スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明けの紹介:2019年アメリカ映画。全世界に衝撃を与えた伝説的第1作『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年)から42年、ジョージ・ルーカス原作のSFスペースオペラの金字塔『スター・ウォーズ』の“スカイウォーカー・サーガ”本編第9作・第9話にして完結編となる超大作です。賛否両論となった前作『スター・ウォーズ エピソード8/最後のジェダイ』でのクレイトの戦いから約1年、レジスタンスとファースト・オーダーの銀河を揺るがす対決の行方、レイの驚愕の出生の秘密、ダークサイドとライトサイドの間で揺れ動くカイロ・レン、そして全ての黒幕の復活・・・ここに長きにわたる“スカイウォーカー家の物語”は最終章を迎え、『スター・ウォーズ』シリーズは2022年12月公開予定の次回作より新章に突入します。
監督:J・J・エイブラムス 出演者:デイジー・リドリー(レイ)、アダム・ドライバー(カイロ・レン)、ジョン・ボイエガ(フィン)、オスカ-・アイザック(ポー・ダメロン)、アンソニー・ダニエルズ(C-3PO)、ヨーナス・スオタモ(チューバッカ)、ナオミ・アッキー(ジャナ)、ドーナル・グリーソン(アーミテージ・ハックス将軍)、リチャード・E・グラント(エンリック・プライド将軍)、ルピタ・ニョンゴ(マズ・カナタ)、ケリー・ラッセル(ゾーリ・ブリス)、ケリー・マリー・トラン(ローズ・ティコ)、ビリー・ラード(コニックス中尉)、ビリー・ディー・ウィリアムズ(ランド・カルリジアン)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ)、マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー)、イアン・マクダーミド(シーヴ・パルパティーン/ダース・シディアス)ほか
映画「スターウォーズ9 スカイウォーカーの夜明け」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スターウォーズ9 スカイウォーカーの夜明け」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
スターウォーズ スカイウォーカーの夜明けの予告編 動画
映画「スターウォーズ9 スカイウォーカーの夜明け」解説
この解説記事には映画「スターウォーズ9 スカイウォーカーの夜明け」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スターウォーズEP9 スカイウォーカーの夜明けの詳細あらすじ:起
遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。
クレイトの戦いから約1年、銀河系には死んだはずの銀河帝国皇帝シーヴ・パルパティーン(イアン・マクダーミド)の不気味な笑い声が鳴り響いていました。レジスタンスのリーダーであるレイア・オーガナ将軍(キャリー・フィッシャー)はスパイを派遣してパルパティーンに関する情報の収集にあたらせ、ジェダイの最後の希望であるレイ(デイジー・リドリー)はファースト・オーダーに対抗するため訓練に励んでいました。
ファースト・オーダーの最高指導者カイロ・レン(アダム・ドライバー)はパルパティーンの強大なダークサイドのフォースの源を探るべく行動を開始していました。祖父ダース・ベイダーのゆかりの地である惑星ムスタファーに乗り込んだカイロ・レンはそこでシスのナビゲーター“ウェイファインダー”を手に入れ、そこに記されていた、星図に載っていない未知領域にある惑星エグゼゴルへと向かいました。
