ノクターナル・アニマルズの紹介:2016年アメリカ映画。アートギャラリーのオーナー、スーザン。夫はハンサムで豪邸に住み恵まれた暮らしをしている一方で、心は満たされない生活を送っていた。ある日、20年前に離婚した元夫のエドワードより彼の小説「夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)」が送られてきた。スーザンに捧げられたその小説は暴力的で衝撃的な内容だった。過去に元夫の精神的な弱さを軽蔑して離婚に至った経緯があるが、小説を読み進めるうちにこれまでに見えなかったエドワードの非凡な才能を読み取り、スーザンは次第に再会を望むようになる。離婚した夫婦が20年の時を経て、捨てた愛と失った愛をどう見つめどのような行動に出るのか。現在、過去、映画内小説を交差させ物語を紡いでいる。監督トム・フォードはグッチやイヴ・サンローランのクリエイティブ・ディレクターを経て自身のブランド「トム・フォード」を立ち上げるなど、ファッションシーンの重要人物でもあり、オリジナルで作られた衣装、美術、小道具も目を惹く。ヴェネツィア国際映画祭で審査員グランプリを受賞したほか、世界で16の賞を獲得。
監督:トム・フォード 出演:エイミー・アダムス(スーザン・モロー)、ジェイク・ギレンホール(トニー・ヘイスティングス/エドワード・シェフィールド)、マイケル・シャノン(ボビー・アンディーズ)、アーロン・テイラー=ジョンソン( レイ・マーカス)、アイラ・フィッシャー(ローラ・ヘイスティングス)、カール・グルスマン(ルー)、アーミー・ハマー(ハットン・モロー)、ローラ・リニー(アン・サットン)ほか
映画「ノクターナル・アニマルズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ノクターナル・アニマルズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ノクターナルアニマルズの予告編 動画
映画「ノクターナル・アニマルズ」解説
この解説記事には映画「ノクターナル・アニマルズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ノクターナルアニマルズのネタバレあらすじ:起
ロサンゼルス、現在。豊満な3人の裸婦が煌びやかな小物だけを着け誘い込むように踊っています。人々で賑わっている綺麗な展示会場には彼女たちの映像が流れています。展示会のレショプションが終わり人々がいなくなると、疲れた表情で座り込むアートギャラリーのオーナー、スーザン。彼女は夫のハットンと経済的に恵まれた生活を送っていながらも、心は満たされないでいました。ある日、スーザンの元に小包が届きます。送り主は何年も連絡を取っていなかった元夫のエドワード。「君との別れが着想になって小説を書いた。感想を聞かせてほしい」と手紙が添えてありました。夫は無関心の様子でよそよそしく、週末にも関わらず仕事でニューヨークへ行くと言い残し出て行ってしまいました。夜、スーザンは不安を抱えたまま小説をめくります。最初のページには「夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)」エドワード・シェフィールド著-スーザンに捧ぐと書かれていました。
ノクターナルアニマルズのネタバレあらすじ:承
テキサス、小説。トニー・ヘイスティングスは妻ローラと娘インディアを乗せて夜のハイウエイを走っていました。そこへ2台の車から執拗な嫌がらせを受けます。車体をぶつけられ、トニーの車はパンク。レイ、ルーをはじめとする男たちは家族を車から降ろさせ、トニーが殴られた隙に妻と娘を無理矢理車へ押し込み連れ去ります。ロサンゼルス、現在。ここまで読んだスーザンは思わず本を閉じてしまいます。気持ちを落ち着かせるために、夫ハットンに電話をかけます。一方ハットンは若い女性とホテルのエレベーターでスーザンの電話に応答しています。電話の向こう側で女性と共にいることが分かり、裏切られた気持ちから強い孤独に襲われるスーザン。さらに小説を読み進めていきます。テキサス、小説。置き去りにされたトニーが砂ぼこり舞う荒れ地を歩き続けようやく見つけた民家に助けを求めました。事件を担当するボビー・アンディーズ警部補と共に記憶を辿り現場へ向かいます。現場のほど近く、古いゴミ処理場で2人が見つけたのは、真っ赤なソファの上で息絶えた妻と娘の裸体でした。ロサンゼルス、現在。スーザンは次第にこの作品の著者であり元夫のエドワードとの記憶を重ねていきます。
ノクターナルアニマルズのネタバレあらすじ:転
ニューヨーク、過去。学生時代のスーザン。テキサスで幼馴染だったエドワードとニューヨークの街で偶然の再会を果たし、交際へと発展しました。2人は結婚を望むようになるのですが、大学を辞め財力のない作家志望のエドワードとの格差結婚に、スーザンの母は反対したのでした。ロサンゼルス、現在。スーザンはエドワードへメールを送ります。「圧倒的で素晴らしい小説だわ。火曜日の夜に会いたい」と。テキサス、小説。ある強盗事件をきっかけにトニーの妻娘の殺害に関与したルーが逮捕されました。シラを切るルーに怒りをぶつけるトニーですが、ボビーは今回の強盗事件で唯一逃げ延びた男が主犯のレイだと予想し捜索を続けます。
ノクターナルアニマルズの結末
テキサス、小説。ついにボビーはレイを見つけました。レイもまたシラを切り、トニーは怒りに震えます。ニューヨーク、過去。エドワードの小説を読み、スーザンはアドバイスをするものの口論となり、次第にすれ違っていく2人。そんなある日、スーザンはハットンと出会い惹かれていきます。現実的で将来性のある生活を送りたいというスーザンとなんとか関係を修復しようとするエドワードですが、逃げるようにスーザンは去ってしまいます。テキサス、小説。トニーはボビーに呼び出され、レイは証拠不十分で釈放されることと、ボビーが事件の担当を外されたことを聞かされました。さらにボビーは肺がんに侵され1年も生きれないと。失うものがなくなったボビーはレイとルーを自身が所有している小屋へ連れていき強制的に自白を迫ります。ボビーはルーを銃殺。逃げたレイを見つけたトニーは、口論の末、レイに挑発された形で銃殺してしまいます。呆然と歩き出すトニーですが、ばたりと倒れ、自分に向けて銃を放ちます。ロサンゼルス、現在。約束の火曜日。レストランでエドワードを待つスーザンは自分でも思いがけないほど再会を心待ちにしていることに気付きます。何かを期待するかのように胸を膨らませお酒を頼みます。エドワードは来ません。お替わりのお酒を頼もうとしたその時、スーザンは気付きました。待ち人は来ないと…。
以上、ノクターナル・アニマルズのあらすじと結末でした。
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