キアヌの紹介:2016年アメリカ映画。凶悪な殺し屋、怪しいドラッグディーラー、恋人に振られた映画オタク、そんな大人のオトコ達が、可愛らしい一匹の子猫を奪い合って命がけの争奪戦を繰り広げる爆笑コメディ。アメリカで大人気の黒人コメディアン・コンビ、キーガン=マイケル・キーとジョーダン・ピール主演。失恋に落ち込む映画大好き青年のレルは、拾った子猫に「キアヌ」と名付けて可愛がる。ところがキアヌは、ギャングのボスが溺愛していたペットだった。子猫キアヌの声をキアヌ・リーヴスが担当している。
監督:ピーター・アテンチオ 出演者:キーガン=マイケル・キー(レル/オイル)、ジョーダン・ピール(クラレンス/スモーク)、メソッド・マン(チェダー)、ティファニー・ハディッシュ(ハイC)、ルイス・グスマン(ベーコン)、ニア・ロング(ハンナ)、キアヌ・リーヴス(キアヌ/声のみ)、ほか
映画「キアヌ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「キアヌ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
キアヌの予告編 動画
映画「キアヌ」解説
この解説記事には映画「キアヌ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
キアヌのネタバレあらすじ:起
ロサンゼルスにある、メキシカン・ギャングのドラッグ製造工場。ボスのキング・ディアズは、可愛すぎるペットの子猫イグレシアスを愛でていました。そこへ悪名高き2人組の殺し屋、オイル&スモークというアレンタウン兄弟が乗り込んできます。工場内で銃撃戦が起こり、アレンタウン兄弟は逃げようとしたキング・ディアズを追いつめます。物陰に隠れていたイグレシアスが、ちょこちょこと近づいてきました。イグレシアスを抱き上げたアレンタウン兄弟は、その可愛さに一目ぼれ。キング・ディアズを始末してイグレシアスを奪います。ところが警官隊の突入で再び撃ち合いが始まり、混乱の中、逃げ出したイグレシアスはどこかへ走り去ってしまいました。ところ変わって、ロサンゼルス郊外に暮らす平凡な青年、レル。恋人メイシーに振られてしまい、ドン底気分の引きこもり状態です。レルには、仲良しのいとこクラレンスがいました。クラレンスは、妻と娘をこよなく愛する真面目な常識人。レルとは、大の映画好きという共通点で結ばれています。クラレンスがレルを訪ねると、レルはすでに失恋から立ち直っていました。たまたま拾ったイグレシアスにミルクをやり、そのキュートさにすっかりまいっていたのです。レルはイグレシアスだった子猫に「キアヌ」と名付けていました。意味はハワイ語で「涼風」です。2週間後、クラレンスの妻ハンナと娘が、友人のスペンサー一家と週末旅行に出掛けて行きました。家族から解放されたクラレンスは、レルと仲良く映画館へ。夜、レルの家へ戻ると、空き巣が入ったのか部屋が荒らされており、キアヌの姿がありません。レルは絶叫。すぐさま警察が駆けつけますが、盗まれたのが猫だけだと知るととっとと帰ってしまいます。レルは隣に住むドラッグの売人フルカを訪ね、怪しい奴が来なかったかと問い詰めます。フルカは、自分が麻薬取引の縄張り争いでトラブっているグループ、「ブリップス」の仕業ではと言います。愛するキアヌを取り戻すため、レルとクラレンスはブリップス一味のたまり場へと乗り込みます。
キアヌのネタバレあらすじ:承
2人が向かったのは、ブリップスのメンバーがいると聞いたストリップクラブ。いかにもヤバそうな客ばかりの店内で浮きまくる2人。レルは「テクトニック」、クラレンスは「シャーク・タンク」と名乗り、不慣れなギャング口調で大風呂敷を広げてリーダーのチェダーに接近します。必死でワルぶる2人に、チェダーは「もしやアレンタウン兄弟か?」とまさかの勘違い。アレンタウン兄弟が誰かも知らないクラレンスがとっさに肯定すると、チェダーの態度は軟化します。レルの思った通り、チェダーはキアヌを飼っていました。その猫を売ってくれと頼むレルにチェダーは、ドラッグ取引の腕前を見せてくれたら猫を渡すと言います。びびりまくるレルとクラレンスでしたが、チェダーの手下達4人を連れて取引先へと向かいます。手下の中の紅一点で気の強いハイCだけは、うさんくさげにレルを見ています。同じ頃、本物のアレンタウン兄弟は、子猫が残した足あとをひたすら追跡。フルカの家をつきとめます。兄弟はフルカを脅し、レルとクラレンスの居場所を吐かせます。レルとクラレンス一行が、麻薬の取引先へとやって来ました。クラレンスと手下3人が車に残り、レルとハイCが中へ入ります。取引の相手は女優のアンナ・ファリスで、彼女の映画を何本も見ているレルはびっくり。すでにハイになっているアンナは支離滅裂で、ハイCがレルを撃つことができたら1万ドルあげると言い出します。ところがハイCは、レルではなくアンナとそのドラッグ仲間を次々と射殺。恐怖に硬直するレルをうながし、金とドラッグを持って外へ飛び出します。車内で待っているクラレンスは、大好きなジョージ・マイケルをかけながら曲の薀蓄を披露。ジョージ・マイケルは黒人だとクラレンスが嘘をつくと、喜んだ手下達はノリノリで歌い出します。そこへレルとハイCが戻り、車は大急ぎで走り出します。