古いシスの寺院を見つけたカイロ・レンはそこで自ら手にかけた前最高指導者スノーク(声:アンディ・サーキス)、そしてダース・ベイダー(声:ジェームズ・アール・ジョーンズ)の声を聞き、その奥で死んだはずのパルパティーンと対面しました。かつてジェダイに帰還したベイダーことアナキン・スカイウォーカーに倒されたはずのパルパティーンでしたが辛うじて一命を取り留め、生命維持装置に繋がれた不完全な状態で生き続けていたのです。パルパティーンはベイダー譲りの強大なフォースを持つカイロ・レンをダークサイドに引き込むための操り人形としてスノークをクローン技術で造り上げており、これまでスノークを通じて裏からファースト・オーダーを操っていたのです。パルパティーンの目的は銀河帝国を再興することであり、密かに圧倒的な数のスター・デストロイヤー艦隊を編成していました。パルパティーンは帝国を再興したら皇帝の座をカイロ・レンに譲ると告げ、そのためにはレイを抹殺する必要があると説きました。
その頃、ミレニアム・ファルコン号で航行していたフィン(ジョン・ボイエガ)、ポー・ダメロン(オスカ-・アイザック)、チューバッカ(ヨーナス・スオタモ)、R2-D2(ジミー・ヴィー)は銀河を漂う巨大な氷の塊シンタ・グレイジャー・コロニーに辿り着き、レジスタンスの協力者である鉱石の採掘業者ブーリオ(演:エイダン・クック、声:マーク・ハミル)からファースト・オーダーに潜入したスパイからの情報を受け取りました。ところが、そこにファースト・オーダーのTIEファイター部隊が襲来、一行はファルコン号で脱出するとハイパースペースで惑星ベスピンに辿り着きました。
一方、レジスタンスの新たな拠点となった緑豊かな惑星エイジャン・クロスでは、レイはレイアから元通りに修復された亡き師匠ルーク・スカイウォーカーのライトセーバーを託され、レイアの下でジェダイの修行に励んでいました。修行にはBB-8も帯同していました。時を同じくして、自らのスター・デストロイヤーに戻ったカイロ・レンがベイダーの形見のマスクに手を当てたその時、レイの脳裏にはこれまでの激闘の記憶がフラッシュバックとなって蘇りました。
その後、エイジャン・クロスのクロスランズという地域にあるレジスタンスの秘密基地に戻ったレイは、ルークが晩年を過ごした惑星オク=トーから持ち帰ったジェダイの聖典を読んでいました。ルークが銀河中を旅して集め、ジェダイ最古の寺院があったオク=トーの“ジェダイの木”に収めていた8冊の聖典は数千年に渡るジェダイの知識が込められており、レイはその中からある手がかりを見つけようとしていました。その時、クロスランズにファルコン号が舞い戻り、フィンとポーはレイアやレイ、C-3PO(アンソニー・ダニエルズ)、マズ・カナタ(ルピタ・ニョンゴ)、そしてレジスタンスの面々に衝撃の情報を伝えました。パルパティーンの生存、そしてパルパティーンが密かに編成していた大軍団“ファイナル・オーダー”が16時間後に総攻撃を開始するということ…。パルパティーンが未知領域であるエグゼゴルに潜んでいると聞いたレイは急いでジェダイの聖典を開き、ルークが生前書き留めていたメモからシスのウェイファインダーさえあればパルパティーンの居場所を突き止められると考えました。レイはレイアから改めてルークのライトセーバーを託されると、フィン、ポー、チューバッカ、BB-8、C-3POを連れてファルコン号で飛び立ちました。
スターウォーズEP9 スカイウォーカーの夜明けの詳細あらすじ:承
カイロ・レンは自らの直轄である精鋭部隊「レン騎士団」と合流すると、以前自ら破壊したマスクを修復させました。そしてカイロ・レンはアーミテージ・ハックス将軍(ドーナル・グリーソン)やエンリック・プライド将軍(リチャード・E・グラント)らファースト・オーダーの主要幹部を招集、ブーリオの首を掲げると、ファースト・オーダー内部にレジスタンスと通じているスパイがいると切り出しました。カイロ・レンは自分に異を唱える部下をフォース・チョークで締め上げると、ファースト・オーダーを真の銀河帝国へ発展させると宣言しました。
