私は二歳の紹介:1962年日本映画。赤ん坊の視点で家族の繋がりを描くファミリードラマ。小川家に待望の赤ん坊が生まれた。太郎と名付けた子どもを家族はとても可愛がるが、太郎の心中はとても冷静だった。そうとは知らない家族は太郎の夜泣きや病気に神経をすり減らし、悪戦苦闘の毎日を過ごす。乳幼児の視点で日常を切り取ったユーモラスな作品。
監督:市川崑 出演者:鈴木博雄(ぼく(小川太郎))、船越英二(お父さん(小川五郎))、山本富士子(お母さん(小川千代))、浦辺粂子(おばあさん(小川いの))、中村メイコ(ぼく)ほか
映画「私は二歳」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「私は二歳」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「私は二歳」解説
この解説記事には映画「私は二歳」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
私は二歳のネタバレあらすじ:太郎の世界
舞台は昭和の日本。生後19日目の小川太郎が目を開くと、母千代が嬉しそうに笑って覗き込んでいました。太郎はこの時まだ母親だと理解出来ず、ゆらゆら動く影だと思っています。父五郎は初めて1人で歩いた太郎にもっと歩けと急かします。せっかちな父親に太郎は呆れていました。太郎は両親と一緒に狭い団地で暮らしています。太郎が勝手にフラフラ出歩かないように、五郎が玄関に柵を取り付けました。柵に阻まれた太郎は早く大きくなりたいと願い、柵を乗り越えていく自分を想像して愉快そうに笑います。ある日、一家は動物園へ出かけました。千代が少し目を離した間に太郎は迷子になってしまいます。迷子係に保護されていましたが、五郎は母親失格だと千代を責め、千代は実家に帰ると言い出します。しかし猿を見て喜ぶ太郎に釣られて両親も笑い出し、仲直りしました。
私は二歳のネタバレあらすじ:悪戦苦闘の育児
両親は太郎の夜泣きに困り果てていました。何とか寝かしつけようとしますがなかなか眠ってくれません。太郎は昼間たっぷり寝たので眠くないのです。遊んで欲しいのに寝かしつけようとする両親を、察しが悪いと不満に思いました。夏になり、五郎の長兄一家に赤ん坊が生まれ、千代が手伝いにいきます。義姉は同居する義母いのと折り合いが悪く、千代相手に頻りに愚痴をこぼしました。秋になる頃、五郎が千代に思わぬ相談をします。いのとの同居です。長兄が転勤に伴い大阪へ引っ越すことになったのですが、いのは転居を嫌がって1人で残ると言い張っているらしいのです。そこで長兄は、五郎にいのと一緒に住んで欲しいと頼んだのでした。千代は一戸建てで子育てをしたいと考えていたので、承諾します。ちょうどもう1人くらい子どもが欲しいと思っていたところでした。しかし五郎は「俺はごめんだぜ、子どもなんかもう」と言い千代を呆れさせます。
私は二歳のネタバレあらすじ:引越し
一家は郊外にある五郎の実家に移り住みました。いのがとにかく太郎を甘やかすので、千代は苛立ちを募らせます。更に太郎が喘息性気管支炎を発症。医師は一種の神経症で、周囲で大げさに扱うのが原因だと言います。両親は処方された薬を飲ませようとしますが太郎は嫌がって飲みません。いのは注射でなければならないと、自分で太郎を病院へ連れて行きました。苦い薬と痛い注射に、太郎は大人への強い不信感を覚えるのでした。
私は二歳のネタバレあらすじ:一大事
千代はいのへの不満を五郎相手に言い募ります。時間を潰させるため、いのにテレビを買ってやってくれと頼む千代。後日、いのと千代は一緒に買い物に出かけました。留守番を任された五郎はテレビに夢中で太郎から目を離してしまいます。千代達が帰って来て太郎を呼びますが返事がありません。慌てて探すと、大きな袋を頭から被った太郎が廊下で倒れていました。千代がすぐに救命処置を行い、何とか一命を取り留めます。ひと安心したところで千代といのは五郎を厳しく咎めました。これを機会に嫁姑はすっかり団結し、叱られる五郎に太郎は同情します。ところがそれからすぐ、いのは急逝してしまうのでした。
私は二歳の結末:誕生日
いのの死から1ヶ月。夜、編み物をしながら千代は寂しいわね、と五郎に話しかけます。いのを探す太郎に、遠いところへ旅行にいったのだと教える五郎。千代はいのの死に責任を感じていました。そして「とっても良い人だったわ」と呟いて泣き出します。五郎はその言葉に嬉しさを感じました。そして人間は親、子、孫と続いていく、続いていくから意味があるのだと語ります。やがて太郎の2歳の誕生日がやって来ました。太郎が大きな月を見上げると、祖母の笑顔が浮かび上がります。太郎が「ぼくは大人になるんだ」と満面の笑みを浮かべ、この映画も終わりを迎えます。
以上、映画私は二歳のあらすじと結末でした。
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