シルバー・スケートの紹介:2020年ロシア映画。貧乏な暮らしをしていたマトヴェイは、あることをきっかけに仕事をクビになってしまう。途方に暮れている中、スリ集団のリーダー、アレックスからスケートスキルを買われ、金持ちから金品を盗むことで生計を立てる生活へと一変。そんな中、上流階級の勤勉なアリサと出会い、マトヴェイは恋に落ちていきます。1899年のロシアを舞台に美しい白銀の世界の中、スケートで颯爽と繰り広げられるアクションや、当時の華やかな上流階級の衣装など見所満載です。
監督: ミハイル・ロックシン 出演:フョードル・フェドートフ(マトヴェイ)、ソーニャ・プリス(アリサ)、ユーリ・ボリソフ(アレックス)、キリル・ザイツェフ(アルカディ)、アレクセイ・グスコフ(ニコライ)、ほか
映画「シルバー・スケート」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シルバー・スケート」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
シルバー・スケートの予告編 動画
映画「シルバー・スケート」解説
この解説記事には映画「シルバー・スケート」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シルバー・スケートのネタバレあらすじ:起
1899年ロシア、サンクトペテルブルク。マトヴェイはパイのデリバリーをする仕事をしており、そのパイを30分以内に届けなくてはいけません。祖父の代から伝わるスケートブレードを装着して、マトヴェイは颯爽と町を駆け巡ります。しかし、貴族が橋を渡るということで足止めをくらい、配達に遅刻してしまいます。
アリサはニコライ大臣の娘で、学ぶことに貪欲です。しかし、この時代の女性が大学で学ぶことは至難の技。実際アリサの両親は女性の権利について無頓着でした。
マトヴェイは時間内に配達できなかったため、仕事をクビになってしまいます。無職になったマトヴェイは氷上市で途方に暮れていると、ある人物が落とし物をしたことに気づきます。持ち主に返すべく、マトヴェイは氷上市をスケートで颯爽と駆け巡ります。
落とし主のアレックスは、マトヴェイのスケートスキルを評価し、仕事が欲しければ今夜悪魔の橋に来るよう伝えます。
アリサはメイドに頼んでカエルを持ってきてもらい、それを解剖して自ら学んでいきます。メイドは占いに夢中でしたが、アリサはそういった非科学的なものをまったく信じていません。そんなアリサの言動を止めるために、両親はアリサの結婚を希望します。
マトヴェイは父親と2人暮らしで、貧しい生活を送っています。父親はひどい咳が止まらず、働くこともままならず、マトヴェイが稼いでくるしかありません。マトヴェイは悪魔の橋に行くことを決意します。
シルバー・スケートのネタバレあらすじ:承
悪魔の橋には、アレックスを筆頭に何人かの男たちがおり、彼らはスリをして生計を立てているスリ集団でした。アレックスたちは手始めに、マトヴェイに上流階級の屋敷へと忍び込ませ、腕前を確かめます。それはアリサが住む屋敷でした。
マトヴェイは慎重に忍び込むものの、アリサに見つかってしまい、少し言葉を交わして、マトヴェイは急いで逃げます。
これにより、マトヴェイはアレックスたちに度胸があると認められ、仲間になります。彼らは氷上市でスケートをしながらスリをすることを得意としています。アレックスは1からスリの仕方についてマトヴェイに伝授します。
アリサの両親は公安警備隊長のアルカディとアリサを結婚させようと考えています。
マトヴェイの父親があまりにも咳がひどいので、病院へと連れていくと、肺結核と診断されてしまいます。もう手の施しようがなく、ただ死を待つのみです。なんとか方法はないかとマトヴェイは医者に聞くと、ドイツに行けば治せるかもしれないとのこと。
しかし、それには膨大なお金がかかります。マトヴェイはさらに仕事に対して意識が高まり、初仕事で巧みな技を見せて、たくさん稼ぎます。
アレックスたちの船の隠れ家へ行って戦利品を仕分けしていると、皇室スケートクラブの舞踏会の招待状を見つけます。これはマトヴェイの手柄であるとアレックスは評価し、マトヴェイとアレックスでその舞踏会へと行き、貴族からたんまりと金品を盗み出すことを計画します。
シルバー・スケートのネタバレあらすじ:転