レイ一行はウェイファインダーに関する手がかりがあるという砂漠の惑星パサーナに降り立ちました。そこでは42年に1度の祭りが開かれており、レイは現地の子供から歓迎の印として手作りの首飾りをもらいました。その際、その子供から名を聞かれ、自分には名字がないことを打ち明けました。その時、レイはカイロ・レンとフォースで繋がり、カイロ・レンはパルパティーンからレイを抹殺することを命じられたことを明かすとレイをダークサイドに誘い入れようと試み、レイが拒むとフォースで彼女から首飾りを取り上げました。レイは仲間たちに自分たちの居場所が突き止められたことを告げ、カイロ・レンもレン騎士団を率いてパサーナに向かいました。
レイたちはストームトルーパーに見つかってしまいますが、覆面の男に助けられてアジトに匿われました。男の正体はかつて反乱同盟軍の将軍だったランド・カルリジアン(ビリー・ディー・ウィリアムズ)であり、旧友であるチューバッカとの再会を喜びました。ランドは前もってレイアからレイたちの情報を受け取っており、ウェイファインダーの手がかりを握るであろうシスの信奉者オーチが最後に目撃された場所を教えました。その時、ファースト・オーダーのTIEファイター部隊がパサーナに現れ、レイたちは現地のスピーダーを奪って脱出しました。レイたちは追っ手のストームトルーパーたちを撃退するもスピーダーを破壊され、底なし沼のような砂地の中に沈んでいきました。地下の洞窟に落とされたレイたちは内部を探索していると、そこにはシスのスピーダー、オーチのものらしき人骨、そしてシスの短剣がありました。C-3POは短剣に刻まれているシスの言語を解読、それがウェイファインダーのある場所を示していることまでは解読できたのですが、C-3POは旧銀河共和国の規定でシスの言語を発音できないよう予めプログラミングされており、詳しい場所までは特定できませんでした。その時、洞窟内に巨大な蛇の怪物が出現しました。レイたちは一旦身構えるも、怪物が深い傷を負っていることに気が付いたレイはライトセーバーを収め、フォースの治癒能力でみるみるうちに怪物の傷を治していきました。安心した怪物はその場から立ち去り、チューバッカは短剣を回収しました。
外ではレン騎士団がレイたちを捜索していました。地上に出たレイたちは岩山にあるオーチの宇宙船に逃げ込み、起動できることを確認しましたが、フォースの乱れを感じたレイは宇宙船には乗らず単身で砂漠の方へ向かい、チューバッカはレイを助けに向かいました。続いてフィンも二人を助けに向かいましたが、チューバッカはレン騎士団とストームトルーパーに捕らえられて輸送船に連行され、短剣も押収されてしまっていました。
レイはライトセーバーを抜き、遠方から飛来してきたカイロ・レンのTIEウィスパーと対峙しました。レイはTIEウィスパーの片翼を斬り落とし、不時着したカイロ・レンと決着をつけようとしたところ、フィンからチューバッカが捕らえられたと聞いて輸送船をフォースで引き留めようとしました。マスクを取ったカイロ・レンもフォースでレイに対抗しましたが、その時レイの指から電撃が発せられ、輸送船は電撃を浴びて爆散してしまいました。チューバッカを死なせてしまったと思い込んだレイは自らの秘められた力に茫然としながらも、フィンやポーに促されてオーチの船でパサーナから脱出しました。レイが放った電撃は、伝説のシス卿である“ダース・シディアス”ことパルパティーンしか使えないはずのダークサイドの大技“フォース・ライトニング”でした。レイはフィンに、あの時自分はカイロ・レンと二人でシスの玉座に座っているという恐ろしいビジョンを見たことを打ち明けました。
ファルコン号はカイロ・レンのスター・デストロイヤーに押収され、もう1機用意されていた輸送船に乗せられていたことで難を逃れていたチューバッカはハックス将軍とプライド将軍の前に連行されました。プライド将軍はハックス将軍にチューバッカを拷問にかけるよう命じました。
その頃、フィンとポーは手がかりであるシスの短剣が奪われたことで完全に行き詰っていましたが、幸いにも短剣の文字はC-3POが全て記憶していました。C-3POのメモリからシスの情報を得るためには危険なバイパス作業を行う必要があり、ポーの提案でアテがあるという惑星キジミに向かうことにしました。BB-8は船内で見つけた旧型ドロイドD-O(声:J・J・エイブラムス)と意気投合しました。しかし、レイたちの船はファースト・オーダーに追跡されていました。
