映画「クイーンズ・オブ・フィールド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
クイーンズ・オブ・フィールドの紹介：2019年フランス映画。弱小になってしまった名門サッカークラブ、消滅の危機を救ったのは女子チームだった。下手ながらも懸命に努力し成し遂げる女達。それを邪魔するのは情けない男達でした。逆境に負けず大好きなサッカーを楽しんでやる姿が印象的です。
監督：モハメド・ハムディ 出演：カド・メラッド（マルコ）、アルバン・イバノフ（ミミル）、セリーヌ・サレット（ステファニー）、サブリナ・ウアザニ（サンドラ）、アンドレ・ウィルム（パピー）、ギョーム・グイ（フランク）、ロール・カラミー（カトリーヌ）、ほか
この解説記事には映画「クイーンズ・オブ・フィールド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
北フランスのクルリエール。サッカーの盛んなこの町に、歴史ある名門SPACがありました。熱狂的なファンの多いクラブでしたが最近はずっと最下位に沈んでいます。降格するとクラブ消滅の危機の中、オフサイドの判定に不満を訴えた選手の一人が乱闘を起こしてしまいます。下された判定は、残り3試合選手全員出場停止でした。
監督のマルコ(カド・メラッド)は選手集めに奮闘しますが上手く行かず、女子チームで戦うという手段を取らざるを得ませんでした。選手の妻や素人ながら運動経験のある女性たちが集まり何とか形になりますが、クラブ会長のミシェルは大反対します。
試合までにできる限りの練習をします。存続の条件は、残り試合で得点をとり引き分け以上の成績をあげること。しかし、男子チームに挑むだけでも大変なのに、引き分け以上の成績は容易なものではありません。男子同様の練習を望み意欲を見せるチームの女性たちにマルコは次第に感化され、どうにか勝たせたいという気持ちになっていきます。
しかし、ミシェルを始め出場停止になった選手たち。中には妻が女子チームに参加することで、代わりに夫がその分を負担する慣れない家事育児をしなければならなくなる。その不満が積もっていき、女子チームに反対するようになります。
特にミシェルの嫌がらせは、より酷くなっていきます。ユニフォームを取り上げたり、ついには資金力に物を言わせてナイター設備を使えなくしたり、練習場を奪ったりしました。そのせいで女子チームの一員である妻カトリーヌ(ロール・カラミー)との仲が悪化しました。そのことも気に入らないようです。
そんな中、チームにサンドラ(サブリナ・ウアザニ)という女性が加入します。前科者のため最愛の娘を奪われている彼女でしたが、サッカーの腕前は経験者ということもありピカイチだったのです。彼女の加入がさらにチームの状態を上げていきます。
新しくクラブの新会長になったステファニー(セリーヌ・サレット)に、盛り上げ役のシンディ。シンディの彼氏でマルコの親友ミミル(アルバン・イバノフ)の手伝いもあり、次第にチームとしてまとまっていきます。
とはいえ試合は惜しいところまでいくのですが、どうしても得点できません。さらにミシェルの嫌がらせもいまだ止まりません。その影響もありステファニーの夫が出ていってしまい、ステファニーもこれ以上サッカーが続けられない事態になってしまいます。
そんな中、マルコの父親でクラブのマネージャーのような存在だったパピー(アンドレ・ウィルム)が、心労もあったのか倒れてしまいます。これでやりすぎたと思ったのか、否定的だった夫たちやミシェルまでもが反省し、協力的になったのです。幸いパピーの状態も悪くなく、実は皆を再び纏めるための一芝居だった事が分かり、マルコも一安心しました。
泣いても笑ってもあと一試合。大好きなクラブを皆で守りたい、その思いがチームを纏めます。しかし、協会からマルコに、結果はどうあれ女子チームだから無効という非情な通達が来ます。マルコは皆をガッカリさせたくなくて、それを隠して試合に挑みました。
最後の試合は接戦となりますが、やがて相手に点を入れられてしまいます。1点を追いかけますが時間はあとわずか。チャンスが巡り、それをサンドラが見事に決め、チームを守れた喜びが爆発します。
そして皆が喜ぶ中、伝えづらそうにしているマルコの代わりに、協会から聞いていたステファニーが試合が無効だと告げたのです。一気にみんな意気消沈となりました。結局愛するクラブは守れなかったのです。
ミミルとシンディの結婚式に皆が集まりました。ようやく娘と暮らすことのできたサンドラも、娘を連れてきました。式が終わり、共に戦ったみんなでサッカーを始めます。皆懐かしさを噛み締めながら楽しそうにプレイしています。
以上、映画「クイーンズ・オブ・フィールド」のあらすじと結末でした。
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