愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像の紹介:1998年イギリス映画。鬼才の画家フランシス・ベイコンと肖像画のモデルにもなった若き恋人ジョージの恋愛関係に焦点をあて、ベイコンの半生を描き出す人間ドラマ。二人の出会いと別れを通して同性愛者であったベイコンの内なる欲望や情熱、葛藤を浮き彫りにしていきます。映画音楽はベイコンの熱烈なファンである作曲家坂本龍一が手がけました。
監督:ジョン・メイブリー 出演者:デレク・ジャコビ(フランシス・ベイコン)、ダニエル・クレイグ(ジョージ・ダイアー)、アン・ラントン(イザベル)、ティルダ・スウィントン(ミュリエル)、エイドリアン・スカーボロー(ダニエル・ファーソン)ほか
映画「愛の悪魔」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「愛の悪魔」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「愛の悪魔」解説
この解説記事には映画「愛の悪魔」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像のネタバレあらすじ:起
舞台は1960年代のロンドン。ある夜画家フランシス・ベイコンがアトリエにいると、天井から泥棒が落ちてきました。若き泥棒はジョージという名の青年で、ベイコンは彼に一目ぼれしてしまいます。
その夜ベイコンはジョージと関係を持ち、彼との同棲を開始させます。友人達からは貧しき泥棒を恋人にするなどバカげていると批判されますが、ベイコンは相手にしません。ベイコンはジョージの繊細さ、無垢さを誰よりも愛し、次々と彼の肖像を描き始めるようになります。
愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像のネタバレあらすじ:承
ベイコンは友人達との食事にジョージを同行させますが、知性や教養を持ち合わせていないジョージは彼らから愚弄され続けます。ベイコンはジョージを愛する一方で、刺激的な快楽を貪ることもやめられません。
ベイコンはジョージの留守中に別の男との情事に耽り、帰宅したジョージをひどく失望させるのでした。ベイコンとの生活にストレスを感じながらも家を出ることができないジョージは次第に精神を病み、酒とドラッグに溺れるようになっていきます。
愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像のネタバレあらすじ:転
ある日二人は些細なことから言い争いになり、ジョージが家を飛び出してしまいます。そして麻薬所持の疑いでベイコンの自宅に家宅捜査が入ります。やがて部屋にあったケースの中からジョージが常用しているドラッグが見つかります。それでもベイコンはジョージと別れず、ニューヨークで行われる展示会に彼を同行させます。
しかしビルの屋上によじ登るなどジョージの奇行はエスカレートしていきます。ベイコンは事あるごとに自殺を仄めかし、自分の気を引こうとするジョージに手を焼きながらも、見捨てることはできないのでした。
愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像の結末
パリのグラン・パレでベイコンの展覧会が開かれることになりました。情緒不安定なジョージは一人にされることを不安がり、泣きながら愛を囁きます。しかしベイコンはジョージの世話を他の者へ頼み、パリへと旅立ちました。
展覧会は大成功を収め、ベイコンは大喝采を浴びますが、皮肉にもその頃ジョージは滞在先のホテルで大量の睡眠薬を摂取し死亡するのでした。
以上、映画「愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像」のあらすじと結末でした。
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