Laundry ランドリーの紹介:2001年日本映画。「サンダンス・NHK国際映像作家賞」支援作品として制作された作品です。主演は窪塚洋介、ヒロイン役を小雪という演技派の若手俳優が共演する心温まるロードムービーです。心に傷を負った女性と頭に障害のある純真無垢な青年の心の交流を、映像とセリフ表現で淡々と繊細に描いています。監督・脚本は森淳一で、この作品が初の劇場映画作品です。
監督:森淳一 出演:窪塚洋介(テル)、小雪(水絵)、内藤剛志(サリー)ほか
映画「Laundry ランドリー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「Laundry ランドリー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「Laundry ランドリー」解説
この解説記事には映画「Laundry ランドリー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
Laundry ランドリーのネタバレあらすじ:起
「僕の名前はテル。本当はテルオだけど、みんなテルって呼ぶ。僕はコインランドリーで働いている。洗濯物が盗まれないように見張っている仕事だ。店は婆さんの持ち物だ。だけど最近、女の下着を盗む悪い人が多いと困っていた。それで僕がこの仕事を与えられたわけだ。僕の頭には傷がある。子供の頃、マンホールに落ちたときにできた傷だ。みんなは脳みそにも傷があるって言う。今日も店を開ける。毎日最初にする仕事だ。…」という主人公・テル(20歳)の言葉からこの物語は始まります。この言葉通り、主人公・テル(窪塚洋介)は、子供の頃に頭部に傷を負い脳に障害があり、祖母が経営するコインランドリーで、洗濯物の盗難を見張る仕事をしていました。ある日、水絵(小雪)という女性がやってきました。そして、彼女は乾燥機に忘れ物をしました。テルはそれを届けに彼女の跡を追って、彼女の家に行きます。彼女はテルを家に招き入れます。そして、テルは彼女に「人の物を盗むのはよくないからね」と言って自分の仕事の説明をします。それ以来、テルは彼女と話をするようになります。
Laundry ランドリーのネタバレあらすじ:承
ある日、水絵がランドリーにやって来て、また乾燥機に忘れ物をしました。そして、そのまま、故郷に帰ってしまいます。テルは、忘れ物を水絵に届けるために、旅に出ます。その途中、サリー(内藤剛志)という男が車に乗せてくれました。サリーは彼女の故郷まで送ってくれました。サリーはテルの水絵への心を「そういうの愛っていうんだ。宇宙じゃ知らねえよ。地球じゃ、そういうの愛って言うんだ」と教えました。サリーは別れ際に「困った時はここに来い」とテルに名刺を渡して去っていきました。テルは水絵に再会します。驚く水絵にテルは忘れ物を渡します。忘れ物を届けるためだけにこんな田舎まで来てくれた純真なテルに水絵は心惹かれます。そして、家に招き入れます。ある日、テルの祖母が死んだ知らせが入ります。墓参りに行くテルに、水絵はついていくことにします。墓参りをすませたテルは「困った時はここに来い」と言ってくれたサリーの言葉を思い出し、名刺を頼りに、水絵とともにサリーの家に行きます。
サリーは二人に何も聞かず、何も言わず、受け入れます。彼の仕事は結婚式などでハトを飛ばす仕事でした。テルはサリーの仕事を手伝いながら仕事を覚えていきます。3人での楽しい生活が続きました。しかし、ある日、サリーが突然「俺は結婚する。だがもてない。だかそれは日本での話だ。世界には俺を待っている女が必ずいる」と言い、二人に家と仕事を残して海外に旅立って行きました。テルと水絵との新たな二人暮らしが始まりました。二人でハトを飛ばす仕事をしながら、平穏な日々を送っていました。
Laundry ランドリーのネタバレあらすじ:転
ある日、二人は散歩に行きました。そして、ある雑貨店に入りました。テルは、ガラス細工の小さな置物を何気なしに手に取り、それを置くときに壊してしまいました。水絵はそれを隠すため、万引きをしてしまいます。彼女は現行犯で警察に捕まり、拘留されます。ただ、水絵には実は悲しい過去がありました。それは、既婚者に騙されて失恋して、その心の痛みをはらすため、万引きを繰り返していた常習犯だったという過去でした。その事実を警察から聞かされた純真無垢なテルは自分の価値観「人の物を盗むのはよくないからね」を崩され、嘆き、悲しみにくれます。
Laundry ランドリーの結末
それから1年、水絵は刑期を終えて、刑務所から出所しました。水絵は不安でいっぱいでした。水絵は過去の自分とずっと決別して、新たな自分に生まれかわり、生きたかったのです。それには心惹かれた純真無垢なテルがどうしても必要でした。水絵は不安な気持ちでバスに乗ります。彼女がふと窓から外を見たときです。ハトがたくさん飛んでいるのを彼女は目にしました。あわててバスから降り、ハトが飛んでいるあたりの川辺に行くと、そこにはテルが旗を振ってハトを飛ばしていました。テルは水絵を信じて、彼女の帰りをずっと待っていたのです。テルは水絵に言います。「お帰り。…ずいぶん上手になったんだよ。だから結婚しよ。想像して、ここは教会だよ…」と優しく水絵に言うのでした。水絵は涙を流しながら、瞳を閉じて、テルの言葉に頷き、二人は結婚するのでした。
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