シンプルな情熱の紹介:2020年フランス,ベルギー映画。フランスの作家アニー・エルノーの自伝的小説を基に、妻帯者である年下の若い男を愛してしまったが故に、待ち続けるしかできない女性の苦難の恋愛を描いています。フランスのベストセラー小説の映画化で、世界中から支持されました。
監督:ダニエル・アルビド 出演:レティシア・ドッシュ(エレーヌ)、セルゲイ・ポルーニン(アレクサンドル)、グレゴワール・コラン(エレーヌの前夫)、スリマヌ・ダジ(精神科医)、キャロリーヌ・デュセイ(アニタ)、ほか
映画「シンプルな情熱」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シンプルな情熱」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
シンプルな情熱の予告編 動画
映画「シンプルな情熱」解説
この解説記事には映画「シンプルな情熱」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シンプルな情熱のネタバレあらすじ:起
昨年の9月からずっとある男性を待ち続けた。日常の生活は送るも、彼と抱き合う以外は現実感がありませんでした。とエレーヌ(レティシア・ドッシュ)は語ります。
エレーヌは真っ昼間からアレクサンドル(セルゲイ・ポルーロン)と体を重ねていました。帰りたくない態度を見せるアレクサンドルを見送ると、息子のポールの帰りを迎えます。
パリの大学で文学を教えているエレーヌ、夫とは離婚していて息子だったポールを引き取っています。彼女が今夢中になっているアレクサンドルはロシア大使館に勤める既婚者で、彼女よりもずっと年下です。
エレーヌの頭の中は彼で一杯で、片時も忘れる事は出来ませんでした。今日もまたアレクサンドルから連絡が入り、逢瀬を重ねてはまた息子ポールを迎える、その繰り返しだったのです。
エレーヌは隠してはいるものの、ポールはアレクサンドルの存在を感じてはいるようです。
いつも会うのはアレクサンドルからの連絡があった時のみでした。次はいつ会える?そう尋ねたエレーヌにアレクサンドルは、妻と3週間以上フランスを離れるからと答え、エレーヌは落ち込みます。
シンプルな情熱のネタバレあらすじ:承
3週間も会えないと悲しくなったエレーヌはポールに、フィレンツェに旅行に行かないかと提案します。学校を休ませ親子二人で旅行に出かけます。
旅行に行っても心は晴れず、アレクサンドルに会いたい気持ちが募ります。エレーヌは完全にアレクサンドルに依存していました。
そんなある日、エレーヌの講義中にアレクサンドルから連絡が入ります。講義中にも関わらず電話をとったエレーヌ、会いたいと言われたエレーヌは講義を切り上げて出ていってしまいます。
3週間ぶりの逢瀬でした。いつものように体を重ねて二人の時間を楽しみますが、ちょっとした事で言い合いになり険悪な感じになってしまいます。そしてしばらく会わない日々が続きます。
友人のアニタ(キャロリーヌ・デュセイ)と出かけても、やはりエレーヌはアレクサンドルの事ばかり考えています。その気持ちはどんどん重なっていき、服を買うのもオシャレをするのも全て彼のためになっていきます。
そしてアレクサンドルから連絡が来ては、いつもの逢瀬を重ねるのです。逢瀬の後、エレーヌはアレクサンドルに愛してると告げました。しかしアレクサンドルはエレーヌに飽き始めていて、別れを匂わせ始め、ついには連絡をしなくなったのです。
シンプルな情熱のネタバレあらすじ:転
落ち込むエレーヌにアニタは「あなたは愛していても彼は違う」ときっぱりと告げ、エレーヌはようやく彼を忘れようと決意しました。
しばらく連絡は絶たれますが、忘れた頃に連絡がきます。忘れようと決めていたエレーヌは一度は彼を追い払おうとしますが、追いかけて引き止め、結局元の鞘に収まってしまいます。
そしてまたアレクサンドルからの連絡が来なくなりました。待つことに疲れたエレーヌはロシアの大使館に連絡し、アレクサンドルに繋いでもらいました。そこで会う約束をしますが、その約束をすっぽかしモスクワに行ってしまいます。
さすがにショックを受けたエレーヌ、ポールの世話ですら手がつかなくなってしまいます。
その状態を見たエレーヌの元夫にはきつく叱られてしまいます。寂しい気持ちがつのり、街の人が皆アレクサンドルに見えるようになってしまったエレーヌは、ついに精神科にかかるようになりました。
(冒頭のセリフに戻り)エレーヌは自分の状態を先生に説明していました。さらにエレーヌは、一度だけモスクワに行きアレクサンドルがいるであろう地の空気を味わいに行ったのです。エレーヌはとても良かったという感想を述べています。
シンプルな情熱の結末
8ヶ月が過ぎ、アレクサンドルと別れたエレーヌにすっかりいつもの日常に戻っていました。休日はポールのサッカーの試合を見て過ごします。
そんな中、再びアレクサンドルからの連絡が入ります。また会いたいと話すアレクサンドル、別れたにも関わらずエレーヌはポールを何か理由をつけて誰かに預け、アレクサンドルに会おうとしました。
いつものように泊まろうとせず、宿泊先のホテルに戻ると話すアレクサンドルを、せめて送るだけとホテルまで送り、その後ろ姿を見送った時にエレーヌは、今度こそアレクサンドルと別れる決心をしたのです。
その後、エレーヌはアレクサンドルを過去のものに出来たのでしょうか、彼は私と世界を結びつけてくれた人だと精神科医に話しました。
以上、映画「シンプルな情熱」のあらすじと結末でした。
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