グレート・スクープの紹介:2024年イギリス映画。アメリカの富豪で性犯罪者のジェフリー・エプスタインとの交流が噂されていたイギリス王室のアンドリュー王子。BBCの番組『ニュースナイト』を担当する記者のサム・マカリスターがこのネタに目をつけます。王室関係のためリスクがあるなか、使命を果たすため、アンドリュー王子のインタビュー放映実現に向けて奮闘。事実を基に描かれたフィクション映画です。
『X-ファイル』シリーズのジリアン・アンダーソンが、番組司会のエミリーを演じます。
監督: フィリップ・マーティン 出演:ビリー・パイパー(サム・マカリスター)、ジリアン・アンダーソン(エミリー・メイトリス)、キーリー・ホーズ(アマンダ・サースク)、ローモラ・ガライ(エスメ・レン)、ルーファス・シーウェル(アンドリュー王子)、コナー・スウィンデルズ(ジェイ・ドネリー)、ほか
映画「グレート・スクープ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「グレート・スクープ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「グレート・スクープ」解説
この解説記事には映画「グレート・スクープ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
グレート・スクープのネタバレあらすじ:起
2010年ニューヨークにて、イギリス王室の護衛チームがいる家から、10代の若い女性がでてきたところを撮影するパパラッチのジェイ・ドネリー。しばらくはりこみしていると、性犯罪で逮捕され釈放されたアメリカの富豪、ジェフリー・エプスタインとイギリス王室のアンドリュー王子がその家から出てきます。努力虚しく、ジェイは2ショットを逃してしまいます。
どうしても正面から2ショットを撮りたいジェイは諦めずに追跡を続け、遂に執念で撮影に成功します。
グレート・スクープのネタバレあらすじ:承
それから9年後。イギリスの公共放送局BBCが、450名の人員削減を発表します。生き残るための緊張感が社内に漂い、社員に重圧がのしかかります。
エミリーが司会を務めるBBCの番組『ニュースナイト』を担当しているサム・マカリスターは、ネタ探しのため新聞を読み漁っていると、“アンドリュー王子が起業家支援を計画”という記事が目に止まります。そこで使用されていた写真は、9年前にジェイが撮影したエプスタインとの2ショット写真でした。サムはネットでアンドリュー王子とエプスタインとの関係性を調べると、アンドリュー王子のロリコン説の記事がゴロゴロと出てきます。これは大きなネタになると睨んだサムはダメ元で、アンドリュー王子の秘書を務めるアマンダに話したいとコンタクトを取ります。
その記事が出る前にアマンダは、記者に顔が広いジェイソンを急遽雇い、エプスタインとの2ショット写真を対処させていました。
さらにサムがアンドリュー王子のネタを収集していると、例の2ショット写真はジェイが撮影したことを知り、連絡を取り詳細を聞くことに。そして、ジェイからギレーヌ・マックスウェルについても調べるように言われます。早速調べてみると、アンドリュー王子の隣に10代の少女、後ろにギレーヌが写っている写真にサムは目が止まります。その少女の名前はバージニア・ジェフリーでした。
アマンダからサムの元に「明日会いたい」という連絡が届きます。翌日、サムはイギリス王室へと向かい、単刀直入にギレーヌについてアマンダに尋ねます。彼女によると、ギレーヌとアンドリュー王子は良き友人とのこと。サムはアンドリュー王子の出演交渉をしますが、一旦保留となります。
アマンダは、ジェイソンにこのことを報告すると、彼は番組出演に大反対でした。一方、サムも社内で報告すると、同僚に、この時期にそんなネタを追いかけている場合ではないと反対されてしまいます。
グレート・スクープのネタバレあらすじ:転
サムの元にジェイから、エプスタインを逮捕するためにFBIが待機しているとの情報提供がありました。エプスタインがまもなく性的人身取引の罪で逮捕されます。すぐさまアマンダのところへ向かうサム。今こそ、ニュースナイトでアンドリュー王子が口を開くべきだと、出演交渉に迫ります。アマンダの心は揺らぎます。
翌日、エプスタインが逮捕され、捜査がアンドリュー王子にも伸びているとの報道がされます。それを見たアンドリュー王子は動揺します。どうやら、前回の捜査で隠蔽されていた文書が出てきたとのこと。その文書によると、バージニア・ジェフリーは17歳の時にアンドリュー王子と3回性行為を行ったと発言している模様。さらに、エプスタインが自殺したと報道が流れます。
世間の関心度からも、ニュースナイトの上層部は、エプスタインとアンドリュー王子のネタを追いかけることに決定します。これにより、サムは正式な出演交渉することができます。サムはエミリーにも同行してもらうことにします。
アンドリュー王子も同席の出演交渉の中、世間の王子に対する最悪なイメージは、沈黙していても何も変わらないとサムとエミリーは説得をします。
ジェイソンは再びBBCと打合せをしたことをアマンダから聞き、この役割から降りると辞めてしまいます。
その後、アマンダから「木曜日に宮殿で」と連絡が入り、出演交渉が成功します。準備時間は70時間。早速作戦会議が開かれます。BBC側もアンドリュー王子側も、それぞれ念入りにインタビューのシミュレーションをして本番に備えます。
グレート・スクープの結末
2019年11月14日インタビュー当日。サムはエミリーに、アンドリュー王子は聞いてもらうことが好きだとアドバイスを送り、エミリーは聞くことに徹しつつも、核心の回答を得られるように慎重に進めていきます。
アンドリュー王子は、エプスタインとは3回くらいしか会ったことがなく、親しい間柄ではないと主張をします。逮捕されて釈放後にエプスタインと会ったのはなぜかとエミリーが問うと、彼に「これから関わらない」と直接伝えたかったとのこと。そのときにあの2ショット写真が撮られたのだとアンドリュー王子は説明をします。
しかし、アンドリュー王子が主賓として、エプスタインの釈放祝賀会に招待されていた事実を突きつけると、ただ出席しただけ、深い意味はないと言い切ります。
そして、バージニア・ジェフリーの証言についてエミリーが追及すると、彼女が話している性行為については全部嘘だとアンドリュー王子は言い切り、あの少女と会った記憶は一切ないと断言をします。そして、ギレーヌの友人だったからエプスタインと出会うことは避けられなかったと話します。
エミリーが最後に、後悔していることはあるかと尋ねると、釈放後も彼と交際を続けたこと。それは王室の一員として不適切だった言い、インタビューは終了します。両者、インタビュー内容に満足している様子です。
2019年11月16日、アンドリュー王子出演のニュースナイトの放送日。放送後は、王室側が批判の的になり、宮殿がアンドリュー王子の声明を出す事態となります。その声明には、当面公務から退く決断をしたことが書かれていました。そして、エプスタインとの関係は今も後悔している。被害に遭った彼女たちが、人生から立ち直れることを心から願うとしています。
番組側は、権力者の罪を明るみにさせるという使命を果たすことができました。アンドリュー王子出演の回はBBC史上最高の視聴率で数々の賞を受賞し、放送の数日後、アンドリュー王子は公務を退き、称号を失いました。
以上、映画「グレート・スクープ」のあらすじと結末でした。
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