リトル・ランナーの紹介:2004年カナダ映画。戦争で父を亡くした14歳の少年ラルフ・ウォーカーは、昏睡状態の母を目覚めさせるため「奇跡」を起こすべく、ボストンマラソン優勝を目指し走り始める…。校長先生にも目を付けられるほどの悪ガキだった主人公が成長していく様、笑いあり驚きありのストーリー展開は、単なる感動映画とは一線を画しているともいえる。尚、「リトル・ダンサー」とタイトルが似ているが関連作ではない。
監督:マイケル・マッゴーワン 出演者:アダム・ブッチャー(ラルフ・ウォーカー)、キャンベル・スコット(ヒバート神父)、ゴードン・ピンセント(フィッツパトリック神父)、ジェニファー・ティリー(アリス看護婦)、タマラ・ホープ(クレア・コリンズ)、ショーナ・マクドナルド(エマ・ウォーカー)、ほか
映画「リトル・ランナー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「リトル・ランナー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「リトル・ランナー」解説
この解説記事には映画「リトル・ランナー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
リトル・ランナーのネタバレあらすじ:起
カナダのカトリック学校に通う14才の主人公ラルフ・ウォーカー。父は戦死、母は病気入院のためとっくに亡くなった祖母の家で面倒を見て貰っているフリをしている。(学校書類関係は親友が祖母の名前を偽って代筆)ラルフは煙草を吸ったり、女子の着替えを覗いたりと奔放な性格が災いして校長先生に目をつけられている始末。そんな折、母が意識不明となってしまいさすがのラルフも意気消沈状態。「奇跡でも起きないとお母さんは目覚めないわよ」と看護師から言われた一言に「じゃあ、奇跡を起こせばママは目覚めるんだね」と元気を取り戻す純粋なラルフだった。
リトル・ランナーのネタバレあらすじ:承
偶然、クロスカントリー部のコーチが放った「君たちがボストンマラソンで優勝したら奇跡だね」という言葉に、即反応するラルフ。さっそく走りだすと共にめちゃくちゃな自己流トレーニングを開始。やる気満々で地元のレースに出てみるものの、ラルフは「ペース配分」さえ知らないという事が発覚する。
リトル・ランナーのネタバレあらすじ:転
部のコーチが実はマラソンのカナダ代表だったことを、図書館のマラソン関連資料によって知ったラルフ。指導依頼を初めは断られるものの、ひたむきなラルフにコーチは手を差し伸べることとなる。その結果、地元のマラソン大会に優勝。ボストンマラソンへの切符を手にするが、参加するためには学校を休まなければならない。安易に「奇跡」を口にし、好き放題やるラルフに怒り心頭の校長は、ラルフとコーチの学校での居場所を失くすと宣言。絶体絶命という事態に追い打ちをかけるように、亡くなった祖母の家を全焼させてしまい(ラルフの火の不始末が原因)保護者不在という事態がバレてしまう。諦めるしかないという状況ではあるものの、ラルフとコーチはボストンへ。
リトル・ランナーの結末
レース当日、ラルフの親友は学校の放送室をジャックし、マラソンの中継を学校中に流す。僅かの差で優勝は逃すものの、学校ではのけ者扱いだったのが一転、ラルフはヒーローのように学友から迎えられる。そしてラストは本当に奇跡が起こり、眠り続けていたラルフの母が目を覚ますのだった。
正直宗教色の強い映画は苦手だし、悪ガキがただ更生していくのかなと思ってみ始めました。その子が母の為に奇跡が必要だと信じて走り始めた頃には、私が奇跡を信じたくなってきました。主人公の子役の自然体な演技がとてもよかったと思います。ランナーとしてどんどん成長していきそこに困難が待ち受けてというありきたりなストーリーだとは思いましたが、最後は感動すら覚えてしまいました。地味ではありますが、やはり映画って出演者への思い入れなんだなと思わせる秀作です。