キジミに着いたレイ一行はストームトルーパーの監視を掻い潜り、ポーの古くからの知り合いでかつて一緒にスパイス密輸に手を染めていたゾーリ・ブリス(ケリー・ラッセル)とその相棒バブ・フリック(シャーリー・ヘンダーソン)に協力を求めました。早速ゾーリらのアジトでC-3POのバイパス作業が始まりましたが、シスの言語を引き出すということはC-3POの記憶全てが完全に消去されてしまうことを意味していました。覚悟を決めたC-3POは仲間たちに別れを告げ、フリックの手で作業が始められました。その時、周辺を見張っていたポーとゾーリが上空にカイロ・レンのスター・デストロイヤーがやってきたことを告げ、その直後にC-3POはウェイファインダーのある座標を告げるとシャットダウンしてしまいました。すぐにC-3POは再起動しましたが、完全にレイたちの記憶は失われてしまっていました。
レイはフォースでチューバッカが生きていることを知り、仲間たちと共にスター・デストロイヤーに乗り込んでチューバッカを助け出す決意をしました。ゾーリはポーにファースト・オーダーの通行バッジを託しました。カイロ・レンはTIEウィスパーでキジミ本土に上陸しましたが、レイたちは入れ違いでキジミから脱出、ファースト・オーダーのバッジを使ってスター・デストロイヤー内部に潜入しました。レイはジェダイの技マインド・トリックでストームトルーパーからチューバッカの居場所を聞き出し、不穏なフォースを感じたレイはフィンとポーにチューバッカ救出を任せて先に進みました。フィンとポーは拷問部屋からチューバッカを救い出し、ストームトルーパーと銃撃戦を展開しながら脱出しようとしましたが、ポーが腕を撃たれてしまい、三人はあえなく捕らえられてしまいました。
レイは入った部屋でベイダーのマスク、シスの短剣、チューバッカの装備を発見しました。レイが短剣を手にした瞬間、キジミにいるカイロ・レンとフォースで繋がりました。カイロ・レンはレイをダークサイドに誘いますがレイは応えず、互いにライトセーバーを抜くと二つの空間を超えて斬り合いました。その際、レイは父(ビリー・ハウル)と母(ジョディ・カマー)と引き離されたあの日を思い出し、両親がオーチの手にかかって殺害されていたことを知りました。激闘の末にベイダーのマスクを置いていた台座が破壊され、カイロ・レンはすぐにスター・デストロイヤーへ戻ることにしました。
フィン、ポー、チューバッカはプライド将軍の前に連行され、プライド将軍はハックス将軍に三人の処刑を命じました。三人はストープトルーパーによって銃殺刑に処されようとしていたその時、ブラスターを手にしたハックス将軍はストームトルーパーを射殺すると、何と自分こそがレジスタンスと通ずるスパイであることを明かしました。ハックス将軍はカイロ・レンへの恨みから密かにレジスタンス側に寝返っており、三人をファルコン号のところへ案内しました。
レイはスター・デストロイヤーに戻ってきたカイロ・レンから、自分の正体は何とパルパティーンの孫“レイ・パルパティーン”だと告げられました。衝撃の事実にうろたえるレイにカイロ・レンは話を続けました。レイの父はパルパティーンの息子でしたが、父はパルパティーンと違って親子三人で平穏に生きていくことを望んでいました。しかし、パルパティーンは自分と同じく強大なフォースを持つレイを危険視しており、カイロ・レンにレイの抹殺を命じていたのです。カイロ・レンはベイダーの孫である自分とレイが手を組めばパルパティーンを倒せるとし、二人で銀河を支配しようと誘いましたが、これを拒んだレイは迎えに来たファルコン号に乗って去っていきました。ハックス将軍はファルコン号が飛び立ったのを見届けたのち、反逆者としてプライド将軍に銃殺されました。
スターウォーズEP9 スカイウォーカーの夜明けの詳細あらすじ:転
