ミネソタ無頼の紹介:1964年イタリア,フランス,スペイン映画。『続・荒野の用心棒』などのセルジオ・コルブッチが監督を務めたマカロニウェスタンです。無実の罪で投獄され、失明寸前に陥っていたガンマンが無実を証明するために脱獄したものの思わぬ抗争に巻き込まれていく様を描きます。
監督:セルジオ・コルブッチ 出演者:キャメロン・ミッチェル(ミネソタ・クレイ)、ジョルジュ・リヴィエール(フォックス)、ダイアナ・マーティン(ナンシー・マリガン)、アントニオ・カサス(ジョナサン・マリガン)、エテル・ロージョ(エステラ)、フェルナンド・サンチョ(ドミンゴ・オルティス)ほか
映画「ミネソタ無頼」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミネソタ無頼」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ミネソタ無頼の予告編 動画
映画「ミネソタ無頼」解説
この解説記事には映画「ミネソタ無頼」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ミネソタ無頼のネタバレあらすじ:起
1883年、西部開拓時代のアメリカ。凄腕のガンマン、ミネソタ・クレイ(キャメロン・ミッチェル)は無実の罪で“死の監獄”と呼ばれるドラナー刑務所に服役していました。
18年前、ミネソタはならず者のルーク兄弟をやむなく正当防衛で射殺したのですが、事件の事実を知る仲間のフォックス(ジョルジュ・リヴィエール)は裁判で証言もせず、面会にすらも現れなかったのです。フォックスが無罪の証明をしてくれなかったので獄中生活を余儀なくされたミネソタは、今や重度の眼病を患っており、失明寸前に陥っていました。
ある日、ミネソタは遂に脱獄に成功しました。18年ぶりにシャバに舞い戻ったミネソタは、フォックスに会うために生まれ故郷のメサの町に向かいました。その途中、ミネソタは通りすがりの馬車が何者かに襲われているところに遭遇、視力に頼らずその場の音と気配で襲撃者を射殺すると、馬車に乗っていた女性エステラ(エテル・ロージョ)を救い出しました。
エステラはこの一帯を縄張りとする山賊オルティス(フェルナンド・サンチョ)の愛人であり、襲撃者は何とフォックスの手下だと言うのです。フォックスとオルティスはメサの町の支配権を巡って激しく対立しており、町の人々はフォックスに搾取され続けているのです。
ミネソタ無頼のネタバレあらすじ:承
メサの町に着いたミネソタは酒場でフォックスと再会しましたが、フォックスは証言を拒みました。ミネソタは銃をフォックスに向けましたが、フォックスは保安官バッジを付けており、ミネソタは一旦その場を後にするしかありませんでした。
そんな中、ミネソタは亡き恋人エリザベスに生き写しの女性ナンシー・マリガン(ダイアナ・マーティン)と出会いました。ナンシーは亡き母の形見である半分に切った金貨のブレスレットをつけており、ミネソタはナンシーこそが自分の娘だと確信しましたが、結局その事実をナンシーに打ち明けることはありませんでした。
ミネソタは旧友ジョナサン(アントニオ・カサス)の農場を訪れました。ジョナサンはナンシーを養子にして大切に育てており、ナンシーには実の父は既に亡くなっていると言い聞かせていました。ミネソタとジョナサンが語り合っているところにオルティスの手下たちが現れ、オルティスがミネソタに会いたがっていることを伝えてきました。
ミネソタはオルティス一味の隠れ家を訪れました。オルティスはミネソタに財宝を渡し、共通の敵であるフォックスに対峙すべく手を組もうと持ちかけてきました。ネソタは一晩考えさせて欲しいと返事を保留し、オルティス一味の隠れ家で一夜を過ごすことにしました。
ところが、その真夜中にエステラが突如ミネソタの寝床に現れ、すぐここから逃げるよう忠告してきました。エステラはミネソタが懸賞金をかけられた脱獄囚であることに気づき、オルティスたちに気づかれる前に逃げるべきだ訴え、さらにオルティス一味はフォックス一味を誘き寄せるために、明日にもジョナサンの農場を襲撃する計画があることを伝えました。
