Mank/マンクの紹介:2020年アメリカ映画。映画史に残る『市民ケーン』の脚本はいかにして執筆されたのか、マンクの執筆期間と、『市民ケーン』の内容に影響を与えたであろうマンクの回想録と同時に進行していく作品です。すべてモノクロで仕上げられており、昔の懐かしい映画の雰囲気が彷彿される映画ファン必見の仕上がり具合!『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で主演男優賞を受賞したゲイリー・オールドマン、『レ・ミゼラブル』に出演したアマンダ・サイフリッド、『あと1cmの恋』のリリー・コリンズなど、豪華俳優陣が揃っています。2021年の第93回アカデミー賞では、撮影賞と美術賞の2部門で受賞した。
監督:デヴィッド・フィンチャー 出演:ゲイリー・オールドマン(マンク)、アマンダ・サイフリッド(マリオン)、リリー・コリンズ(リタ)、アーリス・ハワード(メイヤー)、トム・バーク(オーソン・ウェールズ)、ほか
映画「Mank/マンク」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「Mank/マンク」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
Mank/マンクの予告編 動画
映画「Mank/マンク」解説
この解説記事には映画「Mank/マンク」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
Mank/マンクのネタバレあらすじ:起
脚を骨折しているマンクは田舎に隔離されて、若き奇才のオーソン・ウェールズに脚本を90日で仕上げるよう、無理難題を突き付けられます。日数が少ないにも関わらず、マンクはマイペースに過ごします。
執筆の進捗状況は芳しくありませんでしたが、残り60日になってもマンクに焦りは見えませんでした。オーソンに雇われているハウスマンは何度もこの家に足を運び、脚本を急ぐようにプレッシャーをかけますが、マンクには一切響いていない様子。
マンクの口頭筆記として働けることに最初喜びを感じていたリタでしたが、マンクの不真面目な態度にうんざりしてきます。さらにアルコール依存症のマンクはお酒をこっそり調達してくる始末。
ついにリタに我慢の限界がきて、口頭筆記を辞退することが頭をよぎります。しかしマンクがこんな不真面目な態度であっても、お手伝いでドイツ人のフリーダは、マンクに対して従順です。リタがなぜかと問うと、マンクのおかげで村人100人がナチス・ドイツを抜け出せたそう。フリーダはマンクに恩を感じていました。初めて聞くこの事実にリタは驚き、マンクへの見方がいい方向へと変わります。
その後、マンクは集中モードになり、13日という短い期間で200ページを書き上げました。それにハウスマンは上機嫌です。
Mank/マンクのネタバレあらすじ:承
1930年回想録、パラマウントで仕事をしていたマンクは、絶好調だったMGMの撮影現場に足を運びます。そこで女優のマリオンと出会います。マリオンとの会話を楽しんでいると、マリオンがある男をパパと呼び始めます。
その人物はウィリアム。彼は当時のメディア界を牛耳っていた権力者です。マリオンは彼の愛人でした。マンクはウィリアムにいい印象をもっていませんでしたが、なぜかマンクはウィリアムに気に入られます。
1934年にカリフォルニア州知事選が行われます。共和党のフランクに投票してもらおうと、共和党支持者は奮闘します。そこで民主党のシンクレアを落選させるために、メディア界を支配するウィリアムと映画界を支配するメイヤーとが手を組み、本物のニュースに見せかけたシンクレア対策映画を制作することを計画します。
その監督をマンクの友人のシェリーが務めます。シェリーはその仕事を誇りに思っておらず、内密な仕事でしたが、マンクにそれとなくこの偽物ニュースのことを知らせます。そんなシェリーの様子を見て、マンクはシェリーが心を痛めていると察します。急いでウィリアムを探すためにマンクはマリオンの元へ向かいます。マリオンによると、ウィリアムは今カイロにいるとのこと。話し合うことが無理な距離感でした。
Mank/マンクのネタバレあらすじ:転
1934年の選挙当夜回想録。マンクは民主派でしたが、共和党支持者のパーティーへ参加します。共和党支持者はフランクが圧勝すると自信を持っています。すると、マンクは民主党が勝つことに賭けます。これで共和党のフランクが勝てばマンクは借金を背負うことになります。
結果は共和党の圧勝。民主党のシンクレアはあの偽ニュースが原因で負けたとコメントしているそう。それにシェリーは気を病んでいます。心配になったマンクはシェリーを探します。マンクが見つけたときシェリーは酒に溺れていましたが生きていました。
偽ニュースの件とパーキンソン病になったことでさらにシェリーは落ち込んでいて、銃も持っていました。マンクは銃の玉を受けとり、シェリーに心配しないでほしと言われ、その場を後にします。しかし、シェリーは他にも玉を持っており、自殺をしてしまいます。
期日内にマンクは脚本を書きあげます。ハウスマンもリタも口を揃えて大作であると大絶賛です。この脚本が後に映画史に残る有名な『市民ケーン』でした。マンクの脚本を読んだ弟ジョーがマンクの元へやってきます。脚本はすべて読んだとのこと。そして、マリアンにこんな仕打ちすることないじゃないかとジョーに怒られてしまいます。
『市民ケーン』はウィリアムを風刺している内容だったからです。ジョーが帰り、次はマリオンがやってきます。私はこの内容のことを気にしていないと言ってくれましたが、ウィリアムのことをいじめないでほしい、私は彼を愛しているとも言われました。
Mank/マンクの結末
共和党のフランク当選後、マンクは酔いつぶれた状態でウィリアムとメイヤーが参加しているパーティー会場へとやってきます。マンクはその場の空気を壊して、パーティーをぶち壊してしまいます。マリアンも参加をしていましたが、黙って立ち去ってしまいます。そしてその会場で、マンクの給料をウィリアムが半分出していたという事実を知り、マンクは唖然とします。
脚本を書き終えたマンクの元へオーソンがやって来て、映画会社RKOが好条件を出してきたとオーソンから伝えられます。これを引き受ければマンクは安泰です。しかしマンクはその申し出を断ります。そして、オーソンに『市民ケーン』のクレジットに名前を出してほしいと頼みます。
それを聞いたオーソンは目の色を変えて怒り始めます。契約書にはクレジットに名前を出さないことを了承した証拠が残されているので、到底無理だと断りますが、マンクは譲りません。最終的にオーソンはクレジットに名前を載せることを受け入れてくれます。そして、この映画は大ヒットし、映画史に残る作品となりました。
1942年、マンクは『市民ケーン』で最優秀脚本賞を受賞します。
以上、映画「Mank/マンク」のあらすじと結末でした。
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