ロボコップ3の紹介:1992年アメリカ映画。この作品は映画『ロボコップ2』(1990年)の続編で、近未来のデトロイトを舞台にしてサイボーグ警官ロボコップ(マーフィー)の活躍を描いたSFアクション映画です。主演のロボコップ(マーフィー)役は、前作までのピーター・ウェラーに代わりロバート・ジョン・バークが演じました。監督・脚本は『リコシェ/炎の銃弾』(1992年)の原案を手がけたフレッド・デッカーです。
監督:フレッド・デッカー 出演:ロバート・バーク(ロボコップ)、ナンシー・アレン(アン・ルイス)、レミー・ライアン(ニコ)、ジル・ヘネシー(マリー・ラザルス博士)、ブルース・ロック(オオトモ)、フェルトン・ペリー(ジョンソン)、ほか
映画「ロボコップ3」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロボコップ3」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ロボコップ3の予告編 動画
映画「ロボコップ3」解説
この解説記事には映画「ロボコップ3」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロボコップ3のネタバレあらすじ:1.プロローグ:オムニ社の横暴
近未来のデトロイト、“ロボコップ2”で大きな失態を犯したオムニ社は、長年のプランである「犯罪もなく、貧しさもない200万人の働き口がある夢の町“デルタ・シティ”」という都市再開発計画を進めていました。しかし、業績不振のオムニ社は多国籍日経企業カネミツの傘下に組み込まれてしまいました。問題はデトロイトの旧市街地の処置でした。そこでは犯罪が多数発生しており、オムニ社CEOは計画を順調に進められず、カネミツは、そんなオムニ社CEOに苛立ちを覚えていました。そこでカネミツは、計画進行の妨げとなっている一般住人たちを強制的に追い出すためにオムニ社の“私設特殊部隊リハッブ(都市再建警備隊)”を派遣し、反抗する住民たちを強引に追い出して強制収容所に送り込んでいました。また、カネミツ世界本部では独自に開発したスーパーサイボーグ“オートモ”がありました。
ロボコップ3のネタバレあらすじ:2.コンピュータの天才少女・ニコ
超未来都市デルタ・シティの建設のため、市政を牛耳るオムニ社は旧市街の土地の強制収容に乗り出し、家を勝手に破壊し、家を無くした住民たちは、そんなオムニ社のやり方に反抗するため地下に潜ってゲリラと化していました。ある夜、ポール・マグダゲット隊長が率いるオムニ社の私設特殊部隊リハッブは、突然、情け容赦なく旧市街地を蹴散らしていきました。その中で、リハッブに立ち向かう勇敢な女性バーサがいました。バーサはメガホンで住民たちに呼びかけました。「バスに乗ったら未来はないよ!ここにとどまって戦うんだ」と。それを聞いていた10歳の少女ニコは、両親をリハッブに捕らえられ強制的にバスに乗らされ連行され、1人ぼっちになってしまいました。走って逃げるニコを助けたのは、あのバーサでした。何も分からず、バーサたちと行動を共にすることになったニコたちは、戦うための武器を調達するため、警察の武器庫を襲いました。しかし、そこにはあのED-209が配置されていました。殺されると思った仲間たちの心配をよそに、ニコはパソコンを持ってED-209のコンピュータにアクセスし、あっという間にED-209を自分の命令に従うように再プログラムしてしまいました。ニコはコンピュータの天才少女だったのです。バーサたちは武器庫から手当たり次第、武器を盗みました。しかし、彼女らが武器庫から出たときには、駆けつけた警察に囲まれてしまいました。ニコは機転を利かし、ED-209を使って、警察の車を大破させ、バーサたちはそこから逃走することに成功しました。
ロボコップ3のネタバレあらすじ:3.アン・ルイス巡査の遺言
