仮面ライダーZOの紹介:1992年日本映画。石ノ森章太郎の代表作『仮面ライダー』シリーズの『昭和仮面ライダーシリーズ』と『平成仮面ライダーシリーズ』をつなぐ『ネオライダー』シリーズ三部作の第2作です。遺伝子工学の権威である博士の助手が改造人間・仮面ライダーZOとなり、同じ博士が生み出した“ネオ生命体”との戦いに突入していく様を描きます。
監督:雨宮慶太 出演者:土門廣(麻生勝/仮面ライダーZO(声))、森永奈緒美(玲子)、大葉健二(黒田)、山下優(西村)、榊原伊織(宮崎)、柴田翔平(望月宏)、佐々木功(望月博士)、犬塚弘(望月清吉)ほか
映画「仮面ライダーZO」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「仮面ライダーZO」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
仮面ライダーZOの予告編 動画
映画「仮面ライダーZO」解説
この解説記事には映画「仮面ライダーZO」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
仮面ライダーZOのネタバレあらすじ:起
麻生勝(土門廣)は森の中で眠り続けていました。バッタの羽の音と時計の針の音、謎のオルゴールの音色に導かれるように目を覚ました麻生は「この音は何だ…俺は一体どこに…俺を呼ぶのは誰だ…」と呟きました。やがて麻生は“ネオ生命体”“望月宏(柴田翔平)”というキーワードを思い出し、異形の者へと変貌していきました…。
満月の夜、とあるスクラップ置き場に謎の球体が舞い降りました。球体は自転車や金属などを吸収して怪人“ドラス”となり、送電塔をビームで破壊するといずこへと姿を消しました。
麻生はバイクで「望月遺伝子工学研究所」へと向かいました。その頃、学校から帰る途中だった宏は突如現れたドラスに見つかり、追われる身となりました。ドラスは街を破壊しながら宏を廃ビルまで追い詰めましたが、宏の心の叫びを聞きつけた麻生は異形の者・仮面ライダーZO(声:麻生勝/演:岡元次郎)に変身、バイク“Zブリンガー”で廃ビルに駆け付けました。
ドラスはZOを、自分を創った宏の父・望月博士(佐々木功)が手掛けた“改造人間第1号”だと認識しました。ZOはドラスの右腕を切り落としましたが、ドラスはすぐさま右腕を復元するとZOに襲い掛かりました。ZOはZブリンガーでドラスに突進、鉄骨に突き刺して動きを止めました。
仮面ライダーZOのネタバレあらすじ:承
宏は発明品の実験をしている祖父・清吉(犬塚弘)の元に逃げ込みました。麻生は驚異的な聴力で宏と清吉の会話を盗み聞き、望月博士が行方をくらましていることを知りました。宏は自分の話を信じてくれない清吉を振り切り、「パパは絶対帰ってくる!」と告げて外へ飛び出していきました。清吉は宏が話した“バッタの色をした怪人”が気になりました。
宏は父の書斎で父の懐中時計を手に「僕、怖いよ」と呟いている頃、清吉はかつて望月博士の助手だった麻生の資料を手にしていました。その頃、復活したドラスは自らの戦闘エネルギーが不足していることに気付き、2体の怪人を放ちました。
麻生は宏に声をかけましたが、宏は「変なお兄ちゃんだ」と逃げ出し、自分が通っている「東松館道場」の玲子(森永奈緒美)、黒田(大葉健二)、西村(山下優)、宮崎(榊原伊織)に助けを求めました。麻生は「宏くんは怪物に狙われている。だからガードしていた」と答え、笑い出す玲子たちに宏は怪人は2体現れたと語りました。
麻生は、怪人のうち1体(ZO)は宏を守ろうとしていたと説明していたところ、突然ドラスが放った怪人・コウモリ男が現れ、麻生は玲子たちに宏を連れて逃げるよう促しました。しかし、宏と玲子は逃げる途中で現れたもう1体の怪人・クモ女に捕まり、異世界に閉じ込められてしまいました。
麻生はZOに変身しましたが、コウモリ男に逃げられてしまいます。宏と玲子はクモ女に糸を巻き付けられて襲われそうになりましたが、間一髪で駆け付けたZOに助けられました。ZOはクモ女の足をもぎ取ると腹に突き刺して倒しましたが、宏は空中から現れたコウモリ男に連れ去られてしまいました。