レイ一行はC-3POが発した座標を元に、反乱同盟軍と銀河帝国軍の最大の激戦地となったエンドア星系に近い惑星ケフ・ビァに辿り着きました。荒れ狂う海の向こうには、エンドアの戦いで破壊された第2デス・スターの残骸が横たわっていました。レイは短剣に仕込まれていた計測器により、この残骸にウェイファインダーが隠されていることを確信しました。そこにレジスタンスの協力者であるジャナ(ナオミ・アッキー)が仲間たちを引き連れて現れ、今日は危険なので翌朝にした方がいいとアドバイスしました。その間、一行は戦闘で傷ついたファルコン号の修理とポーの傷の手当てにあたることにし、フィンを手伝うジャナは自分や仲間たちもフィンと同じくストームトルーパーの脱走兵であることを打ち明けました。フィンがジャナにフォースについての話をしていると、いつの間にかレイの姿が消えていました。レイは古いスピーダーに乗って荒れる海をデス・スターの残骸に向かって航行していたのです。
レイはジャンク屋だった頃のスキルを活かして残骸の中に入り込み、朽ち果てた皇帝の間の隠し部屋からウェイファインダーを見つけました。レイはそれを手にした瞬間、フォースのダークサイドに堕ちて赤い刃のツインブレード・ライトセーバーを手にしたもう一人のレイのビジョンと対峙しました。もう一人のレイはレイをダークサイドに誘いますが、抵抗したレイはウェイファインダーを手放してしまいます。そこに現れたカイロ・レンはウェイファインダーを拾い上げ、なおもレイをダークサイドに誘いますが、レイが拒むとウェイファインダーを粉々に握り潰してしまいました。
レイとカイロ・レンは互いにライトセーバーを抜いて激突していた同じ時、エイジャン・クロスの基地ではレイアがふたつのフォースが激しくぶつかり合うのを感じ取っていました。この時既に身体の弱っていたレイアはコニックス中尉(ビリー・ラード)に支えられて横になりました。レイは助けに来たフィンとジャナを振り切ってカイロ・レンと戦い続け、二人は荒波の中で互角の勝負を繰り広げました。レイアは最後の力を振り絞り、フォースでカイロ・レンとなった我が子に「ベン」と呼びかけました。カイロ・レンが呼びかけに応じたその時、レイはライトセーバーでカイロ・レンの胸を突き刺しました。レイアはR2-D2に看取られて息を引き取り、フォースとひとつになりました。
レイアのフォースが消えたことに気付いたレイはフォースの治癒能力でカイロ・レンの傷を治し、涙を流しながら「本当はは手を取りたかった。ベンの手を」と告げ、戦意を失ったカイロ・レンを置いてTIEウィスパーを奪うと一人飛び去っていきました。レイが飛び立つのを見たフィンとジャナはファルコン号に回収されました。
エイジャン・クロスのレジスタンス基地ではレイアの葬儀が営まれ、基地に戻ったフィン、ポー、チューバッカらはレイアの死を知らされました。ケフ・ビァに残ったカイロ・レンも母レイアの死に気付いたその時、後ろから自分を呼び止める声に気付き、振り返ってみるとそこには自ら手にかけたはずの亡き父ハン・ソロ(ハリソン・フォード)の姿がありました。自らをカイロ・レンの記憶の中の存在だと語るハン・ソロのビジョンは「カイロ・レンは死んだ。だが俺の息子ベン・ソロは生きているのだ。わかってる」と迷える我が子に語り掛けました。カイロ・レンはダークサイドの象徴だった赤い刃のライトセーバーを海に投げ捨てると、既にハン・ソロの姿はありませんでした。迷いを捨てたカイロ・レンは遂にライトサイドに帰還し、ベン・ソロに戻ったのです。
その頃、パルパティーンはプライド将軍にファースト・オーダー改めファイナル・オーダーの始動を宣言、大艦隊の指揮権を与えると手始めとして惑星を丸ごと破壊できる強大なスーパーレーザー砲を積んだ超巨大なジストン級スター・デストロイヤーにキジミを破壊させました。その知らせはレジスタンスにもすぐに届き、ポーはレイアがもういないことに悲観に暮れましたが、レジスタンスに合流したランドはポーを励まし、ポーとフィンを将軍に任命してレジスタンスの指揮権を与えました。
