映画「ハングリー・ラビット」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ハングリー・ラビットの紹介：2011年アメリカ映画。妻をレイプされた高校教師ウィルは、病院でサイモンという男に声をかけられます。サイモンは、金は要らない、レイプ犯を殺してやると代理殺人を持ちかけます。悩んだ末、代理殺人を頼むと、レイプ犯は即座に射殺。半年後、サイモンは、恩を返せと言ってウィルに性犯罪者を殺せと、代理殺人を命じます。断り続けるウィルでしたが、サイモンらの手は妻にまで及んできて・・・という内容のニコラス・ケイジ主演のサスペンス映画です。
監督：ロジャー・ドナルドソン 出演者：ニコラス・ケイジ（ウィル・ジェラード）、ジャニュアリー・ジョーンズ（ローラ・ジェラード）、ガイ・ピアース（サイモン）、ハロルド・ペリノー（ジミー）、ザンダー・バークレー（ダーガン刑事）ほか
この解説記事には映画「ハングリー・ラビット」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
高校教師のウィル（ニコラス・ケイジ）は、音楽家で妻のローラ（ジャニュアリー・ジョーンズ）と、結婚記念日を楽しんでいます。クラブのテレビでは、ボーデットという男性が、屋上駐車場から車ごと落とされて殺されたニュースが流れていました。自宅に戻るとウィルは、記念日のプレゼントのネックレスをローラに渡します。
翌日、仕事帰りに、同僚のジミー（ハロルド・ペリノー）とチェスをすることになったウィルは、携帯電話をマナーモードにし、夜遅くまで勝負しました。ローラはスタジオでの練習が終わり、夜道を一人で車に向かい帰っていると、若い男に銃で襲われます。
暴行を受けてレイプされたローラは病院にいました。チェスの終わったウィルが携帯電話を見ると着信が7件ありました。急いで病院に行ったウィルが見たローラの姿は、顔中あざだらけでぐったりしています。同僚のジミーとトルーディもかけつけます。
ウィルが病院の待合所に座っていると、サイモン（ガイ・ピアース）という男が話しかけてきます。「オレも2年前に同じ目に遭った。犯人は仮釈放中で、レイプの常習犯だ。代わりに始末してやろうか？」と言います。戸惑うウィルは「捕まえて警察に突き出すのか？」と聞くと、サイモンは「裁判まで長い日数がかかり、有罪になっても11か月で出れる。だから代わりに始末してやるんだ。オレ達は警察に変わって、性犯罪者を抹殺する正義の組織だ。金はいらない、手伝ってくれるだけでいい」と言います。ウィルは断りますが、サイモンが立ち去ろうとすると、ウィルが呼び止め、代理殺人を頼みます。
レイプ犯が自宅に戻ると、体格のいい男が銃を突きつけ射殺しました。外に出ると誰かに電話して「空腹の兎は飛ぶ」と言います。待合所にいたウィルに見知らぬ男が「保険関係の書類だ」と言って、大きな封筒を渡します。中を見たウィルは驚きます。ローラに贈ったネックレスと一緒に、レイプ犯の射殺写真が入っていました。警察は、レイプ犯死亡を伝えます。
ローラの退院が決まり、一緒に自宅に帰ったウィルは「あの男はもういない」と教えました。
半年後、ローラは昔のように回復しました。一方ウィルは何かに怯えるように、戸締りに執着していました。ローラが「銃を持ちたい」とウィルに相談したものの、断られた為、ローラは一人で銃を習い、購入します。
いつものようにウィルはローラとビリヤードを楽しんでいると、サイモンから電話がかかり、呼び出されます。車の中でサイモンは「明日の夕方4：15に動物園のポストにこの封筒を投函してくれ！」と言って封筒を渡します。あの日に言われた「手伝ってくれたらいい」というのはこれかと思ったウィルは、当日動物園のポストに向かいました。
するとサイモンから電話がかかり「封筒の中を見ろ、女と子供の写真と、男の写真がある。女を尾行して、その男が現れたら書いてある番号に電話して”空腹の兎は飛ぶ”と言え」と言われます。動物園に入った女を監視しながら、男を探しますが、結局男は見つからずウィルはそのまま帰りました。