ミネソタ無頼のネタバレあらすじ:転
オルティス一味の隠れ家から抜け出したミネソタはジョナサンの農場に向かい、オルティスの計画を明かしたうえでジョナサンに逃げるよう促しました。しかし、ジョナサンは逃げるつもりは全くなく、ミネソタはならばと自分がメサの町にいることをジョナサンの名で刑務所に知らせ、ジョナサンが懸賞金を受け取って他所の土地でナンシーと幸せに暮らすべきだと提案しました。
ミネソタは、自分が告発されれば自分を捕らえにメサ一帯に軍隊が来ることとなり、フォックス一味とオルティス一味を黙らせることもできると読んでいたのです。
夜が明け、オルティス一味はジョナサンの農場を襲撃し始めました。逃げ遅れたミネソタ、ジョナサン、ナンシー、ナンシーに思いを寄せる男アンディ(アルバート・セヴェニーニ)は出遅れて周囲を取り囲まれました。実はオルティス一味の襲撃はエステラが仕組んだことであり、エステラは昨晩ミネソタがオルティスの隠れ家を抜け出した後にオルティスの財宝を盗み、ミネソタに罪を擦り付けていたのです。
ミネソタはオルティス一味と戦い、何とかジョナサンたちを逃がすことには成功しましたが、自分はオルティスに捕らえられてしまいました。オルティスがミネソタに財宝の在り処を吐かせようとしたところ、今度はフォックス一味がその場に現れました。実はエステラはフォックス側に寝返っており、まさかの裏切りに怒り狂うオルティスを、エステラが射殺しました。
ミネソタはフォックス一味に捕らえられ、拷問を受けました。その夜、ミネソタの元にエステラが現れ、密かにミネソタをアンディの家に連れていきました。エステラはオルティスから横取りした財宝をフォックスに奪われたことから、フォックスへの報復を考えており、アンディの家にはジョナサンとナンシーも匿われていました。
満身創痍のミネソタはアンディに軍を呼んでくるよう頼み、自らフォックスと決着をつけることを決意しました。ナンシーはミネソタに静かに寄り添いました。ナンシーのブレスレットの金貨の半分はミネソタのブレスレットにつけられており、ミネソタは静かに闘志を燃やしていました。
ミネソタ無頼の結末
エステラは酒場にいるフォックスの元に行き、ミネソタが外にいると教えました。フォックスはエステラを射殺、手下たちをミネソタ討伐に向かわせました。しかし、夜の闇は失明寸前のミネソタには逆に有利に働き、ミネソタは周囲の物音や気配を活用して、一人ずつ手下たちを倒していきました。
手下たちを全員皆殺しにされたフォックスは、ミネソタに姿を現せと叫び、実は自分はエリザベスに惚れておりミネソタに嫉妬心を抱いていたことを明かしました。しかし、ミネソタが軍隊がこの町に近づいていると告げるとフォックスは気が動転、それでも近くにいたナンシーを捕らえて彼女にミネソタに向かって歩くよう命じました。
ミネソタはナンシーの気配に混乱しながらも、彼女のブレスレットが揺れた際の金属音を利用してフォックスの居場所を突き止め、見事にフォックスを射殺しました。ミネソタは自分の無実を証明できる唯一の人物だったフォックスを殺してしまったことに悔しがりますが、ナンシーは「無実だとフォックスが酒場で言ってたわ」と語りかけました。
それからしばらくして、傷の癒えたミネソタは出頭するためにジョナサンの農場を離れることになりました。ナンシーはアンディと近く結婚式を挙げることとなり、ミネソタはそれまでには必ず帰ってくると約束しました。ミネソタはナンシーに、自分が実の父と名乗ることはなく、ジョナサンとアンディにナンシーと託して旅立ちました。
その道中、ミネソタは医師に作ってもらった眼鏡を外して空めがけて放り投げ、2発の銃声を轟かせたのちに馬を走らせて去っていきました。その場に残されたのは、両側のレンズの中央に穴が開いた眼鏡だけでした。
以上、映画「ミネソタ無頼」のあらすじと結末でした。
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