その頃、オク=トーに辿り着いたレイはTIEウィスパーに火を放って燃やし、ルークのライトセーバーをも炎の中に投じたその時、フォースの霊体となったルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)の手がライトセーバーを掴み取りました。レイはルークに自らの呪われた血筋を語り、いずれ自分も祖父パルパティーンのようにダークサイドに堕ちてシスとなってしまうのではと恐れを抱いていることを打ち明けました。ルークはレイにパルパティーンと決着をつけるよう促し、今まで隠し持っていたレイアのライトセーバーを授けました。かつて銀河帝国との戦いが終わった後、ジェダイマスターとなったルークは妹レイアをジェダイにすべく自ら師匠となって指導していましたが、レイアは夫ハン・ソロとの間の子ベンを身籠ったことにより修行を中断していたのでした。けじめをつける決心を固めたレイはTIEウィスパーの残骸からカイロ・レンが使っていたウェイファインダーを回収、ルークは自分がこのオク=トーにやってきた時に海底に沈めていた自らのXウィングファイターをフォースで引き揚げてレイに授けました。
スターウォーズEP9 スカイウォーカーの夜明けの結末
レジスタンス基地では、R2-D2がC-3POの記憶を取り戻そうと奮闘していました。フィンとポーはローズ・ティコ(ケリー・マリー・トラン)と共にファイナル・オーダーの行方を探っていたところ、記憶を取り戻したC-3POがレーダーの中にルークのXウィングの信号があることをキャッチしました。レイはウェイファインダーの指し示す座標を頼りに未知領域に向けて飛んでおり、レジスタンスはレイが道標になってくれていると感じて急遽作戦会議を開きました。フィンやポーら主力部隊はエクセゴルに乗り込み、ジストン級スター・デストロイヤーに信号を送るアンテナを破壊する作戦を立て、ランドとチューバッカは数で圧倒的に劣るレジスタンスの戦力を補うためファルコン号で援軍をかき集めに向かうことになりました。
エクセゴルに辿り着いたレイは圧倒的な数のスター・デストロイヤー艦隊を目の当たりにしながらもシスの寺院を目指して進んでいきました。続いてエクゼゴルに乗り込んだレジスタンスの主力部隊は強大な敵の前に苦戦を強いられました。フィンやジャナ、BB-8、ローズらは地上に降り立ち、爆薬で地上施設を破壊しながらアンテナを目指して移動を開始しました。
レイは寺院の奥で遂に祖父パルパティーンと対面しました。大勢のシス信奉者たちを従え、レイを新たな器として乗っ取ろうと目論んだパルパティーンはレイの両親を臆病者だったと切り捨て、かつてアナキンやルークに仕掛けてきたようにレジスタンスが苦戦している様を思う存分見せつけ、自分を殺してレイが新たな帝国の女帝となるようけしかけてきました。レイは怒りに身を任せかけたその時、TIEファイターを奪ってケフ・ビァから脱出したベン・ソロがエクセゴルに降り立ちました。ベンはブラスターでレン騎士団に対抗しましたが、精鋭揃いの騎士団を前に苦戦を強いられてしまいます。ベンがエクセゴルに来たことをフォースで察知したレイはルークのライトセーバーを抜くフリをしながらフォースでベンの元に転送、ベンは一気にレン騎士団を殲滅しました。レイも隠し持っていたレイアのライトセーバーで護衛の者たちを斬り捨てていきました。レイとベンは合流して二人でパルパティーンに立ち向かいましたが、パルパティーンはレイとベンからフォースを吸収して往年の力を取り戻していきました。
上空では次々とレジスタンスの空戦部隊が撃墜され、さすがのポーも諦めかけていたその時、ランドとチューバッカが全銀河から集めてきた無数の援軍を引き連れて加勢してきました。援軍の中には往年の名パイロットであるウェッジ・アンティリーズ(デニス・ローソン)、キジミの崩壊から逃れたゾーリやフリックの姿もありました。これによりレジスタンスは一気に勢いづき、スター・デストロイヤーを次々と沈めていきました。