翌日、学校にいたウィルはサイモンに呼び出されます。「男は居なかった」と言うウィルに、再び封筒を渡したサイモンは「この中に男の写真がある。ヴォルザックという性犯罪者だ。同じ歩道橋を毎日同じ時間に渡るから、自殺に見せかけて突き落とせ。監視カメラは壊してある」と言います。
サイモンの一方的な口撃にウィルは「わかった」と言います。しかし、ウィルは指定された場所に行くものの、殺しは実行しませんでした。サイモンはローラといる時も現れはじめ、「恩を返せ!」と迫ります。断り続けるウィルに対し、サイモンは自宅に侵入し伝言を残します。
ローラの命に危険を感じたウィルは、遂に決行しました。しかしヴォルザックが先に襲いかかってきたため、もみ合っているうちに一人で転落し、車に轢かれて死亡しました。サイモンは「礼を言う、これで解放だ」と言いました。
自宅に戻るとローラが、レイプされた時に奪われたネックレスを車の中で見つけ、ウィルを問い詰めます。答えないウィルを見てローラは出て行きました。そこへ刑事がやって来ます。容疑は「アラン・マシュー殺し」だと言いました。
ウィルが殺したのは性犯罪者ではなくポスト紙の記者でした。ダーガン刑事（ザンダー・バークレー）の取り調べが始まると、突然「空腹の兎は飛ぶ」と言って手錠を外します。ダーガン刑事もまた組織の一員でした。逃げ出したウィルはローラに会い、すべてを話します。ローラは「逆の立場だったら私も組織に殺してもらった」と言います。
ウィルはアラン・マシューをネットで調べます。そしてマシューの通夜に行って友人のふりをして聞き込みをします。するとマシューが秘密組織を追っていたことがわかり、その資料を何処かに隠していることを聞き出します。
マシューの車に忍び込むと、同じガソリンスタンドのレシートがたくさん見つかりました。店主に金を渡して聞くと、貸倉庫を使っている事がわかり、車でシャッターをぶつければ壊れることを知ります。ウィルは貸倉庫のシャッターを壊して探しました。するとコンパクトディスクが見つかります。
そのころガソリンスタンドに新聞配達がやって来て、店主は指名手配されたウィルの顔を見て警察に通報しました。パトカーを振り切り、ディスクを再生すると、ニュースで殺されたと報道されていたボーデットに、マシューがインタビューをする動画でした。
ボーデットは「最初は法律でさばけない性犯罪者を抹殺する正義の組織だった。しかし途中からサイモンが主導権を握ると、自分達にとって邪魔な奴を殺し始めた。自分では手をかけず、代理殺人で恩を売った相手に、殺させる。そして邪魔になるとそいつも消す」と話していました。ウィルの想像通り、マシューは自分たちの秘密を握ったため殺されたのでした。
ウィルはジムの家に行きます。ジムも組織に入っていました。「オレも弟が殺された時、組織に頼んだ。だからローラがレイプされた時、助けてやろうと思って・・」とジムがサイモンに頼んだことを告白します。サイモンが、マシューが最初に襲いかかってきた監視カメラの映像を持っていることから、ウィルはサイモンに電話をし、マシューのディスクと監視カメラの動画の交換を要求します。
サイモンがやったように、ウィルはサイモンを携帯電話で指示しながら誘導します。そして閉鎖したモールに呼び出すと、ジムがローラを拉致していました。サイモンはディスクを渡せばローラを返すと言います。ディスクを渡すと、ジミーがローラを解放しました。するとサイモンは、手下に「二人を殺せ」と命じます。ジミーが手下どもを射殺しました。「殺さないと言ったはずだ!」とジミーはサイモンに発砲します。しかしジミーはサイモンに射殺されました。
ウィルとサイモンがもみ合いになっている時、ローラが「やめて!」と叫びます。そしてローラはサイモンに何発も銃弾を浴びせて射殺しました。ダーガン刑事が現れます。「サイモンとジミーが殺し合っただけだ。お前たちはここに居なかった」と二人を逃がします。
監視カメラの映像により不起訴になったウィルは、ポスト紙に行き、マシューの上司にディスクを渡して「すべてを暴露してくれ」と頼みます。上司は「空腹の兎は飛ぶ」と言って、ディスクを持って立ち去るのでした。
以上、映画「ハングリー・ラビット」のあらすじと結末でした。
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