僕たちのラストステージの紹介:2018年イギリス,カナダ,アメリカ映画。1930年代に人気を博した実在にして伝説のコメディアン・デュオ「ローレル&ハーディ」の晩年期にあたる1953年のイギリス・アイルランド巡業を中心に、二人のこれまで明かされてこなかった秘話と友情を描いた伝記映画です。
監督:ジョン・S・ベアード 出演者:スティーヴ・クーガン(スタン・ローレル)、ジョン・C・ライリー(オリヴァー・ハーディ)、ニーナ・アリアンダ(イーダ・ローレル)、シャーリー・ヘンダーソン(ルシル・ハーディ)、ダニー・ヒューストン(ハル・ローチ)、ルーファス・ジョーンズ(バーナード・デルフォント)、スージー・ケイン(シンシア・クラーク)ほか
映画「僕たちのラストステージ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「僕たちのラストステージ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
僕たちのラストステージの予告編 動画
映画「僕たちのラストステージ」解説
この解説記事には映画「僕たちのラストステージ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
僕たちのラストステージのネタバレあらすじ:起
1930年代後半、世界的に人気を博していた伝説のコメディアン、スタン・ローレル(スティーヴ・クーガン)とオリヴァー・ハーディ(ジョン・C・ライリー)のコンビ「ローレル&ハーディ」は主演映画の撮影のためカリフォルニア州カルヴァーシティの「ハル・ローチ・スタジオ」に入りました。
控室でオリヴァーは前妻への慰謝料の件を愚痴り、スタンはスタジオ側に昇給を持ちかけてみてダメだったら独立しようとオリヴァーに持ちかけました。案の定、スタンはスタジオ代表のハル・ローチ(ダニー・ヒューストン)と昇給を巡って口論になりますが監督の取りなしで何とか撮影はスタート、1937年に公開された二人の主演コメディ映画『ウェイ・アウト・ウェスト』は大ヒット、まさにこの時こそが二人の絶頂期でした・・・。
僕たちのラストステージのネタバレあらすじ:承
あれから16年後の1953年。巡業のためイギリス・ニューキャッスルを訪れたスタンとオリヴァーは、マネージャーのバーナード・デルフォント(ルーファス・ジョーンズ)が手配した安いホテルにチャックインした際、受付の女性から二人はもう引退したのかと思ったと言われて苦笑いを浮かべました。部屋で一人になったスタンは、16年前にハルのスタジオからFOXへ移籍しようとした時、別にハルとの契約が残っていたオリヴァーが別の相方と映画を撮影していたことを思い出していました。
新作映画のプロモーションも兼ねた今回の巡業でしたが客席には空席が目立ち、二人はデルフォントに客入りの悪さを訴えました。続くスコットランドでも客席はガラガラでしたが、デルフォントの宣伝の甲斐あって徐々にチケットは売れるようになり、勢いに乗ってツアーを延長することになりました。しかし、ロンドンに着いたスタンはなかなか連絡がつかない映画プロデューサーの事務所を訪れたところ、何と映画製作は見送りになってしまったことを知らされ、さらには売り出し中の別の若いコメディアンコンビのポスターを目のあたりにしてしまいます。
僕たちのラストステージのネタバレあらすじ:転
デルフォントの手配で、スタンの妻イーダ(ニーナ・アリアンダ)とオリヴァーの妻ルシル(シャーリー・ヘンダーソン)がアメリカから合流しました。スタンは妻たちに映画製作は巡業後に始まると嘘をつき、膝を痛めているオリヴァーに対してイーダはかつて自分がダンサーだった時の経験談を語り始めました。それは、自分が膝を痛めた時には敢えて高くジャンプして早くステップを踏んだというもので、痛みは心でコントロールするものだというアドバイスでした。しかし、夫を心配するルシルが痛むのは頭じゃなくて膝だと突っ込みました。
名門のライシーアム劇場での舞台を大成功させたスタンとオリヴァーでしたが、終演後のレセプションパーティーで妻同士の些細な口論をきっかけとして、スタンとオリヴァーは16年前にオリヴァーが別の相方と映画に出演したことで大喧嘩となってしまい、これまでのコンビ活動の間に溜まっていた鬱憤や感情をさらけ出してしまいます。パーティーの参加者たちは二人の様子をコントだと勘違いして拍手喝采を送りました。しかしその翌日、イベントに出席したオリヴァーは突然倒れてしまいました。
僕たちのラストステージの結末
医師の診断の結果、オリヴァーには心不全の兆候があると判断され、巡業を中止するよう告げられました。デルフォントは代役を立てて巡業を続行する考えを示し、見舞いにきたスタンにオリヴァーは引退してアメリカへ帰国する考えを告げ、そして二人はここに和解を果たしました。
スタンが代役と臨むはずだった舞台は開演直前に中止となり、ホテルに戻ったイーダはバーで独り座るスタンを見つけました。スタンはこれまで一緒に頑張って来たオリヴァーへの変わらぬ友情を語り、イーダは夫に家に帰ろうと声をかけました。
全てのスケジュールをキャンセルして帰り支度を始めようとしたスタンとイーダの元に、何とスーツ姿のオリヴァーが現れ、残りの日程をこなすことを告げました。スタン夫妻とオリヴァー夫妻は巡業最終地であるアイルランドへと旅立ち、その船上でスタンはオリヴァーに映画の話が流れたことを打ち明けました。オリヴァーは知っていたと語り、スタンは互いに知っていたならネタ合わせをする必要はなかったと言ったところ、オリヴァーはネタを合わせるのがコンビだと微笑みました。
オリヴァーは体調不良を押してステージに上がり、ルシルとイーダが見守るなか舞台は進んでいきました。エンディングを前にして、スタンはオリヴァーを心配して歌で終わらせようと提案しましたが、プロ根性を見せるオリヴァーはダンスで締めると宣言、そして二人は往年の大ヒット映画『ウェイ・アウト・ウェスト』のダンスを披露しました。観客の誰もが二人を手拍子で迎え、これが二人にとって最期のステージとなりました。
その後、アメリカに帰国したオリヴァーは体調が回復することなく1957年にこの世を去りました。スタンはオリヴァー以外とは組まないと宣言して引退、亡くなる1965年までオリヴァーとのコントを書き続けました。
以上、映画「僕たちのラストステージ」のあらすじと結末でした。
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