キアヌのネタバレあらすじ:転
クラレンスは「みんないい奴だ」とすっかり馴染んでいますが、ハイCの殺人を目撃したレルはショックを隠せません。レルは内心、ハイCに惹かれていたのです。その後は全員でストリップクラブにくり出し、祝杯をあげます。上機嫌のクラレンスに腹を立てたレルは、わざと大麻を勧めます。完全にハイになったクラレンスは幻覚を見ます。歌い踊るジョージ・マイケルを見つけて大喜びしますが、次の瞬間、チェダーの腕に抱かれたキアヌが登場。子猫はキアヌ・リーヴスの声で言います。「この先どうするか君が決めろ」。クラレンスが我に返ると、ハンナから電話です。ハンナの声は暗く、スペンサーと気まずいから明日帰ると言って切ります。まさかスペンサーが妻に手を出したのではと激怒したクラレンス。次の取引にも同席してほしいというチェダーの申し出を蹴ります。クラレンスとレルはチェダーの目を盗んでキアヌを盗み、その場を逃げ出します。ところがそこへアレンタウン兄弟が現れ、2人に殴りかかりました。レルとクラレンスは気絶。目覚めると、椅子に縛られガレージに監禁されています。目の前にはアレンタウン兄弟の姿が。銃をとりだす兄弟の腕に、キアヌがしっかりと抱かれていました。レルとクラレンスの涙ながらの命乞いもむなしく、クラレンス兄弟はずらりと並んだ拷問道具を吟味しています。その時、レルとクラレンスの背後にキアヌが近づいてきました。レルは「やっちまえ!」と叫びます。それは、レルがキアヌに教えた芸でした。レルが「やっちまえ!」と言うと、キアヌがレルを捨てたメイシーの写真をひっかいていたのです。レルの声を聞いたキアヌは、レルが縛られている紐をひっかいて解きます。レルは銃をつかみ、キアヌを抱き上げます。ナイフを持って近づいてくるアレンタウン兄弟に、レルとクラレンスが銃を向け引き金を引きます。人を殺したとパニックになるクラレンス。しかし撃たれたはずのアレンタウン兄弟が起き上がり、やけくそになったレルが乱射。キアヌをつれて外へ出ます。そこにチェダーと手下達が待ち受けていました。
キアヌの結末
チェダーはキアヌを奪います。その時、外にあるアレンタウン兄弟の車のトランクから声がします。開けるとフルカが閉じ込められていました。フルカとレル達のやりとりで、2人がアレンタウン兄弟ではないとわかったチェダー。フルカを自分のペットの大蛇と共に車に閉じ込めます。チェダー達はレルとクラレンスを無理やり車に乗せ、ある豪邸へと連れていきます。屋敷の主はベーコンという麻薬王で、キング・ディアズのいとこでした。ベーコンは、キング・ディアズを殺害したアレンタウン兄弟に懸賞金をかけていたのです。チェダーはレルとクラレンスをアレンタウン兄弟だと偽り、懸賞金を要求しました。ベーコンは、キアヌを見て驚きます。「いとこが飼ってたイグレシアスじゃないか!」。チェダーとベーコンはキアヌの取り合いでケンカを始め、とうとう銃弾が飛び交います。キアヌを奪ったベーコンが車の中へ逃げると、運転ができないにもかかわらずレルが運転席に乗り込み車を出します。クラレンスもベーコンのガレージにあったマニュアル車に乗って後を追い、他の車に衝突しそうになるたびぺこぺこと謝罪しながら爆走。ベーコンと格闘し絶体絶命のレルを、キアヌがとびかかって助けます。停止した車から飛び出たベーコンが再び襲ってきますが、クラレンスの車が轢き倒します。それでも起き上がるベーコンを撃ったのはハイCでした。チェダー達も追って来たのです。ハイCはチェダーに銃を向けて言います。「私は警官よ」。女優との取引も全て、おとり捜査の芝居でした。チェダー達は逮捕され、ハイCと名乗っていた女性警官トリーナは、罪を償えばデートしてあげるとレルに約束します。クラレンスの妻も無事に帰宅し、クラレンスはスペンサーをぶん殴ります。6ヵ月後。刑務所に入ったレルとクラレンスは、アレンタウン兄弟をやっつけた英雄として人気者に。キアヌを抱いたトリーナが、レルの面会にやって来ます。全く成長していないキアヌを見て、トリーナが言います。「珍しい病気よ。一生、子猫のままなの」。エンドクレジット後、倒れていたはずのアレンタウン兄弟がむっくりと起き上がります。
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