映画「ボーダーライン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ボーダーラインの紹介：2015年アメリカ映画。メキシコの麻薬カルテルに挑むFBI捜査官たちの活躍を描いたクライムアクション。大物を捕まえるための小さな犯罪は見てみないふりをするという衝撃的なやり方が印象的で、何が正義で何が悪なのか分からない展開に引きつけられます。
監督：ドゥニ・ヴィルヌーヴ 出演：エミリー・ブラント（ケイト・メイサー）、ベニチオ・デル・トロ（アレハンドロ）、ジョシュ・ブローリン（マット・グレイヴァー）、ヴィクター・ガーバー（デイヴ・ジェニングス）、ジョン・バーンサル（テッド）、ダニエル・カルーヤ（レジー・ウェイン）、ジェフリー・ドノヴァン（スティーヴ・フォーシング）、ほか
この解説記事には映画「ボーダーライン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
FBI誘拐即応班のケイト(エミリー・ブラント)は、容疑者の家に突入していきました。発砲してきた容疑者を射殺、そして壁の向こうに、メキシコの麻薬カルテルであるソノラ・カルテルの仕業と見られる、顔を潰された数十体の死体が見つかります。
遺体を確認していると、仕掛けられていた爆弾が爆発し、2名の警察官が殉職してしまいました。ケイトと同僚のレジー(ダニエル・カルーヤ)は本部に呼ばれて説明を受けます。そしてソノラ・カルテルの捜査をするための専任捜査官にケイトを抜擢し、特殊捜査班が結成されました。
ケイトは国防総省のマット(ジョシュ・ブローリン)と、コンサルタントのアレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)と共にメキシコへ向かいます。治安が最悪のフアレスにやってきます。
アレハンドロから、メキシコの警官はカルテルに買収されている者が多いと忠告を受けたケイト。不審な車を発見し銃を捨てるように警告しますが、アレハンドロはそれを無視した男たちを全員射殺しました。ケイトが呆気にとられていると、背後から汚職警官に射撃されてしまいます。ケイトは反撃し、相手を射殺しました。
基地に帰ったケイトたち。ケイトはマットに先程の銃撃戦は違法だと訴えますが、カルテルに混乱を残すためだと、聞く耳もたず早く慣れろと言うばかりです。
マットは拷問されているギエルモの元にやってきます。そしてマットはアレハンドロを紹介しました。夜になるとレジーも合流し、ツーソンに移動します。そこにはたくさんの不法入国者がいました。マットはノガレスという場所で捕まったものだけに話を聞き始め、ギエルモが吐いたトンネルの場所を聞き出そうとしています。
全く全貌の見えない捜査に苛立ったケイトはマットに詰め寄ります。そしてソノラで混乱を起こす事でアメリカの最高幹部であるマヌエルが、メキシコにいる謎の人物ファウストに呼び出される事になり、ファウストの所在を掴むことが出来るのだと、ファウストを見つけることでたくさんの命を救えるんだという目的を、ようやく知ることとなりました。
納得したケイトはレジーと一旦捜査本部のあるモーテルへ戻ります。そこには昨晩ツーソンでスカウトしたメキシコ人がいて、トンネルの場所をすでに特定していました。マットたちはケイトに権限を使い、SWATを呼ぶように指示します。
その後、マヌエルの資金を持って銀行にやってきた女を逮捕します。そして麻薬取引の送金で使用していた口座を凍結しました。ケイトはマットの静止を無視して銀行に入っていきます。支店長から毎日9000ドルもの金が送金されていた事を知りました。
これは違法だと訴えるケイトでしたが、やはり小さなことには目を瞑り大物を捕らえる、それが優先だったのです。納得できないイライラを抱えながら、ケイトはレジーとバーに行きます。そこでレジーの友人で地元の警察官であるテッドを紹介されました。
意気投合したテッドとケイトはいい雰囲気になりますが、ケイトはテッドが汚職警官だということに気づいてしまいます。勘付かれたテッドはケイトの首を絞めて殺そうとします。そこに助けに現れたのは、密かにケイトを監視していたアレハンドロでした。
その後テッドに詰め寄り、自供させることに成功、汚職警官の一斉検挙が可能になります。ケイトの様子を見に来たアレハンドロは、テッドを汚職警官と見抜いた上で自宅に招いた自分の手柄にするようにとアドバイスし、ケイトがアレハンドロの大切な人に似ている事、明日にはマヌエルを逮捕できることを伝えました。
翌日、衛星映像でマヌエルがトンネル付近に現れた事を確認、マットはケイトやレジーを連れて襲撃に向かいます。ドローンでマヌエルを追跡し、トンネルへと入っていきました。やがて銃撃戦が始まります。ケイトはその際に部隊に背を向け、トンネルを通過するアレハンドロの姿を見つけました。そして彼のあとをつけていきます。
その先は倉庫の様な場所で、メキシコ警官のシルヴィオ(マキシミリアーノ・ヘルナンデス)たちが麻薬の積荷を降ろしている最中でした。そこに現れたアレハンドロは、メンバーを射殺しシルヴィオを人質にとります。
ケイトはアレハンドロに銃を向けて止めるよう訴えますが、アレハンドロはケイトに向かって発砲、防弾チョッキを着ていたもののケイトは吹き飛ばされてしまいます。アレハンドロはケイトに地上に戻るよう忠告すると、シルヴィオに運転させたパトカーでその場を去ります。
どうやらこの一連の行動も作戦の一部だったようです。また再び何も知らず踊らされていた事を知ったケイトは、作戦成功に喜ぶマットを殴りつけます。そしてマットから真相が語られました。
アレハンドロは実は警察の関係者ではなく、メデジンという麻薬カルテルに雇われた殺し屋だったのです。ソノラによって妻や子供を殺された過去がアレハンドロにはあり、マットもそれを利用することにしたのです。ケイトは怒り、全てを暴露すると告げます。マットは良いアイデアではないと言いました。
その頃、アレハンドロはマヌエルに追いついていました。マヌエルが姿を現した瞬間、アレハンドロはシルヴィオを殺しマヌエルの足を撃ちます。そしてファウストの元に連れて行くようマヌエルに指示しました。
ファウストの屋敷に到着したアレハンドロはマヌエルを殺し、食事をしているファウストに銃を向けます。ファウストこそがアレハンドロの妻と子供を殺した張本人でした。ファウストは、子供は見逃すよう懇願しますがアレハンドロは躊躇なくファウストの妻や子供を殺し、ファウストも殺しました。
その後、バルコニーで佇むケイトの前に、銃を持ったアレハンドロが現れます。アレハンドロは今回の作戦が合法的に行われたと証明する書類を彼女に見せ、サインを求めます。ケイトが泣きながら拒否すると、殺された娘を思い出すと宥めながらも、ケイトの首元に銃を突きつけました。
拒めば自殺することになると告げ、ケイトにサインさせました。法と秩序がまだ残る小さな町に行くよう告げ、アレハンドロは去っていきました。ケイトはバルコニーから去っていくアレハンドロに銃を向けますが、どうしても撃てませんでした。アレハンドロはそのまま車に乗り、どこかに行ってしまいます。
シルヴィオの妻と子供がサッカーの試合に向かいます。まだ父の死は知りません。サッカーの試合中に、どこかで銃声が鳴り響きました。試合は中断してしまいますが、また再開するのでした。
以上、映画「ボーダーライン」のあらすじと結末でした。
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