深呼吸の必要の紹介:2004年日本映画。沖縄の離島を舞台に、さとうきびを刈るアルバイトに参加した若者たちの成長を描いた青春ドラマ。都会から来た若者たちが、沖縄の大自然と向き合いながらも島の人々の温かさに触れて成長して行く姿を香里奈や長澤まさみなどが演じる。
監督:篠原哲雄 出演者:香里奈(立花ひなみ)、谷原章介(池永悠一)、成宮寛貴(西村大輔)、金子さやか(川野悦子)、久遠さやか(辻元美鈴)、長澤まさみ(土居加奈子)、大森南朋(田所豊)、 北村三郎(平良誠 / おじぃ)、吉田妙子(平良ツル / おばぁ)ほか
映画「深呼吸の必要」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「深呼吸の必要」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
深呼吸の必要の予告編 動画
映画「深呼吸の必要」解説
この解説記事には映画「深呼吸の必要」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
深呼吸の必要のネタバレあらすじ:起
沖縄の離島へ、船に乗ってやってきた立花ひなみ(香里奈)。ひなみは、普段は派遣社員として事務作業をしています。たまたまインターネットでさとうきび収穫のアルバイト募集を見つけて参加することにしました。田舎のため、人手の不足の農家を手伝うバイトです。
ひなみの他にも船に乗って島にやってきた、年齢も性別もばらばらの男女5人が港でしばらく待ってくると、トラックに乗った田所豊(大森南朋)が迎えに来てくれました。彼はこの時期に島にやって来て、サトウキビを刈る仕事を手伝っています。
田所が運転するトラックに乗って、ひなみたちの雇い主となる年老いた平良夫妻の家へやって来ました。これからちなみたちは、寝食を共にして、35日間朝から夕方までひたすらさとうきびを刈り続けることになります。
夕食後、自己紹介をして明日からの作業に備えます。翌日、朝早くからさとうきび畑に行って、刈り方を教わるひなみたち。見渡す限りのさとうきびで、陽射しが降り注ぐ中で作業は行われます。
初心者のひなみたちはなかなかうまくさとうきびを刈ることができず、仕事にもたつくばかりです。しかも田所が先輩ヅラして偉そうに振る舞うことに、苛立ちを募らせていきました。
深呼吸の必要のネタバレあらすじ:承
ペアを組んで作業をすすめることになりました。田所と組むのは、高校生の土居加奈子(長澤まさみ)です。彼女は誰とも口をきかず、黙々と作業をします。
川野悦子は、口ばかりを動かして作業をろくにせずにさぼってばかりです。彼女とペアを組む若い青年・西村大輔(成宮寛貴)は、不器用で田所に怒られてばかりで、すぐに反抗的な態度をとります。
ひなみと一緒に作業をするのは、最年長の池永修一(谷原章介)です。朝から夕方まで働いたひなみたちは、くたくたになって平良家へもどります。家の近くにはコンビニもなく、慣れない作業をして疲れたひなみたちはぎくしゃくします。
ある日、悦子が熱を出してしまいました。そして、みんなに黙って島を出ようとする悦子。そこへ給料とおにぎりをもったひなみがトラックに乗ってやって来ます。悦子は帰ることを辞めて、ひなみたちと再びトラックに乗ってさとうきび畑に向かうことにしました。
一方、他の畑では今よりも500円も日給がいいと聞きつけた西村は、他の畑で作業をするために出て行きます。しかしその夜、ふたたび平良家に戻ってきた西村。平良夫妻はそんな彼を温かく迎えました。
深呼吸の必要のネタバレあらすじ:転
ある日、もともとこの島に住んでいた辻元美鈴が平良夫婦を訪ねてやって来ます。今は東京に住んで看護師をしている美鈴と、この日から一緒に作業をすることになりました。休日は、海に入ったり魚釣りをしたりしてそれぞれ楽しみます。
その夜、平良家の庭で語り合うひなみたち。さとうきび刈りが終われば、他の畑へ行くなどして様々な畑を手伝っていることを話す田所は、「会社に縛られるような生き方は自分にはできず、畑にいると生きている実感を得られる」と話します。すると西村が、「そういう生き方しかできないだけだ」とかみつきました。誰も何も言えず、しばらく沈黙が流れます。
すると加奈子が、西村が昔甲子園に出場していたことを思い出します。甲子園では大活躍し、ひなみも西村のことをテレビで見たことがありました。すると西村が、大学では野球で活躍できず、試合にも出場できずにいたことを告白します。このことで野球が嫌いになり、逃げるように島にやって来た西村。このことで、それぞれに悩みがあって島に来たと知るひなみたち。
翌日は雨で、作業も途中で中断になります。その夜、トラックで出かけていた田所が事故を起こしてしまいます。帰ってこない田所を心配したひなみたちが怪我をした田所を見つけ、何とか彼を診療所に連れて行きました。しかし島には医師はいません。
看護師の美鈴が処置をしますが、足を怪我した田所は出血が止まりません。以前に池永の写真を見て、彼が医師だと知っていたひなみは、田所を助けてあげるよう頼みます。すこしためらった池永ですが、その後すぐに処置をして、何とか出血を止めることができました。
もともと小児科医だった池永ですが、現場は過酷で小さな命が毎日のように亡くなってしまうのか辛くて、この島に来ました。それを聞いたひなみは、小学校の時の水泳大会の話をします。
父親から深呼吸をして試合に挑むようアドバイスをもらい、深呼吸をして順位が上がるわけではありませんでしたが、楽しく泳ぐことができました。そう言って、両手を広げて深呼吸をするひなみ。
深呼吸の必要の結末
田所がいなくなり、それでなくても遅れていた作業を急ピッチで進める必要のあるひなみたち。しばらくして田所も手伝えるくらいになりますが、そんな時美鈴が倒れてしまいます。妊娠四か月だと告白する美鈴は、産むかおろすかで迷っていました。
田所も美鈴も作業ができず、ひなみたちは期限に間に合うのか心配になります。しかしそんな時はいつでも平良夫妻が、「なんくるないさ(何とかなるさ)」と言って、みんなを勇気づけます。
翌朝、加奈子がいないことに気が付くひなみ。どこを探してもおらず、みんなで手分けして探します。しかし畑に行くと、加奈子がすでに作業を始めていました。普段よりも一時間早く作業をすすめれば、これまで以上に収穫量が増え、加奈子に見習いひなみたちも翌日からは朝早くから夜遅くまで作業することにします。夜は車のライトを照らして、暗くなってもさとうきびを刈って、何とか間に合わせようと奮闘するひなみたち。
平良夫婦のやさしさやひなみたちと過ごすことで、これまで全く話さなかった加奈子が突然話せるようになります。そして、野球から逃げていた西村も池永とキャッチボールをして、美鈴も産むことを決意していました。
そしてついに最後のさとうきびをひなみたちは収穫し、期限までに作業を終えることができるのでした。
以上、映画「深呼吸の必要」のあらすじと結末でした。
若い時このキビ狩に行こうと思っていた。あれから40年も経ったが今では体力的に動けないが行きたいなーと思いながら見ました。皆んな人生いろいろですよ。この映画この後の展開はそれぞれ考えたらまたドラマですね。