SHADOW/影武者の紹介:2018年中国映画。中国映画界の巨匠チャン・イーモウ監督が『三国志』のエピソードのひとつ「荊州争奪戦」を大胆にアレンジして映画化した歴史アクション超大作です。古代中国の小国を舞台に、ある事情から国王の重臣の影武者となった男が自由を勝ち取るため大軍に挑む姿を描きます。
監督:チャン・イーモウ 出演者:ダン・チャオ(都督/影武者(二役))、スン・リー(小艾)、チェン・カイ(沛国の王)、ワン・チエンユエン(田戦)、クアン・シャオトン(青萍)、フー・ジュン(楊蒼)、レオ・ウー(楊平)ほか
映画「SHADOW/影武者」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「SHADOW/影武者」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
SHADOW/影武者の予告編 動画
映画「SHADOW/影武者」解説
この解説記事には映画「SHADOW/影武者」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
SHADOW/影武者のネタバレあらすじ:起
古代中国の時代。弱小国の沛国は強大な炎国に境州を奪われ、その後は休戦同盟を結びながら国として生き長らえていました。
それから20年後。他界した先代国王の跡を次いで新国王(チェン・カイ)が即位、炎国との開戦には慎重な立場を示しましたが、優秀な重臣の都督(ダン・チャオ)らは炎国との戦争も辞さない強硬的な構えでした。
そんなある日、都督は王の許可を得ないまま炎国の武将・楊蒼(フー・ジュン)に境州での対決を申し込みました。王は都督の独断に激怒するも、人望の厚さから簡単に罰することができませんでした。実は、この都督は全く瓜二つの影武者(ダン・チャオ(二役))であり、本物の都督は病の身だったのです。
影武者は幼い頃に母と生き別れ、路頭に迷っていたところを都督の叔父に拾われ、今日まで影武者として育て上げられたのです。都督には以前につけた刀傷があり、影武者も本人同様に刀傷をつけられていました。都督は影武者が楊蒼を倒すという目的を果たしたならば自由の身にして母に会わせてやると約束していました。
SHADOW/影武者のネタバレあらすじ:承
翌日、都督の指示を受けた影武者は王に対し、楊蒼に対戦を申し入れた自分に罰を下すよう求め、役職を解かれました。王は影武者の胸の刀傷が真新しいことから正体を疑いますが、影武者は何とか乗り切りました。そして影武者は都督の指導のもと、楊蒼との対決に向けて修行を開始しました。
しかしその一方で、和平を望む王は実妹の青萍(クアン・シャオトン)を楊蒼の息子に嫁がせる交渉をしていましたが、回答は“側室”として迎えるという、王にとっては屈辱なものでした。平然を装う王に家臣の田戦(ワン・チエンユエン)は「屈辱に甘んじるなら殿の代で国は滅びますぞ」と物申し、官職を解かれてしまいます。青萍は兄のやり方に戸惑うも、田戦の処刑を防ぐため、やむなく側室になることを受け入れました。
SHADOW/影武者のネタバレあらすじ:転
影武者は楊蒼の技の攻略に苦心していましたが、小艾から楊蒼の力強い技には女性のようなしなやかさが必要だと助言を受け、攻略への糸口を見出していきました。一方、都督は田戦に依頼して囚人たちをかき集め、勝利すれば自由の身にすると言って軍団を作り上げました。
決戦前夜、小艾は影武者に、なぜ今まで逃げなかったのか尋ねると、影武者はこれまで内に秘めていた小艾への想いを打ち明けました。そして影武者と小艾は愛し合いますが、その様子を陰からが都督に見られていました。
そして決戦の日。影武者は単身で楊蒼の元に乗り込み、決闘を申し入れました。一方、田戦率いる囚人の部隊は楊蒼の子が守る関所付近に展開、圧倒的な戦力を誇る炎国軍を相手に一歩も引かぬ攻防戦を繰り広げました。戦いの最中、青萍は楊蒼の息子に襲いかかり、相打ちになって死亡してしまいます。
影武者は圧倒的な強さを誇る楊蒼の前に苦戦を強いられますが、傷を負いながらも一瞬の隙を突いて楊蒼を倒しました。これでようやく自由の身になれると確信した影武者は母の元へ向かいますが、既に母は息絶えており、影武者は数名の刺客に襲撃されました。
SHADOW/影武者の結末
沛国の王は青萍を失ったことを哀しみながらも、炎国から境州を奪還した祝いの宴を催しました。そこに刺客を倒した影武者が満身創痍の身をおして現れ、王は宴を解散させました。実は王は影武者の正体を見抜いており、影武者の母を殺したのも王の差し金でした。
王は「功労に報いてやろう。お前は小艾と本当の夫婦になりたいだろう?」と持ちかけてきましたが、突然仮面をつけて現れた本物の都督に斬られました。都督は影武者に小艾を連れて逃げるよう促しましたが、都督は背後から影武者を不意打ちしました。
しかし、影武者は「その人でなしも影はあるのだ。早く悟るべきだったのに」と告げると、都督を斬り殺し、虫の息の王にとどめを刺すと、あたかも二人が差し違えたかのように装いました。
そして影武者は震える小艾に巾着を優しく手渡すと、田戦を始めとする家臣たちに「王は崩御された。この都督が反逆者を仕留めた」と告げました。
以上、映画「SHADOW/影武者」のあらすじと結末でした。
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