映画「ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ステイ・コネクテッド～つながりたい僕らの世界の紹介：2014年アメリカ映画。チャド・カルテンの小説を原作とした群像劇。ネット社会の中に繋がりを求める高校生やその父母達の日常を描いていきます。監督は「JUNO ジュノ」「マイレージ、マイライフ」のジェイソン・ライトマンが務めました。
監督：ジェイソン・ライトマン 出演者：ローズマリー・デウィット(ヘレン・トルビー)、ジェニファー・ガーナー(パトリシア・ベルトマイヤー)、ジュディ・グリア(ドナ・クリント)、ディーン・ノリス(ケント・ムーニー)、 アダム・サンドラー(ドン・トルビー)、 アンセル・エルゴート(ティム・ムーニー)、ケイトリン・デヴァー(ブランデー・ベルトマイヤー)、デヴィッド・デンマン(ジム・バンス)、 J・K・シモンズ(ミスター・ドス)、ほか
この解説記事には映画「ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
1977年9月5日。NASAは惑星探査機ボイジャー1号を発射しました。探査機には天文学者カール・セイガンが監修したレコード集が搭載、その寿命は10億年を想定していて、地球外生命体への人類からのメッセージを意図していました。
銅板製のレコードに収録されたのは59種類の言語の挨拶、人間の心臓音、クジラの鳴き声、木の葉が風に揺れる音など。ボイジャー1号が太陽系の境界に接近した午後12時15分頃、テキサス州に住む中年男ドン・トルビーはPCでポルノサイトの閲覧に熱中していました。
有害サイトを閲覧したことが原因でPCがウィルスに侵されてしまったドンでしたが、性欲には勝てず、思春期の息子のPCを使ってまでポルノサイトの閲覧を繰り返すようになっていました。
ドンの息子クリスはアメリカンフットボールの盛んなテキサスの高校に通っています。クリスのチームメイトにはティム・ムーニーという将来を有望視されているフットボール選手がいますが、ある日突然休部してしまいます。その原因は両親の離婚が関係していました。
スポーツをやる意義を見失ってしまったティムは部屋に閉じこもってRPGゲームにハマる毎日、父ケントはそんな息子とどう接していいのか分からず、苦悩する日々が続いていました。
2013年9月27日、ボイジャー1号は30年の時を経て、太陽系を出て未知の領域へと入りました。
ティムには最近気になっている女生徒ブランディがいました。ブランディはどちらかと言えば大人しくて地味目な生徒でしたが、ティムは授業で彼女が披露した英作文のすばらしさに感動し、以来ブランディを意識するようになっていました。
そのブランディは母の執拗な監視に苦しんでいました。ブランディの母パトリシアはブランディの携帯電話の内容を毎日欠かさずチェックするなど過干渉な毒親でした。ブランディの友人のハナは芸能人になることを夢見ている女生徒です。ハナを女手一つで育ててきたドナは若い時分芸能活動をしていたことから、娘を一流の芸能人に育てようと躍起になっています。
二人は休日のショッピングモールで開催していたタレント発掘オーディションに参加することになりました。ドナは容姿端麗な娘が必ずオーディションを勝ち取ると確信します。その頃、同じショッピングモールでブランディに遭遇したティムは思い切って彼女に話かけます。家に帰ったティムはブランディのフェイスブックにメッセージを送りますが、そのメッセージは母パトリシアによってすぐに削除されてしまい、ブランディには届きませんでした。
チアリーディング部のアリソンは、アメフト部の先輩ブランドンに恋をしていますが、太っていることを理由にふられてしまいました。以来アリソンはダイエットに励み、減量に成功しますが、食欲との壮絶な闘いに苦しんでいました。
ドンの妻ヘレンは夫との夫婦生活に不満を抱いていました。ヘレンは出会い系サイトで一人の男性と繋がります。一方ドンもまた出会い系サイトで刺激的な不倫相手を探していました。
パトリシアは保護者を集めてインターネットが青少年に与える危険性についての集会を開催します。参加したケントとドナは互いに独り身であることからすぐに打ち解け、デートをする約束をしました。
ティムはフェイスブックに寄せたメッセージに返信がないことに腹を立て、ブランディに不満を漏らします。ブランディは母に常に監視されていることを伝え、ティムに非公開のアカウントを教えます。二人はこのアカウントを通じて、交流を重ね、より親密な関係になっていきます。
ブランドンを諦めきれないアリスンは再び彼にアプローチ、そして求められるままブランドンに処女を捧げてしまいました。ヘレンは妹の家に泊まると嘘をつき、出会い系で知り合った黒人男性と不倫、一方ドンもサイトで知り合った妖艶な美女と不倫を重ねます。
ブランディと付き合い始めたティムでしたが、アメフト部時代の仲間からブランディをコケにされ、暴力沙汰を起こして、停学処分を受けてしまいます。ブランディは家に閉じこもるティムを心配し、時々彼を訪ねていきます。
ある日、学校のトイレでアリスンが大量出血し、病院に運び込まれます。子宮外妊娠による流産が原因でした。思わぬ形で妊娠を知らされることになったアリスンの両親はショックを受け、アリスンは罪悪感で苦しみます。
ドナの元にハナのオーディション落選の知らせが入ります。ハナは掴みかけたデビューのチャンスを逃してしまいました。ウェブサイトに載せていたハナの写真が不健全であると運営側に判断されてしまったのです。さらにドナは娘のセクシーな写真を一般男性に売りさばいて生活費の足しにしていました。
ケントからウェブサイトの危険性について忠告されたドナは、娘を守るためウェブサイトの閉鎖を決断、それが原因でハナと喧嘩をしてしまいます。妻の不貞に気付いたドンは、ヘレンを尾行し、不倫の現場を目撃してしまいます。
パトリシアはブランディの非公開アカウントからティムとのやり取りを発見、激高しブランディから携帯を取り上げてしまいます。一方、ティムはケントからゲームの解約やクレジットカードの使用禁止を言い渡され、落ち込んでいました。
ティムがブランディに助けを求めるメッセージを送ると、もうメールしてこないでと冷たい返事が帰ってきます。これは二人の仲を引き裂きたいパトリシアがブランディになりすまして送ったメッセージでしたが、ティムは深く傷つきます。
胸騒ぎを感じたブランディは家を抜け出しティムに会いに行きますが、人生に絶望したティムは大量の薬を飲み、自殺を図りました。ブランディとケントが部屋で倒れ込むティムを発見し、病院へと運び込まれました。ティムは命を取り留め、ブランディは一晩中ティムの傍に寄り添い続けました。
不倫がバレたヘレンは家を出て行く覚悟を決めますが、責められるどころか、ドンから誰にも過ちはあると寛容な言葉を掛けられ、拍子抜けしてしまいます。
一方、病院へ駆けつけたパトリシアは自分の愚かな行為がティムと娘を追い込んでしまったことに罪悪感を抱きます。母親、父親、子供達、各々が人生の複雑さに頭を抱え、孤独を深めていました。
ボイジャー1号はそんな彼らを未知の領域から見守り続けるのでした。
以上、映画「ステイ・コネクテッド～つながりたい僕らの世界」のあらすじと結末でした。
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