レッズの紹介:1981年アメリカ映画。20世紀初頭のロシア革命の激動期を舞台に、革命の熱気と狂気を克明に記した『世界をゆるがした十日間』の著者ジョン・リードと女性解放運動の先駆者ルイーズ・ブライアントの恋を描いた伝記ドラマです。ジョン・リード役のウォーレン・ベイティは監督・共同脚本・製作と4役を兼ねており、アカデミー賞で3部門(監督賞・助演女優賞・撮影賞)を獲得しています。
監督:ウォーレン・ベイティ 出演:ウォーレン・ベイティ(ジョン・“ジャック”・サイラス・リード)、ダイアン・キートン(ルイーズ・ブライアント)、ジャック・ニコルソン(ユージン・オニール)、ポール・ソルヴィノ(ルイス・フレイナ)、モーリン・ステイプルトン(エマ・ゴールドマン)、ジーン・ハックマン(ピート・ヴァン・ウェリー)ほか
映画「レッズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「レッズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「レッズ」解説
この解説記事には映画「レッズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
レッズのネタバレあらすじ:起
1915年、アメリカ・オレゴン州ポートランド。女性ジャーナリストのルイーズ・ブライアント(ダイアン・キートン)は、とある講演会で急進的なジャーナリストのジョン・リード(ウォーレン・ベイティ)にインタビューを申し込んだのがきっかけで知り合いました。社会主義者であるリードはルイーズの仕事場に招かれ、一晩中国際政治に関する持論を展開し続けました。この当時、ルイーズにはポール(ニコラス・コスター)という夫がいましたが、意気投合したリードとルイーズはやがて愛し合う関係へとなっていきました。リードはジャーナリストとして現状に満足していなかったルイーズにニューヨーク行きを勧め、二人はニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジで同棲生活を始めました。
レッズのネタバレあらすじ:承
リードとルイーズは、アナーキスト(無政府主義者)でフェミニストのエマ・ゴールドマン(モーリン・ステイプルトン)や雑誌編集者のフロイド・デル(マックス・ライト)、作家で雑誌『民衆』の編集長マックス・イーストマン(エドワード・ハーマン)、劇作家のユージン・オニール(ジャック・ニコルソン)らと親交を深めました。リードはルイーズの不満をよそに、自宅アパートに友人たちを招き入れて連日のようにアメリカの第一次世界大戦への参戦や欧州各国における労働者の闘争などについて意見を交わし合いました。そのうちにますます資本家への敵対姿勢と反戦運動にのめり込んでいったリードは、家庭を顧みないリードへの不満を募らせていたルイーズとは仕事面でも意見が合わなくなり、衝突することもしばしばでした。
レッズのネタバレあらすじ:転
リードが取材旅行に行っている間、ルイーズはオニールと意見を交わし合ううちに彼に惹かれていきました。旅行から戻ったリードは二人の逢瀬の現場をたまたま目撃してしまい、意を決してルイーズにプロポーズしました。1916年、晴れて夫婦となったリードとルイーズはニューヨーク州クロトン・オン・ハドソンに引っ越しましたが、リードの反戦活動はエスカレートしていき、身柄を拘束されて留置場に入れられた際、リードは自分が腎臓に疾患を患っていることに気がつきました。1917年、リードはルイーズを伴い、革命の嵐が吹き荒れるロシアへと上陸しました。リードがペトログラードで目の当たりにした革命の熱狂ぶりは体験記『世界をゆるがした十日間』として出版され、一大センセーショナルを巻き起こしました。アメリカに帰国したリードは、アメリカでも革命を起こそうと社会党の改革へ着手しようとしましたが失敗、リードは苦境を打破するためにルイーズの反対を押し切って再びロシアへ密航しました。
レッズの結末
モスクワに飛んだリードは、自ら結党したアメリカ共産労働党をロシアの革命派首脳に公認してもらおうと図りましたが失敗、アメリカに帰国する途中のフィンランドで逮捕されました。知らせを聞いたルイーズはオニールの助けを得てノルウェー経由でフィンランドへ渡りましたが時すでに遅し、釈放されたリードは再びロシアへと戻っていました。健康状態の悪化するなか、リードは再会したエマから革命の意義は失われて自由も人権も踏みにじられていると告げられますが、もはや後戻りできないと感じていたリードは危険を伴う演説旅行に出発しました。ようやくモスクワに辿り着いたルイーズは演説旅行から戻って来たリードと再会を果たしましたが、既にリードは病魔に蝕まれていました。1920年、リードはアメリカに戻ることなくこの地で息を引き取り、ルイーズはリードの手を握り締めて泣き崩れました。
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