ベティ・サイズモアの紹介:2000年アメリカ映画。現実とドラマの区別がつかなくなった女性が巻き起こす騒動を描いたコメディ&サスペンス。ウェイトレスのベティは昼メロドラマ「愛のすべて」の大ファンで、特に医師デヴィッドに夢中だった。そんなある夜、ドラッグを盗んで売ろうとしていた夫デルが殺し屋親子に殺害されてしまう。目撃したベティはあまりのショックに精神の均衡を失い、自分をデヴィッドの元フィアンセだと思い込んでしまった。周囲の困惑をよそにロサンゼルスへ向かうベティ。そんな彼女を友人や警察、殺し屋親子までもが追いかけていく。ゴールデングローブ賞では主演女優賞を、カンヌ国際映画祭では脚本賞を受賞。
監督:ニール・ラビュート 出演者:レニー・ゼルウィガー(ベティ・サイズモア)、モーガン・フリーマン(チャーリー)、クリス・ロック(ウェズリー)、グレッグ・キニア(ジョージ・マッコード)、アーロン・エッカート(デル・サイズモア)ほか
映画「ベティ・サイズモア」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ベティ・サイズモア」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ベティ・サイズモアの予告編 動画
映画「ベティ・サイズモア」解説
この解説記事には映画「ベティ・サイズモア」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ベティ・サイズモアのネタバレあらすじ:夢と現実と殺人事件
舞台は現代アメリカ、カンザス州の田舎町。小さなダイナーでウェイトレスとして働くベティ・サイズモアは、周囲に慕われながらも冴えない人生を送っていました。夫のデルは浮気を繰り返し、ベティを物のように扱う最低な男。それでもベティは、自分1人では何も出来ないと思い込んでいるため離婚もしません。
そんなベティの支えは、病院を舞台にした昼メロドラマ「愛のすべて」でした。特に医師デヴィッド・ラヴェルに夢中で、彼と結ばれることを想像してうっとりしています。誕生日を迎えたベティは、夜自室に篭もり録画していた「愛のすべて」を堪能していました。
そこに、デルが黒人の親子チャーリーとウェズリーを連れて帰宅します。彼らはベティが外出していると思っているらしく、きな臭い話を始めました。
実はチャーリー達はプロの殺し屋で、ドラッグを盗んだデルを尋問するためにやって来たのです。デルは助命を乞いますが、早とちりしたウェズリーに頭の皮を剥がされてしまい、不憫に思ったチャーリーによって射殺されました。
ベティ・サイズモアのネタバレあらすじ:ロサンゼルスへ
ドアの隙間から一部始終を見ていたベティは、強いショック状態に陥ります。動転した彼女の目にテレビ画面のデヴィッドが飛び込んで来ました。その瞬間、ベティの中で現実とドラマの世界がごちゃまぜになり、デヴィッドは実在すると信じ込んでしまいます。ベティは事件の記憶を失った上に、自分をデヴィッドの元フィアンセだと思い込みました。そしてデヴィッドに会うため、単身ロサンゼルスへ向かいます。
友人知人は突然失踪したベティを心配し、警察は事件への関与を疑って彼女の行方を捜索します。しかし最も熱心に探していたのは殺し屋親子でした。ベティが乗っていった車に、デルが盗んだドラッグが隠されているからです。彼らがアメリカ中を探している一方で、ベティはついにロサンゼルスへ到着しました。
看護師になりすまして病院へ飛び込み、デヴィッドを探し始めます。その際、偶然にも怪我人を救ったことから、看護師として雇って貰えることになりました。更にその怪我人の姉であるローサ・ヘルナンデスの部屋に居候させて貰えることになります。
ベティ・サイズモアのネタバレあらすじ:一方的な再会
ベティの話を真に受けてデヴィッド探しを手伝ってくれたローサでしたが、「愛のすべて」の存在を知り、馬鹿にしているのかと激怒します。しかしデヴィッドの実在を信じるベティにはローサの怒りが理解出来ません。ローサはベティの目を覚ますため、「愛のすべて」のスタッフが出席する慈善パーティーに連れ出しました。
そしてベティはついに、デヴィッド役の俳優ジョージ・マッコードを見つけます。フラフラとジョージに近付いたベティは、元フィアンセとして熱烈な愛を告白しました。ジョージは面食らいますが、売り込みに来た女優志望者だと勘違いします。面白がってベティに話を合わせ、会場から連れ出して家まで送り届けるのでした。
ベティ・サイズモアのネタバレあらすじ:ベティの現実
ベティに興味を持ったジョージは、本物の恋人同士のような数日を過ごします。監督の座を狙っているジョージはベティをドラマに組み込もうと計画し、「愛のすべて」の撮影現場へ連れて行ってしまいました。何の説明も無いまま台本を渡されたベティはパニックになります。腹を立てたジョージに「これはドラマだ」「お前は現実と作り物の区別もつかないのか!」と怒鳴り散らされ、ベティはやっと目を覚ましました。
デルの事件を思い出したベティは、すぐにローサの家へ戻り荷造りを始めます。ローサも困惑する中現れたのは、チャーリーとウェズリーでした。2人は遅れて現れたベティの友人ロイ・オーストリーや保安官のバラードも拘束。ベティを別室に連れていったチャーリーは、口封じどころか突然彼女を口説き始めました。チャーリーはベティを探し求めるあまり、恋をしてしまったのです。
一方、ローサ達はウェズリーの隙を突いて彼を射殺し、警察に通報しました。チャーリーはベティを励まし、頬にキスをして死を選びます。
ベティ・サイズモアの結末:ベティの人生
一連の事件が報道されると、ベティは一躍時の人となりました。それに目をつけたのは、「愛のすべて」のプロデューサーであるライラ・ブランチです。ベティを出演させれば話題になると踏んだ彼女は、説得をジョージに命令しました。断ればデヴィッドを殺すと脅され、すごすごとベティの前に現れたジョージ。彼に対する熱はすっかり冷めていましたが、ベティは出演依頼を受けました。
「愛のすべて」に出演するベティの姿を、友人達は喜びと感動の中見つめます。ベティが新しく自分の人生を歩み始め、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「ベティ・サイズモア」のあらすじと結末でした。
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