マイ・ボディガードの紹介:2004年アメリカ,メキシコ映画。元CIAの暗殺エージェントで軍人だったアルコール中毒のクリーシーは友達で元同僚のレイバーンからボディーガードの仕事を紹介される。「仕事」として渋々引き受けた彼の心を少しずつ開かせたのは彼が護衛することになった僅か9歳の少女、ピタだった。
監督:トニー・スコット 出演:デンゼル・ワシントン(ジョン・クリーシー)、ダコタ・ファニング(ピタ・ラモス)、クリストファー・ウォーケン(ポール・レイバーン)、ラダ・ミッチェル(リサ・ラモス)、マーク・アンソニー(サムエル・ラモス)、ほか
映画「マイ・ボディガード」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マイ・ボディガード」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マイボディガードの予告編 動画
映画「マイ・ボディガード」解説
この解説記事には映画「マイ・ボディガード」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マイボディガードのネタバレあらすじ:起
メキシコではビジネスとして誘拐が成り立ち、裕福な家庭はボディーガードの雇用か誘拐保険に入る事が「常識」となっていました。元CIAのジョン・クリーシー(デンゼル・ワシントン)は米軍で16年間も対テロと戦い、仕事を辞めてからアルコール中毒になり、人生に虚無感を感じながら生きる日々を過ごしています。そんなとき、メキシコで仕事をする元同僚のレイバーン(クリストファー・ウォーケン)から、ボディガードの仕事を紹介してもらい、その家、ラモス一家の一人娘、ピタ(ダコタ・ファニング)の護衛をすることになりました。
ピタは9歳の割には大人びていて、学校でもなかなか友達ができず、両親との距離感に悩んでいる女の子でした。クリーシーは、人懐こく寂しがり屋のピタに初めは冷たく接しますが、ピタは「彼は大きくて寂しげでクマに似ている」と言い、どんなに冷たくあしらわれても、会話が長続きしなくても根気よく無邪気に、クリーシーに接してきます。
ピタは泳ぎが速いけれど、いつもスタートが遅いせいで学校の水泳大会では3位どまりでした。「絶対に1位を獲りたい」と言うピタに、クリーシーは教官バリに水泳の特訓をし、見事に1位を獲れた時は親子のように喜びを共有したのでした。それからクリーシーは、ピタのおかげで少しずつ笑ったり、ユーモアを言ったりと、明るさと人間らしさを取り戻します。
マイボディガードのネタバレあらすじ:承
二人の穏やかな時間は長くは続きません。ピタをピアノ教室へ送迎するクリーシー。しかし、怪しげなパトカーや男に囲まれた彼は、中から出てきた警察官と謎の男達と銃の撃ち合いになります。レッスンを終えて教室から出てきたピタに「逃げろ!」と叫んで逃がしますが、大きな銃声を聞いたピタが異変を感じて戻って来てしまいました。
ピタは男達との乱闘で倒れたクリーシーに駆け寄り、必死で呼び掛けますが、クリーシーと争っていた男達に車で拉致されてしまいます。クリーシーは重傷を負っていたため、入院をよぎなくされます。一方で、ピタの家では、ラモス家専任弁護士のジョーダン・カルフス(ミッキー・ローク)が犯人との交渉を試みますが、司法警察が介入して、なかなか思うように事が動きません。
一方で、ピタの誘拐事件には、本来、市民の安全を確保する立場の警察が悪党が絡んでいることが分かります。彼らには「エルマンダー」という巨大犯罪組織グループとしての繋がりがあったのです。身代金の受け渡し失敗により、犯人の甥っ子が殺され、そのことで取引が終了した為に、ピタは殺されたと、病院で連絡を受けたクリーシー。唯一自分に生きる希望の光をくれた存在を守れなかったことに罪悪感を感じます。
