死霊の棲む館の紹介:1986年アメリカ映画。館にかけられた呪いによって引き起こされる惨劇を描いたホラー作品。歌手のケイトは、恋人デビッドと同棲するため古い館へ引っ越した。ところが館に足を踏み入れた日からケイトは悪夢に苛まれるようになる。更に周辺でも奇怪な現象が起こり、デビッドも人が変わったように凶悪になってしまった。全ては130年前、黒人奴隷達が奴隷商人マスターソンにかけた忌まわしい呪いが原因だった。
監督:リチャード・フリードマン 出演者:アンドリュー・スティーヴンス(デビッド・ヤング)、メアリー・ペイジ・ケラー(ケイト・クリストファー)、ニコル・フォスター(エリザベス・アンダーソン)、ジョシュ・シーガル(ジェイソン・クリストファー)、ジャッキー・デヴィッド(ウィカム警部)ほか
映画「死霊の棲む館」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「死霊の棲む館」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
死霊の棲む館の予告編 動画
映画「死霊の棲む館」解説
この解説記事には映画「死霊の棲む館」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
死霊の棲む館のネタバレあらすじ:130年前の呪い
舞台は1857年、フロリダ州チャールズバーグ。奴隷商人ジョージ・マスターソンが、象牙海岸で捕えた黒人奴隷達を売りさばいていました。彼は妻エリザベスが自宅の屋根裏部屋に奴隷達を匿っていたと知り、激怒します。
奴隷達は憎いアンダーソンに復讐するため、家と子孫にまで至る呪いの儀式を行っていました。彼らはエリザベスに、お守りだと言って奇妙な石を渡します。しかしその直後、乗り込んで来たアンダーソンによって射殺されてしまいました。
時は流れ、1987年。精神科医デビッド・ヤングは、恋人で歌手のケイト・クリストファーとその7歳の息子ジェイソンと一緒に暮らすため、かつてのアンダーソン邸を購入しました。ケイトは1年ほど前に精神を患っており、その主治医がデビッドだったのです。治療の甲斐あって、現在は歌手に復帰していました。
引越し前日、新居へ荷物を運んだケイトは塗装業者から屋根裏に鳩が住み着いていると言われます。その時初めて屋根裏部屋の存在を知ったケイト。屋根裏に続く階段は壁紙が貼ってあり、故意に隠されていました。
夜、ケイトから屋根裏について聞かされたデビッドは気になって足を運びます。鳩と埃だらけの不気味な部屋を調べ、エリザベスの日記やマスターソン一家の写真、楽譜などを見つけました。長方形の大きな木箱も発見しますが、鍵が掛かっていて開けられません。近くには例のお守りが割れた状態で落ちていました。
死霊の棲む館のネタバレあらすじ:屋根裏のミイラ
翌日、ケイトとジェイソンが新居に越してきます。デビッドは屋根裏部屋のことを話しますが、ケイトの精神状態を案じて詳しいことは伏せておきました。エリザベスの日記には、奴隷達の呪いで変わり始めたアンダーソンのことが書いてあります。
その夜、ケイトはアンダーソンが家のピアノを弾いている悪夢を見ました。翌日デビッドに相談してみますが、気にし過ぎだと相手にして貰えません。
デビッドはケイト達の留守中、ジェイソンが裏庭で見つけた古い鍵を手に取り、屋根裏部屋へ行ってみました。予想通り、鍵は木箱のものでした。開けてみると中には苦痛に歪んだ人間のミイラが2体収められています。通報を受けたウィカム警部達が屋敷に到着し、帰宅したケイトは事情を知って激しく動揺しました。
その夜から、ケイトは更に不気味な悪夢に苛まれるようになります。家の中でマスターソンを見たと訴えますが、デビッドは病気がぶり返したのだと言って真面目に取り合いません。
死霊の棲む館のネタバレあらすじ:悪夢と奇怪な現象
デビッドはウィカム警部を勤め先の病院に呼び出し、マスターソンのことをもっと詳しく教えて欲しいと頼みます。エリザベスの日記も渡しましたが、ウィカム警部は特に興味を示しませんでした。
一方のケイトは奇怪な現象を目の当たりにするようになります。突然130年前の光景を見るようになったのです。幻覚に怯えるケイトは、エリザベスの日記を見せてくれとデビッドに頼みました。手元に無いことが分かって不満を漏らすと、デビッドは突然激高し、大声を出しながら暴れ始めます。物音に気付いたジェイソンが様子を見に行くと、不気味に笑うデビッドと目が合いました。
その夜もケイトは悪夢を見ます。それはアンダーソンが幼い我が子を殺そうとしている場面でした。エリザベスはお守りを掲げ、子どもを守ります。夢から覚めたケイトはデビッドの顔が突然恐ろしい怪物に見えて悲鳴を上げました。奇怪な現象に苦しむケイトと、それを理解出来ないデビッドは互いに疲弊していきます。
死霊の棲む館のネタバレあらすじ:豹変するデビッド
ウィカム警部を訪ねたケイトは、彼から日記を入手しました。そして発見されたミイラは、エリザベスと子どもだったと聞かされ言葉を失います。ケイトは割れたお守りを身に付けるようになり、家を出ようとデビッドに訴えました。しかし必死に頼んでも同意は得られません。
耐え切れなくなったケイトがジェイソンを連れ出て行こうとすると、態度を豹変させたデビッドに羽交い締めにされました。そして無理やり睡眠薬を注射され、眠りに落ちてしまいます。
ケイトはその夜、怪物と化したアンダーソンによって木箱に閉じ込められるエリザベス達の夢を見ました。お守りは階段を落ちて真っ二つに割れてしまいます。
翌朝、目を覚ましたケイトは割れたお守りの半分を探しますが見つかりません。仕方なくジェイソンを連れて家から逃げようとすると、ちょうどデビッドが帰って来てしまいました。立ちはだかるデビッドはジェイソンの反撃を受け階段を転がり落ちます。
すると獣のような唸り声が聞こえ、家全体が大きく揺れ始めました。揺れが収まると怪物と化したデビッドが立ち上がります。ケイトとジェイソンは襲いかかるデビッドから逃れるため、屋根裏部屋に走りました。
死霊の棲む館の結末:悪夢との対決
屋根裏は広い空間になっていました。果ての無い廊下にはいくつかドアがあり、それぞれに悪夢のような光景が広がっています。やがてケイトはマスターソンと対峙し、お守りの片方を入手することに成功しました。ジェイソンがお守りをひとつに合わせると、緑色の光が溢れ出します。呪いの槍がアンダーソンの胸を貫き、体が砕け散りました。
気付くとケイト達は現代の屋敷に戻って来ていました。逃げようとする2人の前に再びデビッドが立ちはだかります。逃げ惑うケイトは包丁を手にし、デビッドを刺しました。彼は窓を突き破り、2階から落下して死亡します。
――ジェイソンは精神科病棟に、ケイトの見舞いに訪れました。精神に異常をきたしたケイトはジェイソンに気づかず、ずっと一点を見つめています。精神科主任医師の名前はジョージ・マスターソン3世。悪夢のような恐怖は現実だったのか、それとも精神を病んだケイトの妄想だったのか、判然としないままこの映画は終わりを迎えます。
以上、映画「死霊の棲む館」のあらすじと結末でした。
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