武器庫からの逃走したバーサを追うことになったアン・ルイス巡査は、追跡途中で事故に遭い、追跡できなくなりました。しかし、バーサたちを1台のパトカーが追跡してきました。それはロボコップでした。事故でその場から動けなくなったルイスたちに、ゲリラ化した住民達が襲い始めました。ルイスは緊急通報で応援を要請しました。その要請を聞いたロボコップ・マーフィーは、リード署長の命令を無視し、バーサたちの追跡を止め、ルイスたちの応援に行きました。ロボコップ・マーフィーは住民たちに威嚇射撃をして追い払い、ルイスたちは助かりました。そして、事態を収拾した帰り道で、ロボコップ・マーフィーとルイスは道路に突然出てきた少女ニコに出くわしました。気になったロボコップ・マーフィーは彼女を録画しました。彼女は教会に逃げ込んでいきました。翌日、オムニ社の上司がメトロ・ウエスト署にやって来ました。メンテナンスを受けていたロボコップ・マーフィーは、署長の命令に従わなかったことで上司から責められました。しかし、ロボコップを開発当初から見守ってきたマリー・ラザラス博士は「彼は自分で決めたのよ。同僚が危険な場合、警官は自分で判断することを認められている。…人間と機械を結合させて作った以上、人間の部分が判断を下して当然よ。…彼の人間性が残っているの」と答えました。すると上司はマーフィーの記憶・感情などの人間性を一切排除しろと命令し、従わない場合はクビだと言ってきました。ラザラス博士は断固拒否しました。彼女はロボコップ・マーフィーの思考映像を見て、市民の安全と自分を作ったオムニ社への絶対忠誠のプログラムとの間で、彼の判断が揺れ動いていると感じました。ロボコップ・マーフィーは、その日、たまたま非番だったルイスと共に、あの少女ニコが隠れた教会に行きました。そこでマーフィーは、身を隠していた一般市民たちを発見しました。そこにマクダゲット隊長が率いるリハッブがやって来ました。ルイスは「私たちは警察官よ。中にいるのは一般市民よ」と答えました。しかし、マクダゲットは「彼らは強制施設から逃げ出した者で、一部はテロリストだ。ドアの側を離れろ。さもないと、公務執行妨害と見なす」と脅して来ました。ロボコップ・マーフィーの中で、「基本指令1.公共に奉仕せよ。基本指令2.弱者を保護せよ。基本指令3.法を順守せよ」というプログラムが働きました。そして「基本指令4.OCPに逆らうな」というプログラムも働きました。ラザラス博士が感じたように、市民の安全と自らを作ったオムニ社への忠誠プログラムとの間で板挟みになりました。しかし、ロボコップ・マーフィーは人間マーフィーとしての選択を優先し、マクダゲットたちの足下に威嚇射撃をし、「君たちは間違っている。下がれ!さもないとケガをする」と警告しました。「そうこなくっちゃー」とルイスはリハッブに拳銃を向けました。マクダゲットはルイスを容赦なく撃ちました。ルイスはこの日はたまたま非番だったため、防弾チョッキを着ていませんでした。そのため瀕死の負傷を負ったルイスを見て、ロボコップはリハッブに反撃をしようとしましたが、基本指令4が邪魔をして、リハッブ隊員たちを撃つことができませんでした。マグダゲットはロボコップにロケット弾を命中させ、ロボコップも大きな損傷を受けました。そのとき、教会の中からニコが現れ、ロボコップとルイスを教会の中に匿いました。ロボコップ・マーフィーの最高の相棒ルイスは、「あいつらをやっつけて。敵をとってちょうだい。マーフィー」と言うと静かに息を引き取りました。
ロボコップ3のネタバレあらすじ:4.ロボコップ・マーフィーの復活
ロボコップはニコたち住民達によって構成された市民反乱軍の仲間になり、地下を通って、彼らのアジトである廃工場に逃げました。ロボコップは自身に追跡装置がついていることを告げ、それを外させました。そして、自身を修理することができるのは、ラザラス博士だと教えました。その夜、テレビのニュースでは、ロボコップは相棒ルイスを殺した犯人として報道されました。それを見たラザラス博士は、これは虚偽の報道だと直感しました。その頃、日本の企業カネミツに買収されたオムニ社では、会社再建のために過酷なノルマをしき、数々の悪行を平気で行うオムニ社の方針に対する良心の呵責と理不尽な解雇に耐え切れずに自殺する社員も出てきていました。そして、カネミツからは敵となってロボコップへの対策兵器として、最新鋭のスーパーサイボーグ“オートモ”が派遣されてきました。直ぐさま、“オートモ”はロボコップ破壊のために出動しました。