四月怪談の紹介:1988年日本映画。廃倉庫で、落ちてきた鉄骨が頭に当たったと思って死んでしまった初子が幽霊となってさまよっていると、80年前に死んだという男の幽霊が話しかけてきました。男は今なら生き返ることが出来ると初子に言い聞かせますが、初子は透明人間になった気分で、自分の周りの様子を見ることが楽しくなっていました…という内容のファンタジー映画です。題名に怪談とついていますが、ホラー映画ではありません。
監督:小中和哉 出演者:中嶋朋子(国下初子)、柳葉敏郎(弦之丞)、角田英介(夏山登)、原彩子(沢木留美子)、新井昌和(津田沼宏)、水口馨(深沢教諭)、小沢仁志(葬儀社の男)ほか
映画「四月怪談」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「四月怪談」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「四月怪談」解説
この解説記事には映画「四月怪談」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
四月怪談のネタバレあらすじ:起
初子の前に、飛行機の操縦士のような服を着た男が現れました。初子が扉の向こう側へ行こうとした時、男は『その門をくぐると二度と戻れないし、現世の記憶も消える』と言いました。理解できていない初子に、男は『君はさっき死んで幽霊になったんだ』と言って病院に連れて行きました。
ベッドには頭に包帯を巻いた初子が寝ていました。周りには両親や親戚がいました。男は『君は勘違いして死んだのだから、今戻れば生き返ることが出来ると言いました。それでも信用しない初子に対し、男は今日の事を思い出せと言いました。母に起こされ、学校へ行く初子に、初子の事が大好きな夏山が付きまといます。その日は日直で、憧れの委員長の津田沼と話をして喜んでいました。体育の時間は嫌いなマラソンで、ここでも夏山に付きまとわれました。
授業が終わり、一人で帰っていると、廃倉庫から子犬の声が聞こえました。恐る恐る中に入った時、上から鉄骨が落ちてきました。鉄骨はかわしたものの、弁当箱が頭に当たり、初子は倒れました。この時初子は、鉄骨が当たったと思い込み、死んでしまったと男が言いました。
四月怪談のネタバレあらすじ:承
男は気球が好きで、自分の作った気球が落ちて80年前に死にました。しかし幽霊になった自分は何をしたかったのか分からず、天国の門をくぐれないまま、死んだばかりの人の幽霊の手助けをしていると言いました。男は幽霊がタイムワープや人間には見えないことなどを教えました。透明人間になった気分の初子は、津田沼の部屋に行って私生活を覗きました。その時、副委員長の沢木から初子が死んだと連絡が入りました。今夜が通夜だと言い、二人で行く事になりました。
慌てた初子は自分の部屋を掃除しようと移動しました。しかし幽霊の為、掃除は出来ずにいました。そこへ葬儀屋がやって来て、自分の入った棺を持って来ました。通夜まで時間があるので、男に付き合ってもらい色々まわりました。倉庫の犬が気になった初子は、夏山の家に行きました。夏山は幽霊探知機を作っていて、アラームが鳴り、夏山が話しかけてきました。夏山には初子も男も見えていました。そして初子は夏山に廃倉庫にいる子犬を見て来てくれと頼み、通夜に帰りました。
四月怪談のネタバレあらすじ:転
自宅を出る津田沼と沢木を見つけました。沢木は津田沼に抱き着き、告白しました。初子は失恋しました。夏山は廃倉庫で子犬を見つけて連れて帰る途中に、一人で歩く初子を見つけました。そこへ夏山の同級生が通りかかって、初子が死んだことと、今夜が通夜だと言う事を知らされました。初子が歩いてきて二人は話しました。
夏山はショップの窓ガラスに映る二人を見ました。初子は映っていませんでした。初子が幽霊だと分かった夏山は、初子の通夜に行きました。子犬が初子の部屋に入っていったので探しに行くと、初子の文集を見つけ、初子がレンゲが好きな事を知りました。文集にある場所にレンゲを取りに行こうと、夏山は出発しました。初子は男にレンゲを見に行きたいと言って、子供のころに行ったレンゲ畑に飛びました。レンゲはなくなって、初子の思い出だけが残っていました。
初子を見て男は、自分のしたかったがわかりました。それは人を愛するということでした。初子が男に名前を聞きますが、男は自分の名前を言いませんでした。夜が明け、男は今日は葬儀だから早く帰るんだと初子に言いました。そのころ、夏山はヒッチハイクをしてレンゲ畑に向かっていました。
四月怪談の結末
自宅に戻った初子の目に、自分の葬儀が見えました。両親、親戚、同級生らが参列していました。男に、今なら間に合うと言われ、自分の棺の前に行った初子は、自分の遺体にさようならと言って、男の元に戻り、生き返るのをやめたと言いました。男は初子に、俺は君から人を愛することを学んだんだ!と叱りつけますが、初子は生き返ろうとしませんでした。
棺は霊柩車に積まれ火葬場に着きました。男は灰になったら終わりだと言い聞かせますが、初子は聞き入れませんでした。棺が焼却炉に入れられました。その時、夏山がやって来ました。初子の好きなレンゲを棺に入れたいから、出してくれと頼みました。すると初子の母が泣きだしました。焼却炉の扉にすがりました。そこで一旦棺を出し、蓋を開けました。この様子を見ていた初子は、気持ちが変わっていました。
自分の遺体へと近づきました。男はさようならと言って初子の背中を押しました。レンゲを持った初子の手が動きました。そして初子は生き返り、火葬場は歓喜に沸きました。男はこの様子を見た後、天国の門をくぐりました。初子にいつもの生活が戻りました。夏山に対する気持ちが昔とは違っていました。
以上、映画「四月怪談」のあらすじと結末でした。
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