クリーシーは重傷の身にも関わらず、ラモス家に戻ります。そして、ピタの母・リサ(ラダ・ミッチェル)に彼は言いました。「ピタを殺した者、この誘拐で甘い汁を吸った者を見つけて抹殺します」。ピタが唯一残していた大切なメモ帳に、かつてクリーシーがピタの送迎をしていた時に使っていた車を追いかけまわしていた、別の車のナンバーが記載されていました。クリーシーは誘拐に関与した者や目撃者を、拷問と徹底的な尋問で問い詰めながら真犯人にたどり着きます。誘拐犯だった弁護士のジョーダンや司法警察の所長を殺し、やがて、彼は思わぬ真相を知ってしまいます。
マイボディガードのネタバレあらすじ:転
ピタは生きていました。そして、信じられないことに誘拐事件にピタの父、サムエル(マーク・アンソニー)が関与していたのです。サムエルは裕福な暮らしをしていましたが、父親の借金を背負い、事業に失敗していた彼はお金を喉から手が出る程欲していたのです。
弁護士のジョーダンが身代金を横取りし、サムエルはピタの誘拐を借金返済の理由で承諾していたのでした。サムエルはその事がリサに発覚して自殺します。事件の黒幕からピタの生存を知ったクリーシーは、犯人の弟を確保します。
マイボディガードの結末
車が止まり、クリーシーとリサ、犯人グループが集合しました。車から、黒いジャージ姿で目隠しと手を結束バンドで結ばれたピタが解放されて、降りてきます。ピタはひたすら走り続け、クリーシーの元に駆け寄り、抱きつきます。2人は温かな目でお互いの顔を見やり、涙を浮かべて微笑み合いました。
クリーシーは、ピタと犯人の弟の交換、そして、エルマンダーに自らの命を犠牲に捧げる取引をするのです。すべては、ピタを守る為に・・・。
ピタにメモ帳を渡し、最後のハグと別れを告げ、自分の悲劇の結末をピタが知らないうちに、彼女に「お母さんの元へ走ってくんだ」と告げます。ピタは母リサの元へ無事に還って行き、リサは犯人の弟をグループに引き渡してから、走ってきた愛娘の帰還に涙しながら我が子を抱きしめるのでした。
クリーシーは自分が犠牲になることでピタを守るという任務を果たし。親子の再会の様子を見つめ、エルマンダーの車に乗り込むのでした。
以上、映画「マイ・ボディガード」のあらすじと結末でした。
「マイ・ボディガード」感想・レビュー
-
命と魂をみごとに表現仕分けてる❗クリーシーはピタから魂を、ピタはクリーシから、命を守り救われる。深く観ごたえあります☺
-
深夜に放送されていたきっかけから初めてこの映画を鑑賞しました。これは、ずばり、もう一度見たくなる映画だと思います。クリーシーとピタの水泳の特訓やインコを逃がしたクリーシーとピタの会話も、初め見たときは何も感じられなかったのですが、一度見た後にもう一度見ると、そんな他愛も無いシーンすら愛おしく感じられ、二人がこうして他愛も無い会話が出来るのはもう来ない事を知ってしまった上で、二度目を見た時にここでその演出が使われていた理由が納得出来る作りになっていたんだなと映画監督の凄さを感じた。ピタの純粋さには見ていた私もクリーシーのように復讐心が燃え上がるほど守りたくなる親心が生まれるもんですね。
-
A.J.クイネルの原作シリーズから大きな改変があります。
原作ファンとしては非常に残念です。 -
お父さんは娘さんが死んだと思い、自殺するが、実は生きていたと言う、とんでもない筋書き。
デンゼルワシントンとダコタファニングの共演が話題になった作品ですね。
最初は全く心を通わせようとしなかったデンゼル演じるクリーシーが徐々に心を通わせていって、、、ダコタ演じるビタが誘拐されたと知ってからのクリーシーの復讐劇。さらに、自分の身を呈してピタを守るクリーシーの姿。ラストシーンでギャングの車に何も言わずに乗り込み目を閉じるクリーシーの姿に涙せずにはいられなかったですね。
水泳を教えるクリーシーとピタのやりとりにはホッコリさせられます。