劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!の紹介:2007年日本映画。『平成仮面ライダーシリーズ』の中でも圧倒的な人気を誇る第8作『仮面ライダー電王』の初の映画化作品です。本作が映画初出演・初主演となる佐藤健演じる主人公・野上良太郎と仲間のイマジンたちがある事件を追ううちに良太郎の知られざる過去に迫ることになります。時系列はテレビ本編の第27話と第28話の間を描いており、ゲスト悪役として渡辺裕之が出演しているほか、過去の『平成ライダー』や『スーパー戦隊シリーズ』に出演していたキャストがゲスト出演しています。
監督:長石多可男 出演者:佐藤健(野上良太郎)、関俊彦(モモタロスの声/仮面ライダー電王ソードフォームの声)、遊佐浩二(ウラタロスの声/仮面ライダー電王ロッドフォームの声)、てらそままさき(キンタロスの声/仮面ライダー電王アックスフォームの声、鈴村健一(リュウタロスの声/仮面ライダー電王ガンフォームの声/ゲッコーイマジンの声)、大塚芳忠(デネブの声)、三木眞一郎(ジークの声/仮面ライダー電王ウイングフォームの声)、白鳥百合子(ハナ)、中村優一(桜井侑斗/仮面ライダーゼロノスの声)、秋山莉奈(ナオミ)、松本若菜(野上愛理)、永田彬(尾崎正義)、上野亮(三浦イッセー)、石丸謙二郎(オーナー)、溝口琢矢(小太郎)、川口真五(佐助)、山口祥行(才蔵)、陣内智則(真田幸村)、ほしのあき(千姫)、徳山秀典(モレクイマジンの声)、萩野崇(コブライマジンの声)、齋藤ヤスカ(ニュートイマジンの声)、内山眞人(サラマンダーイマジンの声)、渡辺裕之(牙王/仮面ライダーガオウの声)ほか
映画「仮面ライダー電王 俺、誕生!」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「仮面ライダー電王 俺、誕生!」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!の予告編 動画
映画「仮面ライダー電王 俺、誕生!」解説
この解説記事には映画「仮面ライダー電王 俺、誕生!」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!のネタバレあらすじ:起
2007年現在。
「お前の望みを言え。どんな望みも叶えてやろう」
宝石強盗の加藤浩(松本実)はイマジンのモレクイマジン(声:徳山秀典)と契約し、憑依された状態で巨大宝石店「ジュエリーホープ」を襲撃しました。そこに野上良太郎(佐藤健)が駆け付け、リュウタロス(声:鈴村健一/演:おぐらとしひろ)、ウラタロス(声:遊佐浩二/演:永徳)、キンタロス(声:てらそままさき/演:岡元次郎)、そしてモモタロス(声:関俊彦/演:高岩成二)の力を借りながら加藤を追い詰めていきました。
良太郎はモモタロスに憑依されて電王の通常形態・仮面ライダー電王ソードフォーム(声:関俊彦/演:高岩成二)に変身しました。「俺、参上! 最初から最後までクライマックスだ!」しかし、電王ソードフォームは取り戻したはずの宝石をいつの間にかモレクイマジンに奪われており、契約を完了したモレクイマジンは加藤に宝石を渡すと姿を消しました。
駆け付けたハナ(白鳥百合子)はモレクイマジンが2000年5月8日に逃げ込んだと特定、電王らは時の列車デンライナーで当時へと向かいました。しかし、モレクイマジンは逃げようとせずに「目的は果たした」と意味深なことを言い、あっさりと電王ソードフォームに倒されました。
変身解除した良太郎は、かつて少年時代の自分が祖母の家に行くため通っていた思い出の道に辿り着きました。ところが、デンライナーは時の列車を狙う強盗集団のボス・牙王(渡辺裕之)らに乗っ取られ、イマジンたちやオーナー(石丸謙二郎)、ナオミ(秋山莉奈)を人質に取って走り去ってしまいました。その際、良太郎は牙王に蹴られて負傷してしまいました。
劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!のネタバレあらすじ:承
2007年。
良太郎の姉・愛理(松本若菜)は喫茶店「ミルクディッパー」の本棚から、かつて両親との思い出の写真が入っていた写真立てを見つけました。愛理は常連客の尾崎正義(永田彬)と三浦イッセー(上野亮)に亡き両親との思い出を語り、写真は良太郎が持ち出しているうちに紛失してしまったことを明かしました。
