#ミトヤマネの紹介:2023年日本映画。SNSで活躍するカリスマインフルエンサーを主人公とし、ネット社会の恐怖を描いた新感覚スリラー作品です。ネット世界で絶大な人気を誇る主人公は誰でも自分の顔になれるディープフェイクアプリとコラボすることになりましたが、やがて次々と彼女の顔を悪用する人間が現れたことからトラブルに巻き込まれ転落していきます。
監督:宮崎大祐 出演者:玉城ティナ(山根ミト(ミトヤマネ))、湯川ひな(山根ミホ)、稲葉友(田辺キヨシ)、片岡礼子(松本弁護士)、安達祐実(山城紗智子)、筒井真理子(木村)ほか
映画「#ミトヤマネ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「#ミトヤマネ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「#ミトヤマネ」解説
この解説記事には映画「#ミトヤマネ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
#ミトヤマネのネタバレあらすじ:起
山根ミトは“ミトヤマネ”名義で活躍するカリスマインフルエンサー。都内の高級マンションに住むミトは実妹で付き人の山根ミホのアシストのもと、日々動画サイトやSNSへの投稿に勤しんでいました。
この日、ミトは自宅で動画の配信をしていました。ミトはカメラの前でミホが調達してきた服やグルメの感想を語り、ミホは動画を編集してサイトにアップしたところすぐさま反響が寄せられてきました。
ミトはミホと一緒に、所属事務所のマネージャー・田辺キヨシとオンラインで打ち合わせをしました。田辺はイメージキャラクター、化粧品の新商品のモデル、ネットドラマ、ミュージックビデオ出演などといった様々なオファーが舞い込んでいることを伝え、ミトたちはそれぞれ仕事をこなしていきましたが、内心ではミトたちは多忙な日々に疲れを覚えていました。
ロケを終えて帰宅したミトは「この世界がパソコンの中の世界じゃない確率って10億分の1しかないんだよ」とどこかで得た情報をミホに話したところ、ミホは自分たちは一体なんなのかと返しました。
ミホは撮影のために自腹で服を購入していましたが、結局は2、3回着ただけで手放していました。服をリサイクル店に持っていくのはミホの役目であり、ミホは持ち込んだ服の中から自分の気に入った服を抜き取っていました。
#ミトヤマネのネタバレあらすじ:承
ある日、ミトは田辺から新たな仕事を持ちかけられました。それは不倫騒動で炎上しているインフルエンサーとのコラボ話であり、ミトがその話題をいじることで悪い印象を笑い話に変えてほしいというものでした。その話を受けたミホはファンを失望させかねないと懸念しました。
翌日はネットドラマ撮影の日。ミトとミホは迎えに来た田辺の車に乗って撮影スタジオへ向かいました。共演者である女優・山城紗智子は、女優でもないミトがドラマに出演するなんて時代が変わりつつあると嫌味を投げかけました。やがて撮影が始まりましたが、演技素人であるミトは棒読みに終始し、演技のあまりの酷さに監督を呆れさせました。
撮影終了後、山城は上から目線で「経験を重ねて誰でも少しずつ成長する」とミトに声を掛けました。帰りの車内でミホと田辺は山城を話題にして笑っていましたが、ミトはだんまりを決め込んでいました。その後、田辺から提示されたコラボ話を引き受けたミトは自らの動画チャンネルで当該インフルエンサーの話題を発言し、すぐさま再生回数が急上昇するなど反響を呼びました。
そんなある日、ミトは田辺から新たな案件を持ちかけられました。それは中国の企業が開発し、全世界で5億人もののユーザーがいるディープフェイクアプリ「REDS」とのコラボ話でした。ディープフェイクとは人物の動画や音声を人工的に合成する最新鋭AI処理技術であり、田辺はミトの顔の使用許可を求めてきたのです。ミホは危険に巻き込まれるのではないかと危惧しましたが、巨額の契約金を提示されたミトは自分の顔を世界に売るチャンスだと捉えてコラボ話に応じました。
#ミトヤマネのネタバレあらすじ:転
程なくして「REDS」でミトの顔が使えるようになり、アプリを使用した老若男女の顔がミトの顔に変わっていきました。「REDS」とのコラボは大反響を呼び、ミトたちはとあるクラブで開かれた「REDS」のイベントに招かれて酒を飲みました・・・。
・・・ミホは自宅で目を覚ましました。するとペットとして飼っている子豚モモがいないことに気づきました。ミホは寝ぼけたままベランダから外を見ると、1階の床のレンガに血だまりがあるのを見つけました。
ミトとミホはサングラスとマスクで顔を隠し、モモを探しに外に出ましたがすぐに道行く人々に気づかれてしまいました。ミトとミホは数十人もの人々に追われる羽目になり、二手に分かれて通行人を撒くことにしました。人々はミホの方についていき、何とか人々を撒いたミトのもとに田辺から電話がかかってきました。
今や「REDS」は大きな社会問題に発展していました。次々とミトの顔を悪用する人間が出てきたのです。AV女優の顔、いじめや暴力を行う輩、強盗犯などの犯罪者の顔にミトの顔を合成する者たちが続出し、世間では「REDS」とコラボしたミトに対する糾弾の声まで上がっていました。それでもミトは自分の露出が増えたとして意に介しませんでしたが、強い危機感を覚えたミホと田辺はしばらくの間ミトの活動を自粛して今後の対策を練ることにしました。
#ミトヤマネの結末
ミトのSNSアカウントは騒動の余波を受けて停止され、ミトとミホは東京を離れて故郷にしばらく身を隠すことにしました。ところが既に両親は他界しており、実家も取り壊されて更地となっていました。かつての隣人だった木村がミトとミホを見つけましたが、木村にはミトの姿が見えていないのかミホだけに心配そうに話しかけました。ミホは両親がいなくても姉がいるからと返しました。
その後、ミホのもとに田辺から電話がかかってきました。田辺は事務所を辞める決意を固めており、「REDS」の案件を持ってきたことを謝罪してきました。ミホはただミトの顔の使用を許可しただけであり、自分たちが悪者扱いされている現状に疑問を抱きました。
ミトはミホの姿を撮影しました。嫌がるミホに、ミトはこの動画は騒動が収まってから自分たちが活動再会するために必要な素材だと語りました。一方、世間では行方をくらましたミトの様々な噂が上がっており、中には突拍子もない事実無根の噂も流れていました。
ミトとミホはとある家に潜伏していましたがすぐに居場所を突き止められ、潜伏先は人々に取り囲まれました。人々は家に石を投げつけ、ミホは顔に石が当たって流血しました。動かないミホを見た人々は慌てて逃げ出しました・・・。
・・・それから数ヶ月経って、ようやく騒動は収まりました。ミホは騒動を謝罪する会見を開き、事務所に留まることにした田辺はマスコミとの対応に追われていました。一方、ミトは何事もなかったかのように東京の街を歩いていましたが、道行く人々の誰もがもはやミトのことなど気にも留めていませんでした。
ミトとミホは新たにフレンチブルドッグを飼い、モモと名づけていました。帰宅したミトはネットをチェックし、ミホが「私が殺されかけた日の真実」というタイトルの動画をアップしていたことを知りました。ミトは生配信を開始し、「みなさんこんにちは、ミトヤマネです」とカメラの前で語り始めました。その直後、ミトの自宅に警察が駆けつけ、何が起こったのか明かされないまま映画は幕を閉じます。
以上、映画「#ミトヤマネ」のあらすじと結末でした。
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