治(鈴木一馬)、遊佐浩二(ウラタロス/仮面ライダー電王ロッドフォーム)、てらそままさき(キンタロス/仮面ライダー電王アックスフォーム)、鈴村健一(リュウタロス/仮面ライダー電王ガンフォーム)、大塚芳忠(デネブ/仮面ライダーゼロノス・ベガフォーム)、杉田智和(キバットバットⅢ世)、緑川光(ネガタロス/仮面ライダーネガ電王)ほか
映画「仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事(デカ)の予告編 動画
映画「仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事」解説
この解説記事には映画「仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
モモタロスのキバっていくぜ!のネタバレあらすじ結末
世界で最初の映画は、1895年にパリのリュミエール兄弟によって作られたと言われています。ちなみにリュミエールとはフランス語で“光”を意味するというのです。そんなこともお構いなしにモモタロス(声:関俊彦/演:高岩成二)は自分の主演する映画の2本目となる今作(1本目は2007年公開の『モモタロスのなつやすみ』)をどんな映画にするか考え、自分がカッコよく敵をばったばったと倒していく映画を想像しました。
海賊船船長のコスプレをしたモモタロスは「降伏しないと容赦しねえ」などと息巻きましたが、そこに乱入してきたウラタロス(声:遊佐浩二/演:永徳)は「やっぱり映画はラブストーリーかな」と妄想しました。ところが、今度はキンタロス(声:てらそままさき/演:岡元次郎)が「お前が言うと嘘臭いわ!」と乱入、「日本映画は“和”や。“わびさび”やでえ!」と息巻きました。
キンタロスが“男はつらいよ”の寅さんばりの口上を述べていると、今度はリュウタロス(声:鈴村健一/演:おぐらとしひろ)が「可愛くなーい!」と乱入、「映画ってやっぱり動物さんが出ないと!」と犬に扮しました。
ところが、今度はキバットバットⅢ世(声:杉田智和)が「いい加減にしろ!」と乱入、「この映画はな、22年に渡る壮大な大河ドラマだぜ」と語ると、22年前に生まれたひとりの赤ん坊をどんなことがあっても守ると誓ったと語りますが、映画は強制的にエンドロールとなり、モモタロスたちの花見に連れ出されたキバットは「俺の話を聞け!」とブチ切れました。モモタロスは「俺の映画は最初から最後まで…」と言いかけたところにキバットが割って入りました。「キバっていくぜ!」
以上、映画「モモタロスのキバっていくぜ!」のあらすじと結末でした。
劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事のネタバレあらすじ:1
銀行から大金を奪った二人組の強盗が車で逃走していました。パトカーの追跡を振り切って逃げようとする強盗をバイク“マシンデンバード”に乗ったモモタロス憑依状態の野上良太郎(佐藤健)、ワンボックス車に乗ったウラタロス、キンタロス、リュウタロス、コハナ(松元環季)が追い詰めました。良太郎やモモタロスらはイマジンによる犯罪を捜査する「デンライナー署」の刑事となっており、警察手帳も捜査令状も必要なく、良太郎たち自身が捜査令状という超法規的な権限が与えられているのです。デンライナー署に逮捕できないのは“神”のみ―――。
「俺たち、参上!」良太郎たちが(モモタロスの発案で)ポーズを決めていると、銀行強盗の一人と契約していたイマジン“ピンクラビットイマジン”が姿を現し、もう一人は怪人“ホースファンガイア”としての正体を現しました。良太郎はモモタロスと組んで仮面ライダー電王ソードフォーム(声:関俊彦/演:高岩成二)に変身、仲間たちと共に2体の怪人と交戦しました。コハナが盗まれた金を取り戻している間に電王ソードフォームは「やっぱり俺が主役だな」と“俺の必殺技パート2”を炸裂させてホースファンガイアを倒し、ピンクラビットイマジンもウラタロス・キンタロス・リュウタロスとの大乱戦の末にリュウタロスの“リュウボルバー”で倒されました。しかし、コハナは“手がかり”を見つけることができませんでした。
