ライフ・オン・ザ・ロングボードの紹介:2005年日本映画。定年後、突然サーフィンを始めた50代の中年男性と、その家族を描いた作品。監督は、「シェアハウス」や「ヨコハマ物語」の喜多一郎。主人公の一雄を演じるのは、この作品でサーフィン初挑戦となった大杉漣。他には、小栗旬や勝野洋が出演している。
監督:喜多一郎 出演:大杉漣(米倉一雄)、大多月乃(米倉優)、小栗旬(丸山憲太)、麻宮美果(萬愛子)、小倉久寛(萬太郎)、西村知美(米倉恵)、勝野洋(飯田銀次)、ほか
映画「ライフ・オン・ザ・ロングボード」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ライフ・オン・ザ・ロングボード」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ライフ・オン・ザ・ロングボードの予告編 動画
映画「ライフ・オン・ザ・ロングボード」解説
この解説記事には映画「ライフ・オン・ザ・ロングボード」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ライフオンザロングボードのネタバレあらすじ:起
長年勤めた会社の定年を迎えたサラリーマン・米倉一雄(大杉漣)。彼の妻は、一昨年に病気で亡くなり、長女は結婚して家を出ています。次女の優(大多月乃)は、就職活動をしていますが、就職先がなかなか決まりません。
会社を辞めた翌日、一雄は鎌倉の実家の父・雄蔵を尋ねました。気晴らしに海沿いの道を一人で散歩してした一雄は、若いカップルを見て、亡き妻のことを思い出しました。若い頃、一雄はロングボードに夢中な時期がありました。その頃のことをうれしそうに話す亡き妻。それを思い出した一雄は、急いで実家に戻ってロングボードを探すことにしました。
すると、昔使っていたロングボードが見つかります。一雄はロングボードを家に持ち帰ることにして、単身種子島へと旅立つことを決めました。長女はただのバカンスだろうと賛成しますが、優は大反対します。
種子島に旅立つ日、一雄は優に「お前はお前の好きなことをしなさい。」と声をかけ、家を出ました。飛行機と船に乗って、念願の種子島に到着した一雄は、まずは海を目指しますが、ロングボードが乗せられないと、タクシーに断られてしまいます。しかたなく一雄がバスを待っていると、軽トラックに乗った女性が声を掛けてくれました。
荷台にロングボードを乗せて、走り出した車中で、一雄は女性に「どこかサーフィンを教えてくれるところはないか?」とたずねます。すると女性が、一軒の店「オリジン」に連れて行ってくれました。
ライフオンザロングボードのネタバレあらすじ:承
店には若い男性・憲太(小栗旬)が店番をしていました。一雄は、サーフィンを教えてほしいと頭をさげますが、憲太は本気にしません。すると仲間がやって来て、憲太は店をほっぽりだして海へと波乗りに行ってしまいました。
一雄が仕方なく店番をしていると、オーナーの銀二(勝野洋)がやってきます。銀二が、見ず知らずの一雄が店番をしていることに驚いていると、そこへ憲太が戻ってきます。店をほって海へ行った憲太をにらみつける銀二。
一雄からサーフィンを教えてほしいと言われた銀二は、経営している民宿に一雄を連れて行きます。そしてこの日から、一雄は民宿に寝泊まりして、翌日の早朝からサーフィンを学ぶことになりました。まずは砂浜で、銀二からサーフィンの基本を教えてもらいます。朝はサーフィンをして、昼間は「オリジン」で憲太と共に店番、夜は民宿を手伝う一雄。
海へ入った一雄は、波に向かっては何度もひっくり返ることを繰り返しますが、それでも一歩ずつ前に進んでいる感覚があり、喜びに満ち溢れていました。そんな一雄に銀二が、ポセイドンの話をします。島には年に何度か、大きな波・ポセイドンがやってきます。その波にのれた者だけが、サーファーとして認められ、一雄もいつか乗ってみたいと夢見ていました。
ライフオンザロングボードのネタバレあらすじ:転
めげずに何度も笑顔で波にチャレンジする一雄を見て、憲太たち若いサーファーは一雄に刺激を受けます。地元住民との交流も増えて、種子島での暮らしに慣れ始めた頃、一雄の父・雄蔵は施設へと移ることになりました。一方の優は、まだ就職先が決まらず、悪戦苦闘中です。
そんなある日、ポセイドンが現れます。憲太は無謀にも波に向かいますが、大きな波にのまれてしまい、意識を失い病院へと運ばれることとなりました。しかしすぐに意識を取り戻し、みんなはホッとします。
この日、優が一雄を訪ねて種子島へとやって来ていました。波を見つめながら久しぶりに親子で会話をします。生き生きした一雄を見て、優は驚きつつもうれしそうな表情を浮かべました。この日から優は、しばらく種子島で過ごすことにしました。一雄は、「一緒に種子島で暮らそう。」と話しますが、優は「まだわからないけど、もう少しだけここにいる。」と返事。母親のことを愛していたかと聞かれた一雄は、今でも愛していると答えるのでした。
ライフオンザロングボードの結末
サーフィンの練習を終えた一雄に銀二は、「まさかここまでできるとは思わなかった…」と、一雄のことを褒めたたえます。その日の夕方、優は「どうして車の免許を取らなかったの?お母さんにいつも運転させて…。それにどうしてあの日病院に来なかったの?」と尋ねます。実は一雄は妻が亡くなった時、そばで看取ることはできませんでした。そのことがずっとそのことが気になっていた優。すると一雄は、「もう逃げないよ…。お母さんの分まで生きなくちゃ!」と、これまで以上にサーフィンに打ち込むことにします。
朝から晩までサーフィン漬けの日々をすごす一雄を見て、優は東京へ戻ることを決心します。もう一度、頑張って就職活動をしようと思ったのです。そして、またもや島にポセイドンがやってきます。今度こそ逃げたくない気持ちの一雄は、優が見守る中、大きな波に向かっていくのでした。
そして月日は流れ、オフィスで働く優の姿がありました。長髪を風になびかせる一雄は、憲太からの電話で「いい波が来ているよ!」と話し、車に乗り込みます。車には、亡き妻の写真がありました。それを見つめるとエンジンをかけ、ラジオを付けて、車を走らせる一雄がいるのでした。
以上、映画「ライフ・オン・ザ・ロングボード」のあらすじと結末でした。
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