黒い乙女Aの紹介:2019年日本映画。黒い乙女Qとの二部作の完結編です。今回は、Qが芽衣の視点だったのに対し、Aはラナの視点です。そして冒頭に芽衣とラナの生い立ちが語られ、ラストにラナとお多福さんの秘密が明らかにされます。前作「黒い乙女Q」を見てからアンサー作品「黒い乙女A」を見るのがおすすめです。
監督:佐藤佐吉 出演者:浅川梨奈(芽衣)、和田聰宏(宇田健一郎)、三津谷葉子(宇田ナオコ)、村松利史(堀井)、安藤なつ(騒音おばさん)、北香那(ラナ)ほか
映画「黒い乙女A」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「黒い乙女A」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
黒い乙女Aの予告編 動画
映画「黒い乙女A」解説
この解説記事には映画「黒い乙女A」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
黒い乙女Aのネタバレあらすじ:起
幼い少女の芽衣は母親と同居する男から、爪につま楊枝を刺されていました。芽衣は何も反応せず辛抱しています。やがて母親が帰ってくると男に「何するの!」と怒ります。すると男が「じゃあこれはどうだ」と殴り掛かると、芽衣はそのまま倒れ込みました。男は母親にも暴行を振るいます。男の目をハサミで刺した芽衣は、今度は灰皿で何度も殴り、男と母親を殺しました。
成長した芽衣は、施設に入れられていましたが狂暴な性格ゆえ、一人で置かれていました。そんな芽衣を引き取ったのは子供のいない宇田夫妻でした。家に着くと、同じ17歳のラナがいました。ラナは足が悪く松葉つえをついています。やがて二人は話をして、趣味が同じで誕生日も同じだったことから仲良くなります。
ラナは両親を交通事故で亡くし、保険金目当ての施設が引き取ります。そのラナを引き取ってくれたのは堀井でした。優しかった堀井ですが、本当の目的はラナの体でした。ロリコンの堀井がラナの体を求めますが、ラナに反撃され、怒った堀井はラナを蔵に閉じ込めます。
蔵の中でお多福さんというお面を見つけ、巻物を読みました。醜い双子の姉妹がお多福さんの面を被り、自分をいじめた人を次々殺す話でした。しかし、悪い人を全員殺さなかったことから、お多福さんが富士山を噴火させ、双子の姉妹を岩で潰して殺しました。お多福さんの面を被ったラナは、お多福さんから力を授かります。
黒い乙女Aのネタバレあらすじ:承
蔵の鍵を壊して出てきたラナは、堀井に向かって念じ、遺書を書かせます。そして堀井は首を吊って自殺し、堀井の遺産は全てラナが相続しました。お多福さんの力を持ったラナは宇田健一郎と宇田ナオコの夫妻を操り、この世から悪人を排除するため、双子の姉妹のように私と一緒にお多福さんの力を持つことができる少女を連れて来させます。そして連れてこられたのが芽衣でした。
ラナは宇田夫妻に、芽衣の前で話す言葉やしぐさを教えます。蔵の中には眼の潰れた少女がいて、家の近くには宇田の指示でわめき散らす騒音おばさんがいます。優しく接する宇田夫妻でしたが、ラナの指示通り朝食時に「会社の経営状態が悪くなり、一人しか面倒見れなくなった。1週間後の夕食時にどっちの面倒を見るか決めて話をする」と言います。
この日以来、ラナの指示通り母の壺が割れたり、父の車にキズが付いたり、ラナの松葉づえが折れたりして芽衣が疑われます。そしてラナが芽衣を交通量の多い道路に突き飛ばしたことで、芽衣のラナに対する不信感が、確信に変わります。
ラナは宇田夫妻に、ベッドでイチャツキながら今までのことが芝居だったと笑いながら話す芝居をさせます。その様子を芽衣を呼んで見せます。信頼していた宇田夫妻に裏切られたと思った芽衣にラナは「二人を殺そう」と持ちかけます。毒の入った注射器を2本見せ、「どちらかに決める夜にやろう」と言います。
黒い乙女Aのネタバレあらすじ:転
足が痛いと言って健一郎にラナを迎えに来させて殺し、その間、家で芽衣がナオコを殺す予定でした。当日帰ってこないラナが健一郎に電話します。健一郎は「最後の夜になるかもしれないから皆で迎えに行こう」と言って、ナオコと芽衣を車に乗せます。そしてラナが車に乗ると健一郎に注射します。車から逃げるナオコを芽衣が追い、注射しました。
家の近くの森に穴を掘り宇田夫妻の死体を放り込むと、ラナが「土をかぶせるくらいできるから、先に帰って休んでいて」と芽衣に言います。芽衣が「わかった」と言って帰ると、ナオは宇田夫妻に「自分らで埋めとけ」と命令します。宇田夫妻は起き上がり、文句を言いながら穴を埋めます。
翌朝、ナオコが作ったシチューの残りを食べるラナに芽衣が「自首しよう」と言い出します。ラナは「宇田の会社には当分出勤できないと言ってあるから、あいつらが貯めた10億円で海外に行こう」と言います。芽衣は「絶対ばれる」と言い抵抗します。するとラナがお多福さんの面を出し「私とあなたでこの世界を救おう」と言います。芽衣は家から逃げ出そうとしました。
その時、宇田夫妻がやって来て、芽衣を捕まえると蔵に放り込みます。蔵には眼の潰れた少女がいました。奥にはお多福さんの面を被った少女がいて、念じると目の潰れた少女が芽衣の腕に噛みつきます。目のつぶれた女はケイコという3人を殺した少女で、芽衣と同じようにこの家に連れてこられ、ナオの相棒にしようとしたものの、結局無理で蔵に入れられていたのでした。
黒い乙女Aの結末
家の中ではラナが宇田夫妻に「芽衣もだめだったか」と話していました。その後芽衣は蔵の鍵を壊して出て来ると、トイレにいたナオコを殺します。何か起きたことを察知したラナが蔵の中を見に行くと、健一郎が鍵をかけ「お前はここで死ね」と言います。健一郎は逃げる為、通帳を取りに行くと芽衣がやって来ます。健一郎はとっさにフォークで芽衣の額を刺しますが、全く傷にならず逆に健一郎は芽衣に殺されました。
家を出ようとした芽衣にお多福さんの面を付けたラナが呼び止めます。二人の後ろにはお多福さんの面を被った少女がいました。少女が念じると芽衣は倒れます。ラナは「芽衣はやれると思ったのに」と言います。そのころ家の外では大きな隕石が落ちて来ていました。芽衣が突然起き上がり、フォークをお多福さんの面に突き刺すと、面は半分に割れて落ちます。すると少女はお多福さんの面と共に消えました。
芽衣はラナに「あんな巻物でたらめだ」と言います。ラナは「悪い人を滅ぼさないと私たちが死んでしまう」と言います。そこで芽衣はラナに「ジャンケンしよう。ラナが勝ったら言うとおりにする、芽衣が勝ったらさよならよ」と言って始めます。ジャンケンは同じ手ばかり出してあいこが続きます。そしてラナが自分から負ける手を出しました。
勝った芽衣がこぶしを握り念ずると、ラナは倒れます。芽衣はお多福さんの面を踏みつぶします。すると隕石が消えました。芽衣もラナも居なくなった家には、赤ん坊を抱いたお多福さんがいました。
以上、映画「黒い乙女A」のあらすじと結末でした。
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