デンライナー署への捜査協力のため、警視庁から新米刑事の鈴木一哉(村井良大)が派遣されました。モモタロスたちにビビる一哉に、デンライナーのオーナー(石丸謙二郎)が直々に事情を説明しました。オーナーが持つ予備のライダーパスが何者かに盗まれ、犯人はおそらくはぐれたイマジンであろうということでした。万が一パスが悪用されれば世界はイマジンが支配する世界になってしまう恐れがあり、オーナーはパスを取り戻すために“デカ長”としてデンライナー署を立ち上げたのです。モモタロスたちとは反りが合わなさそうな一哉でしたが、事件解決までは警視庁に戻らない覚悟で良太郎たちの捜査に協力することにしました。時を同じくして、強盗や麻薬など複数の罪に問われている凶悪犯の黒木誠也(武智健二)が全国に指名手配されていました。その黒木は、イマジンやファンガイアを率いて究極の悪の組織を作ろうと目論むはぐれイマジン・ネガタロス(声:緑川光/演:岡元次郎)と手を組んでいました。黒木はネガタロス率いる「ネガタロス軍団(仮)」に用心棒として雇ってもらう交渉をしていましたが、なぜか仮面ライダーゼロノスこと桜井侑斗(中村優一)やデネブ(声:大塚芳忠/演:押川善文)も用心棒としてネガタロスに雇われていました。ネガタロスは黒木に報酬として、黒木が指名手配される前の時間まで行けるパスを提示しました。
その頃、一哉は“悪の組織”が道行く人を勧誘しているという情報を入手していました。イマジンが関与していると睨んだ良太郎はリュウタロスに憑依され、“リュウタロスダンサーズ”と共にたまたま道を歩いていたヤクザの集団や強面の男たちを手あたり次第に逮捕していきました。
良太郎の姉・愛理(松本若菜)は経営する喫茶店「ミルクディッパー」の常連客である尾崎正義(永田彬)や三浦イッセー(上野亮)と共に差し入れを持ってデンライナー署を訪れました。ところが、署内ではリュウタロスが勝手に捕まえた者たちが大暴れてしており、モモタロスやコハナ、ナオミ(秋山莉奈)らが対応に追われていました。そこにオーナーが現れ、「皆さん、これ以上の騒ぎはご遠慮願いましょうか」とその場を収めました。
劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事のネタバレあらすじ:2
良太郎と一哉は公園のベンチで一息ついていると、バイオリン職人で仮面ライダーキバ変身者の紅渡(瀬戸康史)が野村静香(小池里奈)と共に何かを掘り返そうとしている場面に遭遇しました。渡たちは土の中で発酵させていたバイオリン修理用のニスを取り出そうとしており、その臭いがあまりにも強烈なことから一哉は渡たちを“悪の組織”と勘違いしてしまいます。駆け付けたウラタロスは良太郎に憑依して静香から事情を聞こうとしたところ、モモタロスに憑依された渡が勝手に良太郎に憑依するなと掴みかかってきました。良太郎は何とかモモタロスとウラタロスをなだめ、我に返った渡はニスの材料を集めに行ったとあるビルで“悪の組織”という言葉を聞いたと証言しました。そこで良太郎と一哉は清掃員に扮してビルに潜入したところ、手下に八つ当たりしている黒木を侑斗が諫めている場面に遭遇しました。そこにネガタロスが現れ、「これからが本番だ」と意味深な発言をしました。
デンライナー署に戻った良太郎と一哉は、なぜ侑斗がネガタロスの元にいたのかとモモタロスやコハナたちと話し合いました。コハナや良太郎は侑斗は潜入捜査をしているのではないかと考えました。ところが、あの場に黒木の姿を目撃した一哉は今は危険だという良太郎やウラタロスの忠告を聞かずに単身ビルに乗り込み、ネガタロスの手下に捕まってしまいます。黒木は刑事に踏み込まれて大丈夫なのかとネガタロスに問いかけますが、ネガタロスは「明日には人間どもはみんな俺様の前にひれ伏すことになるだろう」と意に介しませんでした。
一哉はビルの一室に監禁され、ネガタロスの手下の女性セーラ(セーラ・ブランチ)が見張りにつきました。密かにビルに潜入していたナオミがデネブと共に黒木を足止めし、やはり潜入捜査のため「ネガタロス軍団(仮)」に潜り込んでいた侑斗が一哉を救出しようとしたその時、駆け付けたウラタロスが侑斗に憑依、言葉巧みにセーラを口説くフリをして彼女の胸元の拳銃を奪いましたが、ウラタロスの憑依が解けた直後にセーラと契約していた“クラウンイマジン”が姿を現し、侑斗に襲い掛かってきました。駆け付けた黒木は侑斗に銃を向けますが、キンタロスに憑依された良太郎が駆け付けて黒木を叩きのめしました。
その頃、ネガタロスは「エサとは気づかねえで、バカな奴らだ」とほくそ笑むと、爆破スイッチを押して手下らと共にビルから去っていきました。爆破炎上するビルを見つめながら、ネガタロスは黒木やセーラらに「これが勝つ“悪の組織”ってやつだ」と勝ち誇りましたが、良太郎に助け出された一哉、デネブとナオミ、侑斗らは間一髪で脱出してデンライナー署に戻りました。