仮面ライダーZOのネタバレあらすじ:転
ZOはすぐさまZブリンガーに乗ってコウモリ男を追い、宏を救い出しました。コウモリ男はそのまま逃亡、駆け付けた清吉が宏を保護しました。宏は「東松館道場」に匿われ、清吉は麻生に、2年前に失踪した望月博士が残した資料を見せると、麻生は「間違いない。全て望月博士の仕業だったんだ」と言うと、自らも博士の実験台にされて改造手術を受けたことを明かしました。
無理やりバッタの遺伝子を埋め込まれた麻生は博士の元から脱走しましたが、ZOへの変身能力を得ると共に雷に打たれ、それから何年もの間、山の奥で昏睡状態に陥っていたのです。麻生は何者かからテレパシーで「“ネオ生命体”から宏くんを守れ」と呼びかけられたことを清吉に打ち明け、どうしても信じられない清吉に“ネオ生命体”は望月博士が研究していた完全生物であり、感情に左右されず凶悪で物凄いパワーだけを有するものであることを語りました。ところが、その話を聞いていた宏は麻生を信じられずに道場を飛び出してしまいました。
宏は、父が生み出したネオ生命体が懐中時計に仕込まれていたオルゴールの音色に反応していたことを思い出していました。宏に追いついた麻生はオルゴールの音色を聞き、「僕は山で目覚めた時は博士への怒りでいっぱいだった。でも、この曲を聴いていると、博士がどれだけ君のことを想っていたか分かる気がするんだ」と諭しました。宏は「パパが言ってた。人は誰でも音楽を聴くと優しい気持ちになれるんだって」と語り、すっかり性格が変わってしまった父への憤りを露わにしました。麻生は博士は元々は人々の愛と平和を願う優しい人物だったと語り、宏を襲った怪人(ドラス)はネオ生命体で間違いないと語りました。
しかしその時、望月博士の姿を目撃した宏は麻生の制止を振り切って駆け寄っていき、望月博士に擬態していたコウモリ男に捕らえられてしまいます。宏を救出しに向かった麻生の前にドラスが立ちはだかりました。ドラスの一撃を受けて気絶させられた麻生は、1匹の大きなバッタから宏が廃工場に囚われていると知らされ、ZOに変身して現地に急行しました。
仮面ライダーZOの結末
廃工場に足を踏み入れたZOは、宏に擬態していたコウモリ男に襲われました。ZOはライダーパンチでコウモリ男を倒し、宏を助け出して脱出しようとしましたが、その場にいたのは暴走したドラスによって身体の自由を奪われ、機械と融合させられていた望月博士でした。望月博士はテレパシーを使ってZOに宏の危機を知らせていたのです。
すると工場内にある生体プールからドラスの本体が姿を現し、愚かな人類を滅ぼすため自らを完全体に進化させるよう博士に命じてきました。ZOは宏に危害を加えようとしたドラスに戦いを挑みましたが、圧倒的な強さの前に苦戦を強いられ、変身を解除させられてしまいました。望月博士はドラスの力の源である生体プールを破壊するよう宏に命じましたが、ドラスは執拗に宏を狙ってきました。
宏を庇った麻生は再びZOに変身しましたが、ドラスの罠にかかって吸収されてしまいました。完全体となったドラスは宏の命を助けたければ自らを改造するよう望月博士に迫りましたが、宏が落とした時計のオルゴール音に反応したドラスはかつて自分が生み出された時に聴いた音だと認識して動きを止め、その隙に望月博士は生体プールを破壊しました。
そして宏の声に呼応したZOはドラスの体内から脱出を果たし、必殺のライダーキック“ZOキック”を浴びせました。ドラスは「パパ…」と呟きながら息絶え、望月博士も宏を一目見て息を引き取りました。間もなく廃工場は崩壊を起こし、ZOは宏を連れて脱出しました。
麻生は宏に「元気を出せ。君にはおじいちゃんや道場のみんながいるじゃないか」と告げ、自らのライダージャケットを宏に与えると、宏を清吉に託していずこへと旅立っていきました。
以上、映画「仮面ライダーZO」のあらすじと結末でした。
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