レインマンの紹介:1988年アメリカ映画。中古車のディーラーの仕事をするチャーリーは、長年恨んでいた父親の訃報を聞く。葬儀の際、父親の遺言状を聞き、自分の兄レイモンドが財産を受け取ることを知る。レイモンドは重度の自閉症患者で、長い間専門の病院に入院していた。チャーリーはレイモンドの後見人になって、財産を横取りしようとたくらむ。しかし、チャーリーはレイモンドの不思議な力を知る。障がいと兄弟愛をシリアスに取り扱った話題作。
監督:バリー・レヴィンソン
出演者:ダスティン・ホフマン(レイモンド・バビット)、トム・クルーズ(チャーリー・バビット)、ヴァレリア・ゴリノ(スザンナ)、ボニー・ハント(サリー・ディブス)、ジェリー・モレン(Dr. ブルーナー)、ジャック・マードック(ジョン・ムーニー)ほか
映画「レインマン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「レインマン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
レインマンの予告編 動画
映画「レインマン」解説
この解説記事には映画「レインマン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
レインマンのネタバレあらすじ:チャーリー・バビット
チャーリー・バビットは中古車のディーラーを務めていました。ある日、恋人であるスザンナとの旅行中に、長年恨んでいた父親の訃報を聞きます。
葬儀に参加したチャーリーは、父親の遺言状で、自分への遺産が車一台と薔薇の木だけと知り、落胆します。それ以外の財産は、すべて匿名のある人物に託されると知ったチャーリーは、その人物が誰であるか探ります。
レインマンのネタバレあらすじ:レイモンド・バビット
遺産を託された人物が誰か判明しないまま、チャーリーはがっかりして家へ帰ろうとします。そこで、スザンナの車に乗る謎の男を発見します。その男は、チャーリーの兄・レイモンド・バビットでした。
レイモンドは重度の自閉症患者で、長く専門の病院に入院していたため、チャーリーはその存在を知りませんでした。しかし、レイモンドこそが、父親の財産の受取人だと知ったのです。
チャーリーは、レイモンドの後見人となって、財産を横取りしようとたくらみ、レイモンドを連れ出します。レイモンドは他者とコミュニケーションが取れないほど重症でした。
レインマンのネタバレあらすじ:レイモンドの能力
チャーリーの野望を知ったスザンナは、チャーリーの元を離れていきます。1人でレイモンドの世話をすることになったチャーリー。しかし、レイモンドはいつもの施設の部屋と違うホテルの部屋に怒り、暴れだします。チャーリーはいつもの生活をレイモンドに送らせるよう、工夫します。
レストランで2人が食事をしているときでした。そこで、ウェイトレスが爪楊枝をばらまいてしまいます。それを見たレイモンドは「246本」と呟きます。爪楊枝は何本入りだったかと聞くと、「500本」の答えが返ってきました。
レイモンドは高度な記憶力と数字に対する力を持っているサヴァン症候群なのでした。
レインマンのネタバレあらすじ:レインマン
チャーリーはレイモンドの能力に驚きます。そして、もう1つの事実を知るのです。チャーリーが子供の時、怖いことがあると歌を歌ってくれていたレインマンがレイモンドだったことを知るのです。
それがチャーリーの暗い子供時代の唯一の良い思い出でした。
レインマンの結末:兄弟の友情
チャーリーは今までの行いを悔い改め、本気でレイモンドの貢献になることを決意しました。それを知ったスザンナがチャーリーの元へ戻ってきます。
3人はラスベガスへ行き、レイモンドの記憶力で大金を得ました。それにより、チャーリーは商売の借金が返せるようになりました。チャーリーは兄弟の友情を受け止め、レイモンドと一緒に暮らしたいと申し出ます。
しかし、レイモンドのレイモンドと暮らすためには、レイモンドとつきっきりで暮らす必要があり、それはチャーリーには不可能でした。レイモンドもそれを理解します。
レイモンドは医者に連れていかれますが、チャーリーとの友情は消えず、チャーリーは「また会いに行くよ」と言い残しました。
以上、映画「レインマン」のあらすじと結末でした。
兄の気持ちも、弟の気持ちも分かる切ない映画でした。驚異的な頭脳を持ちながらも社会性を欠くが故に社会とは隔絶した環境にでしか順応できない人々の苦悩が手に取れるようでした。弟はとても野心家であり、計算高くて自己中心的な性格だったのがピュアな兄の人柄を次第に認めて行き、名実ともに本当の兄弟になれたことにとても感激しました。単なるハッピーエンドではなく、それぞれが自分の生きるべき場所へ帰っていくことも素晴らしいと思いました。やはり人それぞれなのですよね。レインマンという言葉にも意味があり、考え抜かれたネーミングであることにも納得させられました。映画の公開から早30年が経た現在、彼らは初老の域に達していますがその後どのような人生を送っているのでしょうねえ。続編が似合わない映画の代表だと思うのですけど、結果だけでもやはり知りたいのです。それだけ素晴らしい映画でしたから。