舞踏会当日。アレックスはマトヴェイを気品高くするため、髪の毛を切ったり、いい服を買ったりして投資をし、マトヴェイは舞踏会にふさわしい姿となります。会場でマトヴェイとアレックスは次から次へと順調にスリを働きます。その舞踏会にはアリサも出席しており、アルカディに猛アタックされますが、うまくかわしていきます。
舞踏会の最中、貴重品が無くなっていることに気づく人が続出します。そんなとき、マトヴェイとアリサは再会をします。この騒動はマトヴェイの仕業だとすぐに気づいたアリサは、見て見ぬふりをする代わりに、指定した場所に来るよう伝えます。アリサの助けもあって、マトヴェイとアレックスは舞踏会からうまく逃げ出せました。
この舞踏会でマトヴェイたちは多く稼ぎ、お祭り騒ぎ。マトヴェイは父に大金を稼いだことを知らせますが、悪いことをして稼いだことがすぐにばれてしまいます。そのことで父親と喧嘩をし、家出をしてしばらくアレックスのところに居座ることにします。
マトヴェイがアリサとの待ち合わせの場所に行くと、アリサに教育省へと連れていかれます。アリサはロシア初の女性学校の入学試験を受けにきましたが、主人か夫の許可がないと入学できません。両親には協力を要請できないため、アリサはマトヴェイに夫のフリをするように頼みます。
アリサの成績は上々。憧れの教授にもお墨付きをもらいましたが、他の者が難色を示しています。彼らは、マトヴェイが本当の夫ではないことを見抜き、アリサの入学試験は失敗に終わります。不機嫌なアリサでしたが、マトヴェイはクリスマスデートに誘います。
クリスマスの夜、アリサは仮病を使ってこっそり抜け出し、マトヴェイとスケートデートを楽しみます。別れ際、アリサは両親に結婚させられそうだと告げると、マトヴェイはアリサにキスをします。
いつも通り氷上市でスリを働いていると、仲間の1人が警察の罠にはまってしまい、捕まってしまいます。マトヴェイは逃げることもできましたが、仲間を救うことを選び、仲間とともに逃げ出します。
しかし、最後の最後でアルカディに捕まりそうになったところで、アレックスがアルカディの脚を撃って、逃げることに成功します。しかし、仲間の1人は捕まってしまったようで、船の隠れ家が見つかってしまうのも、時間の問題です。
アリサが父親に反抗的な態度を取って、本を隠して読んでいることがばれてしまいます。教育に関する全てのものを燃やされ、アリサは屋敷に閉じ込められてしまいます。
マトヴェイは警察に追われる身となって、父親の言葉が身に沁み、久ぶりに父親の元へと帰ります。しかし、父親は亡くなっていました。
シルバー・スケートの結末
アリサは家を出てパリへ行くことを決意。家を脱出してマトヴェイの元へ。アリサは一緒にパリに行かないかと尋ね、2人は体を重ねます。しかし、その直後、警察に隠れ家がばれてしまい、船に火をつけられてしまいます。アレックスはアリサを人質にとり、仲間を必ず助けることを要求します。
その要求に呑んだアルカディはアリサを引き取りますが、アリサを確保したところで、再び攻撃が始まります。アレックスに逃げるように言われ、マトヴェイは冷たい海へと飛び込み、アレックスは警察に撃たれて亡くなってしまいます。マトヴェイは海からあがることができましたが、ひどい凍傷で生死をさまよいます。
マトヴェイは死んでしまったと思っていたアリサ。アルカディとの婚約が自分のいないところで勝手に進められており、拒否する選択肢もありませんでした。
マトヴェイは一度死にかけたものの、息を吹き返します。そして、アリサが出席するパーティーにパリ行きのチケットを2枚握りしめて忍び込みます。アリサと再会したマトヴェイはパーティーを抜け出し、駅へと向かいます。それに気づいたアルカディは2人の後を追います。
マトヴェイは時間稼ぎをするために、アリサを先に列車に乗せて、アルカディともみあいの喧嘩に。マトヴェイはギリギリで列車に乗るも、アルカディに撃たれてしまいます。マトヴェイを心配するアリサでしたが、撃たれたところには父親から受け継いだスケートブレードが入っており、マトヴェイの命に別状ありませんでした。
それから4年後。学校で教養を得たアリサは、講師を担当し、大勢の女性の前で講義するまでに成長。プライベートではマトヴェイとの間に子供を授かります。そんな幸せ溢れる親子3人でスケートを楽しんでいるところで、この映画は幕を下ろします。
以上、映画「シルバー・スケート」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する