2000年。
良太郎とハナは祖母の家に流れ着き、そこで少年時代の良太郎(溝口琢矢)と出会いました。その時、何とかデンライナーから脱出したモモタロスが良太郎に憑依しようとしましたが、誤って少年時代の良太郎に憑依してしまいました。良太郎はいつの間にか、どこからともなく現れたジーク(声:三木眞一郎/演:永瀬尚希)に憑依されていました。ハナは何とか二人の憑依を解きました。
その頃、デンライナーでは牙王の手下らがモモタロスが逃走したことに気付きました。しかし、牙王は全く気にせず、オーナーに“神の路線”に入るために必要な“マスターパス”を渡すよう要求、オーナーが拒否すると力づくでマスターパスを奪いました。オーナーはナオミに、“神の路線”とはデンライナーがゼロライナーのような通常の時の列車よりも遥かな時の流れを移動することができ、何千年前にも何万年前にも行ける、全ての時間に直結する特別な路線であると説明しました。
一方、良太郎は牙王に負わされた怪我の影響で電王やイマジンに関する記憶を失っていました。そこに「本物の記憶喪失ってやつか?」と桜井侑斗(中村優一)が現れ、デンライナーを追うために良太郎たちをゼロライナーに乗せました。
侑斗は牙王の狙いは“時間を支配する列車”に間違いないと断定、仮面ライダーゼロノス・アルタイルフォーム(声:中村優一/演:伊藤慎)に変身してゼロライナーを駆り、マスターパスなしで無理やり“神の路線”に突入しました。ところがその直後、ゼロライナーはデンライナーの攻撃を受けて昭和初期の時代に飛ばされてしまいました。牙王は仮面ライダーガオウ(声:渡辺裕之/演:押川善文)に変身、ゼロノスを圧倒してゼロライナー共々吹き飛ばしてしまいました。「永遠に時をさまよってろ」
劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!のネタバレあらすじ:転
気が付くと良太郎たち一行は恐竜の生息していた時代に飛ばされていました。少年時代の良太郎は恐竜の写真を撮りながら亡き両親との思い出に浸っていました。一方の現代の良太郎はジークに憑依されたまま、デネブ(声:大塚芳忠/演:押川善文)に料理を作らせていました。
“神の路線”の行き先を突き止めた侑斗は西部開拓時代、古代エジプトの時代、明治時代を駆け抜けました。その頃、牙王一味は江戸時代初期に流れ着き、真田幸村(陣内智則)を脅して土砂崩れの先に眠る“神の路線”を掘り起こさせようとしていました。
良太郎一行も江戸時代に辿り着き、真田の砦付近にあるデンライナーへ向かうことにしましたが、侑斗は「俺には他にやるべきことがある」と別行動を取り、ジークも良太郎への憑依を解きました。その直後、牙王の命を受けた真田軍の忍者たちが良太郎たちに襲い掛かってきました。逃げる際、モモタロスは少年時代の良太郎を“小太郎”と呼ぶことにしました。モモタロスは良太郎に憑依しようとしましたが、良太郎は記憶を失ったことにより繋がりも消えてしまっているため電王に変身できません。そこでモモタロスは小太郎に憑依し、仮面ライダーミニ電王(声:関俊彦/演:佐野弥生)へと変身して忍者たちを蹴散らしました。「行くぜ行くぜ行くぜ! このサイズでもクライマックスだぜ」
その夜、モモタロスは何とか良太郎の記憶を呼び起こそうとしましたがどうしても思い出せませんでした。小太郎は良太郎に「忘れることはあるよ。大事なことも忘れちゃう時があるんだ」と語ると二人で顔も声も覚えていない両親について語りあかしました。
ハナはモモタロスと二人でデンライナーを取り戻そうと決意しましたが、良太郎と小太郎も同行させてほしいと頼んできました。翌日、良太郎たちは真田の砦の様子を伺っていると、そこに駕篭に乗って真田の砦に疎開に向かっていた豊臣秀頼の正室・千姫(ほしのあき)が通りがかりました。
わがままな千姫は駕篭を降りたいと言い出し、逃げようとしたところにハナと遭遇しました。ハナは千姫と入れ替わりで駕篭に乗り、砦に着いたところで正体を現してデンライナーの元へ向かいました。続いてモモタロス・良太郎・小太郎も砦に突入、オーナーの手引きでデンライナーから脱出したキンタロス・ウラタロス・リュウタロスも加勢しました。
一同が忍者たちと大立ち回りを演じるなか、牙王が差し向けたコブライマジン(声:萩野崇)が良太郎に襲い掛かりました。そこにジークが現れ、良太郎に憑依して仮面ライダー電王ウィングフォーム(声:三木眞一郎/演:永瀬尚希)に変身しました。電王ウィングフォームは食事をおごってもらった恩返しにとコブライマジンを倒しましたが、仮面ライダーガオウの不意打ちをくらって変身解除に追い込まれてしまいます。
