映画「ラスト・ソルジャー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ラスト・ソルジャーの紹介：2010年中国,香港映画。戦国時代の中国で、敵同士の兵士と将軍が生き残り、将軍を捕虜にした兵士が、褒美をもらうため自国へ連れ帰ろうとするものの、追ってくる敵、遊牧民の族、身寄りのない女などいくつもの騒動に巻き込まれるという、ジャッキー・チェンが構想に20年をかけたという中国、香港合作の映画です。
監督：ディン・シェン 出演者：ジャッキー・チェン（梁の兵士）、ワン・リーホン（衛の将軍）、ユ・スンジュン（ウェン太子）、ドゥ・ユーミン（ウー）、リン・ポン（身寄りのない女）、ユー・ロングァン（衛の副将軍）ほか
この解説記事には映画「ラスト・ソルジャー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
戦国時代の中国はいくつもの国に別れていました。国ごとの戦いは熾烈を極める中、衛の国は将軍（ワン・リーホン）率いる1000人の兵士が、梁の国に攻め込んでいました。鳳凰の山で梁の国の兵士2000人に待ち伏せされ、両軍合わせて3000人が全滅しました。死んだ兵士の中に、一人死んだふりをしていた梁の兵士（ジャッキー・チェン）が起き上がりました。そして兵士は生きていた衛の国の将軍を捕まえて荷馬車で運び始めました。
衛の国の将軍を差し出すと、畑を5畝もらえるとあって兵士は必至でした。すると将軍は自分の持っている玉を渡し、逃がしてもらおうと考えましたが、兵士は玉を受け取り、将軍を解放しませんでした。しかし、衛の国のユーが生きていて助けにきました。兵士は剣で切られ、血を流して倒れました。将軍はユーに助けられますが、ユーを脱走兵だと言って切り殺しました。
すると梁の兵士が起き上がり、将軍を縛り上げ、再び荷馬車で走りはじめました。兵士は切られたふりをして、血糊を細工していたのでした。その頃、衛の国からウェン太子とウー（ドゥ・ユーミン）率いる部隊がやって来て、衛の国の兵士の生き残りを次々殺していました。二人の狙いは将軍でした。
兵士と将軍は夜になり一軒家に忍び込みました。中には家族を殺された身寄りのない若い女（リン・ポン）が一人いました。女は歌うたいでした。女に食べものを与え、代わりに酒をもらいました。しかし酒には一服盛られていて、二人は眠りこけました。目覚めると玉と馬が盗まれ、女はいませんでした。仕方なく兵士は荷車に将軍を乗せ、歩きはじめました。
その後、ウェン太子達も女の家に着き、立ち寄ったことを確認した後、家を焼き払いました。裏道に入った兵士でしたが、逃げた農民たちに襲われ、荷車と食料を奪われました。その後、農民たちはウェン太子らに捕まりました。将軍の居場所を聞きますが、しゃべらないため、子供を残して農民たちを皆殺しにしました。この様子を隠れて見ていた将軍は、ウェン太子とウーが自分の命を狙っていることを知りました。
荷車のない兵士は、将軍をおぶって歩きはじめました。将軍はウェン太子らから逃れるために、兵士に一緒に逃げようと誘いますが、兵士は信じませんでした。馬に乗った男を紐で倒し、馬を奪いますが、将軍は馬を奪い逃げ出しました。男と兵士はウェン太子らに捕まりました。再び将軍の居場所を言えと言われますが、言わなかったため男が殺されました。兵士が殺されると思った時、戦をしながら旅をする遊牧民の族がやって来た隙に、兵士は逃げ出しました。
逃げていた将軍でしたが、馬が力尽きて倒れてしまいました。将軍は崖の上、兵士は谷の底、ウェン太子らは山の中で一夜を明かしました。翌朝、兵士は玉を盗んだ女に会いました。女は玉を返して立ち去りました。将軍は遊牧民の族に捕まりました。兵士も放浪していた農民たちと一緒に族に捕まりました。遊牧民の村に連れて行かれると、ウェン太子達が通りかかり、将軍を見つけました。族の長に、将軍と馬を交換しようと言った時、兵士が馬を暴れさせ、族とウェン太子らの戦いに発展しました。
土の牢屋に入れられた二人は、竹を割って上手く脱出しました。しかしウーが乗り込んできて将軍を殺そうとしました。その時、兵士が水牛に乗って、土の壁を壊して将軍を助けました。ウェン太子らの軍は戦いの末、ウェン太子とウーだけが生き残りました。しかしそのウェン太子も切られて傷を負っていました。逃げ延びた兵士と将軍は、再び捕虜にする・しないで格闘になり、斜面を転がり落ち、鍾乳洞の中へ転落しました。ここから出られないとわかり、死を覚悟した二人は急に仲良くなり、いろいろな話をしました。
夜が明け、朝日が差し込む方向に進んだ二人は、鍾乳洞を抜け出しました。そこへウェン太子とウーが来ました。ウェン太子は将軍の弟でした。戦ばかりする将軍に対し、平和路線で争いを止めようと言うウェン太子は敵対し、剣の恩師のウーを従え、衛の国を自分が継ぐため将軍を殺しに来ていました。
しかし実の兄は殺せませんでした。そこへ仲間を殺された遊牧民の族の生き残りが復讐にきました。戦いの末、ウーが殺され、ウェン太子、将軍、兵士が追い詰められたとき、ウェン太子が「狙いはオレだろう」と言って自分で胸に矢を突き刺し、自決しました。死んだことを見届けた族は去って行きました。
兵士は横を流れる川を見て、梁の国へつながる川だと分かり、二人は船で川を下りはじめました。何処からともなく、あの女の歌声が聞こえました。女は崖の上で平和を願って歌っていました。広い流れを下り、梁の国の船着き場へ着きました。兵士は将軍の乗った船を、流れに乗せ、衛の国の為に生き残れと言いました。将軍はあの玉を献上したら畑を5畝もらえると教えました。しかし玉は族との戦いで壊れ、捨てていました。兵士は梁の旗を立て、船着き場の階段を上がりました。
梁の国は秦の国に占領されていました。旗をもったまま前へ進もうとした兵士は何本もの矢で射ぬかれ絶命しました。将軍は衛の国の王となり、攻め込んできた秦の国に降伏し、やがて中国は秦の国が統一するのでした。
以上、映画「ラスト・ソルジャー」のあらすじと結末でした。
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