聖女伝説の紹介:1985年日本映画。二人を殺し服役中の俊夫が出所。刑務所で知り合った岡野を訪ね、岡野の借金取りを手伝う俊夫でしたが、俊夫にはアウトローでのし上がる野望がありました。高級クラブのママを金づるに利用し、岡野も使って俊夫の思い描くままになります。そして最大の敵である高利貸しの立花を殺したことから歯車が狂い始め…という内容の郷ひろみ主演のハードボイルド作品です。小野みゆきとの大胆な濡れ場が話題になりました。
監督:村川透 出演者:郷ひろみ(早瀬俊夫)、小野みゆき(王麗花)、岩城滉一(岡野)、山田辰夫(工藤)、夏木勲(森山)、成田三樹夫(立花)、三船敏郎(神崎)、岩下志麻(市川多恵子)ほか
映画「聖女伝説」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「聖女伝説」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
聖女伝説の予告編 動画
映画「聖女伝説」解説
この解説記事には映画「聖女伝説」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
聖女伝説のネタバレあらすじ:起
二人を殺し服役中だった早瀬俊夫(郷ひろみ)が出所します。刑務所で知り合った岡野(岩城滉一)を訪ねると、岡野は「オレの仕事を手伝え、ここに住んでいい」と言います。俊夫は「部屋は自分で探す」と言いました。
借金の取り立てを仕事とする岡野について町工場に入った俊夫は、経営者の妻に包丁を突き付けられます。そして経営者家族が岡野に暴行を始めます。隙をついて俊夫が経営者の妻を突き飛ばしますが、この時、頬を切られました。俊夫は経営者に暴行を振るい、縛り付けてバーナーで拷問し、借金のカタに工場を取り上げます。
岡野と一緒に立花(成田三樹夫)の事務所に行った俊夫は、入り口で多恵子(岩下志麻)という美人中年女と一緒になります。多恵子は札束を立花に渡していました。多恵子は帰り際、俊夫に輪「私の店に来てちょうだい」と言ってマッチを渡します。岡野は高利貸しの立花に使われていて、権利書を渡すと、謝礼として数万円渡しました。俊夫は渡されたわずかな金を見て「こんなはした金でやれるか!」と息巻きます。立花は「なかなか威勢のいい兄ちゃんだ」と言います。
部屋に戻った俊夫は、多恵子にもらったマッチの『エルドラド』に行きます。店では、支配人の工藤(山田辰夫)が「新しい店はオレに任すと言ったじゃないか」と、多恵子と言い争っていました。俊夫が「オレを用心棒として雇わないか」と言うと、多恵子が「この男を追い出してちょうだい」と言い、俊夫は工藤を追い出します。
聖女伝説のネタバレあらすじ:承
多恵子は「借金をしてビルを買ったものの、借りた相手が倒産し、その借金が立花に移り、大きな利息が付いて返せなくなったことから、4億円で森山(夏木勲)という男にビルを売った」と言います。話を聞いた俊夫は帰り際に多恵子の体を奪いました。
多恵子の新しい店がオープンし、俊夫は支配人として店内にいました。そこへ工藤がやってきて「オレの店だ」と暴れ出したため追い出します。更に会員制のバーに、無許可で若い女(小野みゆき)が入店しピアノを弾きはじめます。俊夫はその女に見とれます。女は麗花というハーフでした。
その夜、ベッドの中で多恵子は麗花に嫉妬していました。翌日も麗花がやってきます。「明日の朝、香港に帰る」と言って店を出た麗花でしたが、店が終わると俊雄は麗花のいる家に押し掛けます。湯船につかる麗花にキスをし、そのまま愛し合いました。
翌朝、麗花は「7月にまた来る」と言って旅立ちます。再び多恵子と情事を続ける俊夫に、多恵子が「立花と付き合うな!うちの仕事1本にしたどう」と言うと、俊夫は「この仕事を辞める、2000万円貸してくれ、1年で返す。店を出すんだ」と言います。多恵子は「店はそんなに簡単に出来るものではない」と言って、金庫を開け2000万円渡しました。奥にあった拳銃を見つけた俊夫に「あなたが女心がわかるようになったら拳銃をあげる」と言ってしまいます。
聖女伝説のネタバレあらすじ:転
数か月後、俊夫は「CEILA」というバーを開店します。支配人には、自分を散々襲った工藤をあてました。多恵子もやってきて話をしていると閉店を迎えます。多恵子が俊夫を誘っていると、麗花がやって来ます。二人は待ちこがれたように抱き合いました。多恵子の嫉妬心に火が付きます。
その後、店を工藤に任せ俊夫と多恵子は長い海外旅行に出ます。そのころ立花は多恵子に「お前から4億でビルを買った森山が20億を手にしている、二人で森山から金をとろう」と誘ってきます。海外旅行から帰ってきた俊夫がこの情報を掴み、中に割り込んできました。しばらくすると、多恵子と立花が別々に、「二人で手を組もう」と言ってきます。しかしこれは二人の策略でした。
両方の誘いに乗った俊夫は、森山のビルに岡野と乗り込みます。岡野が社員達を追い出し、俊夫が森山を社長室に監禁します。俊夫は「これから5日間、ここで過ごす」と森山に言いました。森山は「食べる物も水もない、お前もオレと一緒だ」と言います。初日こそ二人は殴り合いをしたものの、2日目以降空腹でぐったりしていました。更に俊夫は花瓶の水まで撒いて最終日を迎えます。
限界に来た森山は契約書にサインしました。俊夫は譲渡契約書を渡すと言って立花に会い、車の中で殺します。そして立花の子分を手なずけました。そのころ多恵子は、持ってくるであろう俊夫の契約書を元に、神崎議員(三船敏郎)と策を練っていました。
聖女伝説の結末
俊夫は多恵子と神崎の前に現れ、契約書を見せます。契約人は俊夫でした。二人をまんまと騙したのは俊夫でした。そして神崎と多恵子の写真を撮り、写真をネタに黙らせます。神崎は「今度はタダでは済まんぞ」と言って出て行きます。
その後、多恵子は黒ずくめの男たちに襲われ片足を失います。森山から奪ったビルに事務所を構えた俊夫の元に刑事がやってきました。「立花が行方不明になっている、知らないか?」と聞きます。俊夫は「知らない、忙しいから用が済んだら帰ってくれ」と言います。この日以来、俊夫は酒びたりになり、荒れ始めます。
工藤や岡野の家族、麗花を呼んで、レストランを借り切ってパーティーをやるものの、ふとしたことでキレて暴れ出します。こんな俊夫を見た麗花は石油成金と結婚してしまいました。更に倉庫を買いあさって、誰も来ないバーを開店します。さすがの岡野も「こんなことやって何になる、立花の死体が上ったから注意しろ」と言います。
工藤は街で、片足の多恵子を見かけます。後を追っていくと、小さなバーをやっていました。工藤は中に入って話をします。事務所に電話がかかりました。相手は麗花で「夫と別れた、そっちへ行く」と言います。
俊夫は麗花とロスに行くため、工藤の車に乗って空港に向かっていました。工藤が「1軒寄ってほしい所がある」と言い、多恵子の店に連れて行きます。二人は久しぶりに話をします。そして多恵子が拳銃を取り出します。「あなたに渡す時が来た」と言った瞬間、銃声が響きました。
店の前で俊夫が血を流して倒れていました。そのころ空港では、来ることのない俊夫を麗花が待っていました。
以上、映画「聖女伝説」のあらすじと結末でした。
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