昭和枯れすすきの紹介:1975年日本映画。妹・典子を7歳の頃から面倒を見ている兄・原田は刑事でした。19歳になり、兄の監視がうるさくなってきた典子は、兄に反発するように遊び出しました。やがて典子の遊び相手のチンピラが殺され、典子が疑われ始めました…という内容の、兄と妹の物語です。1974年の大ヒットした、さくらと一郎の曲『昭和枯れすすき』がモチーフになっています。
監督:野村芳太郎 出演者:高橋英樹(原田)、秋吉久美子(典子)、池波志乃(民江)、松橋登(中川)、下絛アトム(吉浦)、伊佐山ひろ子(トシ子)、鈴木瑞穂(井島)ほか
映画「昭和枯れすすき」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「昭和枯れすすき」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「昭和枯れすすき」解説
この解説記事には映画「昭和枯れすすき」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
昭和枯れすすきのネタバレあらすじ:起
刑事の原田は、洋裁学校に通う妹の典子と、地方を出て東京のアパートで二人暮らししていました。原田と典子は毎朝一緒に部屋を出て、典子と洋裁学校で別れ、署に向かうのが日課でした。しかし典子は学校へは行かず、スナック喫茶ジローで働いていました。
ある日、原田は街でチンピラの吉浦と歩く典子を見かけました。原田は洋裁学校に電話をかけて確かめました。すると洋裁学校は辞めていると言われ、部屋に帰った原田は、典子を問い詰めました。そして「吉浦はヤクザだから付き合うのをやめろ」と言うと、典子も「わかった」と言いました。
翌日、原田は吉浦に会い、「オレの妹に手を出すな」と脅しました。吉浦にはトシ子というトルコで働く妻がいました。事件発生で現場に呼ばれた原田が見たものは、好きな男と一緒になると言って父親に反抗したことから、思いつめた父親が娘を殺したもので、原田にとってはまさに自分の妹に対する気持ちを見ているようでした。
昭和枯れすすきのネタバレあらすじ:承
典子の尾行を続ける原田は、ホテルに入った典子を追って、部屋に乗り込みました。部屋には典子と別れた中川がいました。部屋に帰った原田は典子を叱りつけました。自分を監視し続ける兄に怒った典子は反発しました。典子を殴った原田は「今日から一歩も部屋から出るな」と典子に言いました。
原田と典子の母は男をつくって駆け落ちしました。母がいなくなったことで父は酒に溺れ、出稼ぎの現場で事故死しました。7歳の典子を連れて東京に出た原田は刑事になり、典子の為に人生を送っていました。その典子が19歳になり、自分に反発するような行動ばかりとりだしたのです。
原田がいつもの居酒屋に行くと、先輩の井島がヤケ酒を飲んでいました。娘が「好きな男と結婚したい」と言ってきたが、気に入らない男なので反対したら、家を出て行ったと言うのです。その夜、原田は居酒屋の店員の民江の部屋に行き、愛し合いました。
昭和枯れすすきのネタバレあらすじ:転
典子の待つ部屋に帰った原田に、典子が「お兄ちゃん一緒に寝よう」と言いました。久しぶりに妹と寝た原田でした。街で吉浦を見つけた原田が後をつけると、ホテルに入りました。怪しいと思った原田がフロントに話をして部屋に乗り込みました。部屋には典子もいましたが、フロントの電話で逃げました。
事件発生で呼ばれた原田は、吉浦の死体を見ました。首を絞められ殺された死体のそばに、典子が中川から貰ったペンダントがありました。トシ子は逃げる若い女を見たと言いました。典子が犯人かもしれないと思った原田がアパートに帰るも、典子はいませんでした。
原田は中川に会い、「吉浦を殺したのか」と聞くと、逆に中川は「吉浦と典子に恐喝されて20万円取られた」と言いました。アパートに帰り典子を追及すると、「中川の子供をおろしたからだ」と言いました。そしてネックレスを探す二人でしたが、ネックレスは見つかりませんでした。原田は中川の家に行き、典子が子供をおろしたことで殴りつけました。
昭和枯れすすきの結末
捜査会議では、犯人は若い女性だという方向に固まっていました。原田は典子に「真実を話せ」と言いました。典子は「やっていない」と言いますが、納得しない原田は、「お前をほかの刑事に逮捕させるわけにはいかない」と言って、典子に手錠をかけて署に連行し、留置所に入れました。
女から電話が入りました。原田が出ると、その女が「吉浦を殺した女のアパートを知っている」と言って場所を言いました。その場所は自分のアパートでした。聞き覚えのある声に、井島を誘って向かいました。吉浦の妻トシ子でした。トシ子は吉浦が典子に夢中で、別れたいと言われ、典子に会いにアパートに行きました。典子はいなくて部屋の鍵が開いていたことからベンダントを盗み、部屋で寝る吉浦を絞殺し、罪を典子にかぶせたと言いました。
トシ子の自白により原田は典子を連れてアパートに帰り、謝りました。夜、民江に会った原田は「典子と神戸に行く」と言って、愛し合いました。警察署に辞表を出した原田は、典子と一緒に列車に乗っていました。
以上、映画「昭和枯れすすき」のあらすじと結末でした。
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