“オートモ”はロボコップを破壊するため、最初にロボコップが運び込まれた市民反乱軍のアジトに潜入しましたが、そこにはもうロボコップはいませんでした。しかし、そこで警備していた者たちを殺すと、市民反乱軍のアジト本部への地図を手に入れました。一方、市民反乱軍のニコは、ラザラス博士にロボコップの修理を頼みに行きました。ロボコップが収容されているアジトに行ったラザラス博士は、マーフィーの記憶と人間性はそのままにして、ロボコップ・マーフィーを修復、復活させました。ニコはロボコップのファンでした。ニコはロボコップに「私たちあと2日間、ここで頑張れば、もう追い出せなくなるの。私の両親も戻ってきて、また一緒に暮らせるの」と訴えました。マーフィーは「よし」と言うと、警察でアクセスした一般市民のデータベースからニコの両親の行方を検索しました。不幸なことに既にニコの両親は射殺されていました。マーフィーはその事実はニコに告げると、落ち込むニコに「ただいつでも会える。心の中にいるから」と優しく語りかけると、ニコはマーフィーの膝の上で眠りにつきました。ラザラス博士は、市民反乱軍のアジトで、彼らが偶然警察の武器庫から入手したロボコップ飛行装置の試作品(ラザラス博士が製造)を目にしました。ラザラス博士は、その飛行装置をロボコップに装着しようとしていると、ロボコップは突然、ルイスの死の間際の言葉を思い出し、単独でマグダゲットの逮捕に向かいました。マーフィーは警察署に戻り、リード署長からリハッブの集結場所を聞き出しました。リハッブのやり方に反抗意識があったリード署長は笑顔で案内しました。ロボコップはリハッブ本部を急襲しました。しかし、そこにはマクダゲット隊長はいませんでした。マクダゲット隊長は、下町のホテルでカネミツと密談をしていました。両者の間には「マクダゲットたちは土地を。カネミツは目障りなロボコップを破壊する」という約束ができていました。その金に目がくらんだマグダゲットに寝返った抵抗メンバーの1人が、本部の作戦を密告しにきていました。そこにロボコップが入ってきました。マグダゲットはカネミツから受け取った兵器を持つと、その場から必死で逃げ切りました。間もなく、そのスパイの男からの情報で本部アジトの存在が知られてしまい、マグダゲット隊長が率いるリハッブが急襲して、市民反乱軍は壊滅的なダメージを受けてしまいました。組織のリーダーでもあったバーサも、その戦いの最中で死んでいきました。ラザラス博士は、ニコを通風口から逃げるように指示し、自身はリハッブによって囚われ、司令部に連行されてしまいました。ラザラス博士はロボコップの修理の際に、オムニ社に従順するプログラムを解除しておきました。そしてさらにロボコップが専用飛行装置を装着できるようにもしておきました。
ロボコップ3のネタバレあらすじ:5.警察官たちの誇り
デトロイトの支配者となったも同然のマグダゲットは、デトロイト市警察に住民の強制退去に協力するように命令してきました。しかし、オムニ社やリハッブの横暴に対して腹を立てていたリード署長は「我々はそういう仕事は断る!市民を家から追い出すのは警察の仕事ではない!」と拒否しました。するとオヌニ社副社長のドナルド・ジョンソンは「これまでの勤続年数を棒に振るのか?年金も貰えないぞ。不法占拠者のことより自分の家族のことを考えろ」と脅してきました。それを聞いたリード署長は「考えてるさ」と呟くと、警察官の証であるバッジを外して「家族に顔向けできないようなことはしない」と言い放ち、その場を立ち去りました。するとその姿を見ていた警察官たちが次々とバッジを捨てて、殆どの警察官がデトロイト署を辞職する決意をしめしました。この様子を見ていたマグダゲットは、逮捕されていたギャング達を「小遣い稼ぎをしないか」と言い戦力として採用しました。オムニ社はテレビ局まで買収し、ニュースでロボコップを殺人マシーンと報道させようとしますが、放送途中でキャスターは「ふざけてる!こんなのでたらめよ!」と言って退席するようにもなりました。マグダゲットはリハッブと金で雇ったギャングたちに、不法占拠者している一般市民一掃命令を下しました。絶望に陥る市民反乱軍には抵抗する気力が失われつつありました。しかし、そこにリード署長たちデトロイト警官の有志が集まってきました。