踊る大紐育(ニューヨーク)の紹介:1949年アメリカ映画。1944年にブロードウェイで初演を迎え、日本でも2014年と2019年に上演されたミュージカル『オン・ザ・タウン』を映画化したミュージカル映画です。ニューヨークを舞台に、24時間の休暇と上陸許可を与えられた三人の水兵が織りなすひと時の恋と騒動を描きます。
監督:ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン 出演者:ジーン・ケリー(ゲイビー)、フランク・シナトラ(チップ)、ジュールス・マンシン(オジー)、ベティ・ギャレット(ブルンヒルデ・ヒルディ・エスターヘイジー)、ヴェラ・エレン(アイヴィ・スミス)、アン・ミラー(クレア・ハドソン)、アリス・ピアース(ルーシー・シュミーラー)、フローレンス・ベイツ(ディリョフスカ)ほか
映画「踊る大紐育(ニューヨーク)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「踊る大紐育(ニューヨーク)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
踊る大紐育(ニューヨーク)の予告編 動画
映画「踊る大紐育(ニューヨーク)」解説
この解説記事には映画「踊る大紐育(ニューヨーク)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
踊る大紐育(ニューヨーク)のネタバレあらすじ:起
アメリカ・ニューヨークの港。朝6時、巡洋艦勤務の水兵は交代で24時間の休暇と上陸許可を得て、ニューヨークの街に繰り出します。三人の水兵、ゲイビー(ジーン・ケリー)、チップ(フランク・シナトラ)、オジー(ジュールス・マンシン)もまた24時間の休暇を与えられて巡洋艦を降り、限られた時間を有効に使おうと、名所を歩き回ることにしました。
ゲイビー、チップ、オジーは歌を歌いながらブルックリン橋を渡り、バッテリー・パークを経て自由の女神にと向かいましたが、三人の共通の目的である“素敵な彼女”は中々見つかりませんでした。やがて三人は地下鉄に乗り、車内に今月の“ミス地下鉄”に選ばれた女性アイビィ・スミス(ヴェラ・エレン)のポスターが貼られているのを見ました。
ゲイビーはポスターを一目見てアイヴィにすっかり一目惚れしてしまい、呆れる二人をよそに早速アイヴィを探し出そうと言い出しました。チップとオジーも仕方なくゲイビーについていったところ、降り立った駅では何と三人の目の前でアイヴィがカメラマンに写真を撮られていました。
ゲイビーは早速アイヴィにアタックしようとしましたが、忙しそうなアイヴィはすぐさま地下鉄に乗ってその場を離れていってしまいました。
踊る大紐育(ニューヨーク)のネタバレあらすじ:承
どうしてもアイヴィを諦めきれないゲイビーはチップとオジーと共に地上に飛び出し、たまたま居合わせたタクシーを拾って彼女の後を追うことにしました。
ところが、タクシー運転手の女性ブルンヒルデ・“ヒルディ”・エスターヘイジー(ベティ・ギャレット)はチップに一目惚れしてしまいました。ヒルディはチップ助手席に乗せることを条件にアイヴィの後を追いましたが、到着した次の駅でアイヴィの姿を見失ってしまいました。
ゲイビーはポスターにアイヴィの趣味が美術などであることが書かれていたことから、手がかりを求めて自然史博物館に向かうことにしました。
博物館には男に絶望している人類学者のクレア・ハドソン(アン・ミラー)がいました。クレアは展示してあるピテカントロプスの頭蓋骨にそっくりの顔立ちのオジーを一目で気に入ってしまい、オジーとクレアはたちまち意気投合してしまいました。オジーはすっかり舞い上がり、恐竜の骨格標本にうっかり触ってバラバラに壊わしてしまいました。
ゲイビーは一人でアイヴィを探すことにしましたが、チップやオジー、そしてクレアも一緒についていくことにしました。四人はヒルディのタクシーで他の美術館などを回ってみましたが、どうしてもアイヴィの姿を見つけることはできませんでした。
残り時間も少なくなってきたことから、ヒルディはゲイビー、オジーとクレア、そして自分とチップの三手に分かれてアイヴィを探そうと提案しました。
ヒルディはまんまとチップを自宅に連れ込みましたが、そこには風邪で仕事を休んでいたヒルディのルームメイトのルーシー・シュミーラー(アリス・ピアース)がいました。そこでヒルディとチップは何とかルーシーを家の外に追い出し、二人はキスを交わしました。
踊る大紐育(ニューヨーク)のネタバレあらすじ:転
その頃、単独でアイビィを探していたゲイビーは、ようやくあるビルでダンスレッスンをしていたアイヴィを見つけ出しました。ゲイビーは早速アイヴィをデートに誘おうとしましたが、彼女素っ気ない態度を見せました。
しかし、ゲイビーは自分の出身はルイジアナ州の片田舎であることを明かすとアイヴィは態度を軟化させ、夜の8時半にエンパイアステートビルの展望台で落ち合う約束をしました。しかし、アイヴィは深夜にコニーアイランドで仕事があり、11時半までにはゲイビーと別れなくてはなりませんでした。
そして約束の夜8時半。ゲイビーはチップとヒルディ、オジーとクレアと共にエンパイアステートビルの展望台でアイヴィを待っていました。ところが、現れたのは先程の博物館の恐竜の化石を壊した件でオジーを追って来た警察でした。一行は何とか警察をかわし、アイヴィと合流してナイトクラブに向かいました。
そこでゲイビーは自慢げにアイヴィを紹介しましたが、満席の客たちは誰一人として彼女のことを知りませんでした。そこでクレアとヒルディが気を利かせ、支配人にチップを渡してアイヴィを持ち上げてもらいました。このことがきっかけでゲイビーとアイヴィはすっかり打ち解け合いましたが、仕事の時間が迫っていたアイヴィは置手紙を残してその場から去ってしまいました。
踊る大紐育(ニューヨーク)の結末
夜も深まっていき、ゲイビーはあるクラブで現れたルーシーの相手をすることになりました。ゲイビーは気乗りしないもののルーシーには優しく接し、彼女をアパートに送り届けてあげました。そしてゲイビーはアイヴィのダンスを指導しているディリョフスカ(フローレンス・ベイツ)と偶然出くわし、アイヴィの居場所を聞き出しました。
アイヴィはコニーアイランドの遊園地で踊り子として働いていました。ゲイビーたちはヒルディのタクシーで遊園地に向かいましたが、警察も一行の後をつけていました。遊園地に着いたゲイビーに、アイヴィは実は自分は余興の踊り子にすぎず、決して華やかな身分ではないことを打ち明けましたが、ゲイビーは決してそれを気にせず、アイヴィが自分と同じ出身地であることを知って意気投合しました。
その時、一行の前に警察が現れました。クレアとヒルディは機転を利かせ、三人の水兵は貴重な休みを恐竜の化石見学に費やしてくれたこと、そしてタクシーに乗ったことでヒルディを稼がせてくれたことをアピールしました。これにはさすがの警察も納得し、わざわざ寄付まで集めてくれて一行を無罪放免としました。
そして夜が明け、三人が巡洋艦に戻る時が来ました。ゲイビー・チップ・オジーとアイヴィ・ヒルディ・クレアは熱いキスを交わして別れを告げ、水兵三人は船に戻っていきました。そして三人と入れ替わりで休暇をもらった別の水兵たちがニューヨークの街に繰り出していきました。
以上、映画「踊る大紐育(ニューヨーク)」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する