その頃、完全復活を果たし、生命維持装置を必要としなくなったパルパティーンは立ち上がったベンを「最後のスカイウォーカーは死ぬべきだ」とフォースで突き飛ばし、奈落の底へと突き落としました。自軍が劣勢にさらされていることに激怒したパルパティーンは両手から非常に強力なフォース・ライトニングを放ち、一気にレジスタンスを窮地へと追いやりました。あまりの劣勢に無気力に陥ったレイの耳に聞こえてきたのは、今は亡き過去のジェダイたちからの声でした。ルークとレイアの父にしてベンの祖父であるアナキン・スカイウォーカー(声:ヘイデン・クリステンセン)、アナキンやルークの師匠だったオビ=ワン・ケノービ(声:ユアン・マクレガー、アレック・ギネス)、伝説のジェダイにしてルークの師匠だったヨーダ(声:フランク・オズ)、オビ=ワンの師匠だったクワイ=ガン・ジン(声:リーアム・ニーソン)、伝説のジェダイのメイス・ウィンドゥ(声:サミュエル・L・ジャクソン)などなど…ジェダイたちから力と勇気をもらったレイはレイアのライトセーバーとベンが落としたルークのライトセーバーを拾い上げ、パルパティーンのフォース・ライトニングを二刀流で必死で受け止めました。パルパティーンの攻撃がレイに向けられた隙にレジスタンスは体勢を立て直し、フィンとジャナはアンテナを破壊することに成功しました。プライド将軍は沈みゆくスター・デストロイヤーと運命を共にしました。
レイはライトニングをパルパティーンに跳ね返し、パルパティーンは肉体が朽ち果てていき、そして大爆発を起こして正真正銘の死を迎えました。シスの寺院は崩壊を始め、シスの信奉者たちは一人残らず瓦礫の犠牲となりました。任務を成し遂げたフィンとジャナはファルコン号に回収され、レジスタンスは全てのスター・デストロイヤーを轟沈させることに成功しました。
全てのフォースを使い果たしたレイはその場に倒れ込みました。奈落から這い上がってきたベンが駆け付けた時にはレイは既に絶命していました。ベンはレイを抱きかかえると、自らのフォースをレイに注ぎ込みました。レイは蘇生を果たし、ベンとキスを交わしましたが、全てのフォースを使い果たしたベンはそのまま息を引き取り、フォースとひとつになって消滅していきました。レイはルークのXウィングでエクセゴルを飛び立ち、レジスタンスに合流しました。
ファイナル・オーダーは滅び、銀河にようやく真の平和が訪れました。エイジャン・クロスに帰還したレジスタンスの大軍は勝利を喜び合い、チューバッカはマズ・カナタからかつてレイアがヤヴィンの戦いの戦功を讃えてハン・ソロに授与した思い出のメダルを授けられました。ポーとゾーリも喜びを分かち合い、ジャナはランドと共に生き別れた両親を探す旅に出ることにしました。遅れて戻ってきたレイはフィン、ポー、チューバッカ、BB-8、C-3PO、R2-D2らかけがえのない仲間たちと涙を流しながら健闘を讃え合いました。
レイはBB-8を連れ、ファルコン号でスカイウォーカー家の原点の地である惑星タトゥイーンを訪れました。まだ薄暗いなか、ルークが少年期を過ごした叔父叔母のラーズ夫妻の家の跡を訪れたレイは、ルークとレイアのスカイウォーカー兄妹のライトセーバーを丁重に埋葬しました。レイの手には、ジェダイの作法に則ってレイ自ら手作りした自分専用のライトセーバーが握られていました。レイは通りがかった現地の住民から名を尋ねられました。空の彼方にフォースの霊体として現れたルークとレイア兄妹を見たレイは、自らの名を“レイ・スカイウォーカー”と名乗りました。レイとBB-8は夜明けの空に昇るふたつの太陽をいつまでも見つめていました。
以上、映画「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(エピソード9・完結編)」の詳細あらすじ解説でした。
「スターウォーズ9 スカイウォーカーの夜明け」感想・レビュー
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スカイウォーカー家の物語がついに完結。
壮大なスケールで描かれた作品だが、
エピソード7からはレイとカイロレンの関係がどう展開されるのか注目となった。
光と闇の運命の戦いは遂に決着を迎え、
最後の最後まで目が離せないストーリー展開でフィナーレに相応しい大作。
スターウォーズ作品は毎回、見ているのですが、今回も見ごたえのある作品だったように思います。宇宙での戦闘シーンはもちろん、ライトセーバーを使った戦闘も見てて興奮しました。絶望しているところに仲間が助けに来てくれるシーンは胸が熱くなりましたし、カイロレンとレイの共闘シーンは目が離せませんでした。今回も面白い作品なので、ぜひ見てみてください。