署長は市民反乱軍に檄をとばして、戦える者は武器をとって一緒にマグダゲット率いるリハッブたちと戦おうと鼓舞しました。リード署長は「本物の警官がどんなものか見せてやるぞ」と言って銃に弾を込めました。この檄に勇気づけられた市民たちは警官たちと再度、戦う決意をしました。バリケードを作り、リード署長の指揮のもと、警官たちと市民たちは、リハッブたちとギャングたちに立ち向かいました。その頃、ロボコップは抵抗軍のアジトに戻っていました。しかし、そこはリハッブたちに急襲された後で誰もいませんでした。そこにスーパーサイボーグ“オートモ”が現れました。“オートモ”の動きは敏捷で、日本刀を振り回し、ロボコップの左腕を切り落としました。しかし、ロボコップは左腕にマシンガンを装着し、“オートモ”を破壊しました。一方、ニコは得意のパソコンでオムニ社の監視カメラに侵入し、囚われたラザラス博士を探し当てました。ニコはラザラス博士の所に行きました。ニコの力を借りて、ラザラス博士はテレビ放送をジャックして、市民たちにオムニ社、リハッブたちとギャングたちの悪行を訴え、OCPと戦うように訴えました。その声を聞き、気がついたロボコップ・マーフィーは、専用飛行装置を装着し、空を飛んで警官たちと市民たちを援護、敵の戦車もぶっ壊し、リハッブたちとギャングたちを一掃しました。警官たちと市民たちは、歓喜に沸きました。その報告を聞いたマグダゲットはカネミツから受け取った兵器を作動させました。それは自爆装置でした。
ロボコップ3のネタバレあらすじ:6.ロボコップ、最後の戦い
ロボコップはオムニ社のリハッブ司令本部に飛び込みました。そして、マグダゲットに「お前を逮捕する。警官ルイス殺害だ。生死に関わらず連行する」と言い放ちました。すると、倒したはずの“オートモ”が背後に1体、迫ってきました。ロボコップはマシンガンでその“オートモ”の頭をねらい打ちしましたが、倒すことができませんでした。すると、ドアからもう1体の“オートモ”が現れました。オムニ社CEOは、株価が暴落したオムニ社には用はないとばかりに、マグダゲットに「OCPそっくり、君にくれてやる。さようなら」と言って部屋を出ていきました。副社長ジョンソン、その場にいたリハッブ隊員たちも続いて出ていきました。ロボコップは2体の“オートモ”に挟まれた形での戦闘を余儀なくされました。同じように日本刀を振り回し、攻撃してきた“オートモ”にロボコップは床に倒されてしまいました。マグダゲットはロボコップを足で踏みつけて、銃で狙いました。そのとき、部屋に入ってきたラザラス博士とニコは、パソコンを使って、2体の“オートモ”を遠隔操作で操り、同士討ちさせて倒しました。まさか2体とも倒されると思いもよらなかったマグダゲットは、このロボットが倒されたら自動的に自爆装置が作動することを告げました。あと15秒後にはこのビルは爆発すると言いました。ロボコップはそれを聞くと直ぐに専用飛行装置を装着し、噴射、その熱でマグダゲットの脚は火傷を負い、倒れてしまいました。ロボコップはラザラス博士とニコを助けると、空を飛んで、逃げ出すことに成功しました。
ロボコップ3の結末:「友達は“マーフィー”と呼ぶ。君たちには“ロボコップ”だ」
戦闘が終了した旧市街地に、カネミツがやってきました。オムニ社CEOも同道していました。目を細めてその光景を見るカネミツに、オムニ社CEOは「ちょっと、ひどいですが…そもそも計画が大きすぎたのです。規模を少し縮小しましょう。全面再開発ではなく、商店街を作りましょう。…」と提案しましたが、カネミツは「今日限り、こいつはクビだ」と言い渡しました。そして、カネミツは一般市民が暮らす町を守った市民とリード警察署長、ラザラス博士とニコ、そしてロボコップの所に行き、謝罪の意を表し、日本流に深々と頭を下げ、お辞儀をしました。その姿を見ていた解雇されたオムニ社CEOは「君には負けたよ。何と言ったかな」と尋ねると、ロボコップ・マーフィーは「友達は“マーフィー”と呼ぶ。君たちには“ロボコップ”だ」と宣言しました。
以上、映画「ロボコップ3」のあらすじと結末でした。
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