モモタロスは「バカ野郎!てめえのせいでみんな死ぬところだったじゃねえか!」と一哉を責め、ウラタロスも「スタンドプレイが実力に見合ってないんだよね」と一哉を批判しました。一哉はどうしても指名手配犯を検挙したかったと頭を下げ、良太郎は全員無事だったからと諭すとなぜ手柄にこだわるのか尋ねてみました。一哉は自分が生まれる直前に殉職した刑事の父に近づきたがっていましたが、これまで一度も手柄を立てたことがないことを負い目に感じていたのです。
これまでネガタロスの動向を探り続けていた侑斗は「まだ終わったわけじゃない。ネガタロスを止めないと大変なことになる」と言うと、ネガタロスの強さは全員でかかっても五分五分だと告げました。モモタロスは「上等じゃねえか」と立ち上がり、良太郎は一哉を汚名返上のため作戦に参加させることにしました。モモタロスは全員に号令をかけました。「よっしゃ! デンライナー署、出動だぜ!」
劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事のネタバレあらすじ:結末
ネガタロスは黒木やセーラたち「ネガタロス軍団(仮)」を率いて国会議事堂の前に現れ、世界征服の第一歩として国会議事堂を破壊しようとしました。そこに良太郎と侑斗が立ちはだかり、良太郎はモモタロスに憑依されて仮面ライダー電王ソードフォームに、侑斗は仮面ライダーゼロノス・アルタイルフォーム(声:中村優一/演:伊藤慎)に変身しました。
電王「俺、参上!」
ゼロノス「最初に言っておく。俺はかーなーり強い!」
電王は「ここなら遠慮はいらねえ」とデンライナーとゼロライナーを使って一味全員を国会議事堂から離れた廃工場に移動させ、ウラタロス、キンタロス、リュウタロス、デネブも集結しました。ネガタロスは「お前たちはただの前座だ。死んでもらおう」とオーナーから奪ったライダーパスで“仮面ライダーネガ電王”(声:緑川光/演:岡元次郎)に変身、ここに電王たちと「ネガタロス軍団(仮)」との決戦が始まりました。
一哉は黒木やセーラたちと対峙し、コハナもバズーカ砲を持って加勢しました。電王はネガ電王に、ゼロノスはクラウンイマジンに苦戦を強いられ、キンタロスは「俺の強さにお前が泣いた!」とモモタロスに代わって電王に憑依しアックスフォームに変身しますが敵いません。そこで今度はウラタロスが「お前、僕に釣られてみる?」とロッドフォームに変身、リュウタロスも「お前、今すぐ倒すけどいいよね? 答えは聞いてない!」とガンフォームに変身してネガ電王に立ち向かいましたが、ネガ電王は「倒されるのはてめえだぜ」とガンフォームを圧倒しました。ネガ電王がとどめを刺そうとしたその時、渡がバイク“マシンキバー”でキバットバットIII世と共に駆け付け、仮面ライダーキバ・キバフォーム(声:瀬戸康史/演:高岩成二)に変身してネガ電王と戦い始めました。
ゼロノスはデネブと合体してベガフォームに変身、クラウンイマジンやファンガイアたちを倒しました。コハナは腕っぷしの強さを見せつけてセーラたちを叩きのめし、一哉も黒木に必死に食らいついていきました。電王はモモタロス・ウラタロス・キンタロス・リュウタロスと融合してクライマックスフォームとなり、キバと共にネガ電王にダブルライダーキックをくらわしました。
変身解除されたネガタロスは最後の手段として“ネガデンライナー”を呼び寄せ、別の時間へ逃げようと試みました。電王はデンライナーを、ゼロノスはゼロライナーを駆ってネガデンライナーを追いますが、猛反撃を受けてピンチに陥ってしまいます。そこへキバが“キャッスルドラン”を引き連れて加勢、デンライナー・ゼロライナー・キャッスルドランは合同必殺技を浴びせてネガデンライナーを破壊しました。ネガタロスは「悪の組織は永遠だ!」と言い残して爆死を遂げました。そして一哉も黒木を逮捕することに成功しました。
良太郎たちはオーナーの計らいとして、一哉を連れてデンライナーで22年前に飛びました。そこで一哉が目にしたのは、渡の父・紅音也(武田航平)と一哉の父・鈴木一馬(森本亮治)の姿でした。そして刑事のほうは一哉の父親です。一哉は声をかけるも、何も言わずに見送ります。一馬とすれ違った一哉は「親父、俺、刑事になったよ」と呟きました。その手には一馬の形見の腕時計が握りしめられていました。
現代に戻った良太郎やモモタロスたちは引き続きデンライナー署としてイマジン絡みの事件を追っていました。そこに侑斗とデネブも仲間に入れてほしいと頼んできました。
以上、映画「劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事(デカ)」のあらすじと結末でした。
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