牙王は全ての時間を支配する列車“神の列車”を手に入れたと宣言、手始めに歴史改変の影響を受けない“特異点”である良太郎を消すため、良太郎を人質に取って1988年12月26日へと出発しました。この日は良太郎が生まれた日でした。
劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!の結末
モモタロスは必死で“神の列車”にしがみつきますが、“神の列車”は町を破壊しながら駆け抜けていきました。ハナはオーナーにすぐ“神の列車”を追うよう頼みますが、オーナーの口から発せられたのは“神の列車”には“時間を抹消する”能力があるということでした。
1988年12月26日。“神の列車”は時を喰らい、街を廃墟に変えながらこの日に到着しました。牙王は「この日を歴史から抹消する。もちろんお前も消える。ここで見物してるんだな」と良太郎に語り掛けました。その時、良太郎は「たった一日でも、一瞬でも忘れたくない時間があるんだ。失くしたくない時間があるんだ」と全ての記憶を取り戻しました。
良太郎の記憶が戻ったことにモモタロスは喜びますが、牙王は「綺麗に消えるより、苦しんで死ぬのが好みのようだな」と言うと仮面ライダーガオウに変身、配下のイマジンたちと共に良太郎の変身を阻止しようとしました。そこにゼロノスがゼロライナーと共に現れ、「助っ人を連れて来たぜ」と様々な時間からかき集めて来た3人の良太郎を引き合わせました。3人の良太郎はそれぞれウラタロス・キンタロス・リュウタロスが憑依しており、それぞれ電王ロッドフォーム・アックスフォーム・ガンフォームへと変身しました。そして良太郎もモモタロスに憑依されて電王ソードフォームに変身しました。
電王ソードフォーム「俺、参上! 今日は全員まとめてクライマックスだぜ!」
電王ロッドフォーム「お前、僕に釣られてみる?」
電王アックスフォーム「俺の強さにお前が泣いた!」
電王ガンフォーム「お前たち倒すけどいいよね? 答えは聞かないけど!」
遂に4人の電王とガオウ一味との最終決戦が始まりました。ゼロノスはデネブに憑依されてゼロノス・ベガフォームへと変身し、“神の列車”を止めに走りました。ロッドフォーム・アックスフォーム・ガンフォームはそれぞれ配下のイマジンを倒しましたが、ソードフォームだけはガオウに苦戦を強いられていました。ガオウは圧倒的な強さで4人の電王とゼロノスをねじ伏せ、いよいよ時を消そうとしましたが、ソードフォームは必死で立ち上がり、“俺の必殺技・特別編”をガオウにくらわしました。
ガオウは「こんな時間、うんざりなんだよ」と言うと“神の列車”に乗り込み、ソードフォームもデンライナーを駆って後を追いました。ロッドフォームは“イスルギ”、アックスフォームは“レッコウ”、ガンフォームは“イカヅチ”、ゼロノスもゼロライナーで後に続き、時の列車は連結して“神の列車”と空中戦を繰り広げました。そして遂に“神の列車”は破壊され、ソードフォームはガオウとの一騎打ちに勝利しました。ガオウは砂となって消滅、破壊された時間も元に戻りました。侑斗は良太郎に「人は動いていれば、その時間は存在するんだ。今日のこの日を覚えている人間が明日や明後日やその先にいれば時は消えない。人の記憶こそが“時間”なんだ」と語りました。
ハナはオーナーに、良太郎が失くした両親の写真の時間に良太郎と小太郎を連れて行ってほしいと頼みますが、オーナーは「チケットがないし、小太郎くんは正規の乗客ではありませんからね」と断り、小太郎を元の時代に戻すことにしました。途中、デンライナーの車窓からは雪が降っているのが見え、良太郎と小太郎は自分の両親(佐々木征史、松井涼子)とまだ幼い愛理(工藤美友里)が産まれたばかりの良太郎(福田侑太郎)と一緒にいるところを目の当たりにしました。
小太郎とジークは元の2000年に戻り、良太郎も2007年の愛理の元へ戻りました。あの写真立てには、両親と幼い愛理、産まれたばかりの良太郎の絵が飾られていました。
以上、映画「劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!」のあらすじと結末でした。
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