魔の刻(とき)の紹介:1985年日本映画。北泉優子の同名小説の映画化作品で、禁断の関係に陥ってしまった母と息子の愛と葛藤を描いた衝撃作です。岩下志麻と坂上忍の濡れ場が話題となりました。
監督:降旗康男 出演者:岩下志麻(水尾涼子)、坂上忍(水尾深)、岡本かおり(葉子)、伊武雅刀(片貝)、岡田裕介(花井)ほか
映画「魔の刻」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「魔の刻」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「魔の刻」解説
この解説記事には映画「魔の刻」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
魔の刻のネタバレあらすじ:起
水尾涼子(岩下志麻)は一流企業に勤める夫・敬一郎(神山繁)と離婚後、車を飛ばして息子・深(坂上忍)に会うため夜明けの漁港に辿り着きます。しかし、帰港した漁船「直吉丸」から降り立った深は「もう二度と姿を見せてくれるな」と冷たく突き放します。やがて涼子はこの港町にアパートを借りて新たな生活を始めます。涼子は、アパートの向かいの薬局の店主・花井(岡田裕介)と親しくなり、ある日釣りに誘われます。薬局の婿養子である花井は、妻とその母親を相次いで亡くしており、花井が二人を毒殺したという噂が流れ、薬局も閑古鳥が鳴くようになっていました。
魔の刻のネタバレあらすじ:承
上等の中トロを買い、深の来るのを待つ涼子は、1年前の出来事を思い出していました。それは、母と子という一線を超えて禁断の愛に走った頃の事で、出張から帰って来た敬一郎は涼子と深の情事を目撃してしまい、その日から涼子は深を拒み、ショックから深は家を飛び出したのです。あれから1年、再び深を求めていた涼子でしたが、深はこの土地に落ち着くつもりだから邪魔しないでくれとつれない態度です。しかしある日、「直吉丸」の娘・葉子(岡本かおり)と一度だけ寝たことがバレた深は、仲間に腹部を刺されます。深手の深を花井薬局に担ぎ込んだ涼子。深は表沙汰にはしないでくれと病院も警察も拒みます。やむなく
花井の知人の医師・西方(石橋蓮司)が深の治療を行い、事無きを得ますが、この出来事をきっかけに涼子は深、花井との奇妙な三人暮らしをスタートさせます。
魔の刻のネタバレあらすじ:転
その後、深を刺した犯人である「直吉丸」の授業員が自首したことで、刑事の片貝(伊武雅刀)は花井薬局の周辺を嗅ぎ回ります。片貝はかつて、花井の妻と母親が相次いで謎の死を遂げた時に捜査を担当していたのです。深の世話をすることに悦びを感じていた涼子は、花井から妻は西片と情事に耽っていた最中に心臓発作を起こしたのだと告白します。やがて片貝は西片の証言から、花井の義母の遺体から薬物反応が出たことを知ります。花井は置手紙を残して姿をくらまし、傷の癒えた深も葉子と共に去っていきました。涼子は逃げる深の後を追い、辿り着いた漁港でまたしても一線を超えてしまいます。その様子は片貝に目撃されており、二人の関係は町中の知ることとなりました。
魔の刻の結末
涼子は世間の好奇の目に晒されるなか、深は再び行方をくらまし、再び花井が戻ってきました。花井は妻の母親を薬殺した事と、そして妻の母と関係を持っていた事を涼子に告白します。そして涼子も花井に深との関係を打ち明けます。深は父からエリートコースを強要されていましたが大学受験に連続して失敗、酒や家庭内暴力で身を持ち崩し、涼子はそんな深を見かねて心中を図ろうとして一線を超えてしまったのです。涼子と花井はディスコで踊り、その勢いで愛し合います。数日後、花井の水死体が発見されました。涼子はこの町を去ろうとしたところに、深がバイクで現れて追いかけてきました。しかし涼子は深を突き放し、車でいずこへと走り去っていきました。
「魔の刻」感想・レビュー
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岩下志麻が1番美しかったとき
岩下志麻と坂上忍が母子を演じたのは素晴らしいキャスティングだったと思ったがストーリー自体はちょっと複雑でイマイチだった。予算も少なかったのであれば,父親も含めた家族だけがよく出てくるような感じでもよかったのではないでしょうか