サンシャイン・クリーニングの紹介:2008年アメリカ映画。エイミー・アダムスとエイミー・ブラントという、今をときめく二大女優のWヒロインで描く。シングルマザーの姉とフリーターの妹が、事件現場の清掃作業を請け負うビジネスを立ち上げる。お金にはなるが体力的にも精神的にもきついというこの仕事。さまざまな出会いと経験を重ね、姉妹は人間的に成長していく。アカデミー賞で脚本賞、助演男優賞を獲得した「リトル・ミス・サンシャイン」(2006)のスタッフが、再び集結したコメディ・ドラマ。
監督:クリスティン・ジェフズ 出演者:エイミー・アダムス(ローズ・ローコウスキ)、エミリー・ブラント(ノラ・ローコウスキ)、ジェイソン・スベヴァック(オスカー・ローコウスキ)、アラン・アーキン(ジョー・ローコウスキ)、クリフトン・コリンズ・Jr(ウィンストン)、メアリー・リン・ライスカブ(リン)、スティーヴン・ザーン(マック)ほか
映画「サンシャイン・クリーニング」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「サンシャイン・クリーニング」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
サンシャインクリーニングの予告編 動画
映画「サンシャイン・クリーニング」解説
この解説記事には映画「サンシャイン・クリーニング」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
サンシャインクリーニングのネタバレあらすじ:起
銃の販売店にふらりと現れた1人の男。商品のショットガンを手にとり、持参していた実弾を素早く込めたかと思うと、店員の目の前で引き金を引いて自殺を遂げます。通報を受けて店にやってきた警官のマック(スティーヴン・ザーン)は、凄惨な自殺現場を目にして顔をしかめました。その夜。マックが不倫相手の女性とモーテルで密会しています。彼女の名前はローズ(エイミー・アダムス)。7才の息子オスカー(ジェイソン・スベヴァック)がいるシングルマザーで、マックの高校時代の元カノでした。マックにはヘザーという妻がいましたが、ローズと不倫関係にあったのです。ハウスクリーニングのアルバイトをしているローズに、マックが自殺男性の話をします。事件現場の清掃は、ハウスクリーニングより遙かにお金になるからです。ローズは経済的に困窮していました。妹のノラ(エミリー・ブラント)は、どんなバイトも長続きしないフリーター。また父親のジョー(アラン・アーキン)は、さまざまなビジネスに手を出しますが何1つ成功しないというタイプ。問題の多い2人の肉親を抱え、そのうえ子育てまでしなければならないローズの毎日は憂鬱です。今日は今日で、ハウスクリーニングを依頼してきた豪邸のマダムが高校時代の同級生ポーラだったことで、ローズの気分はドン底まで落ち込みます。高校時代のローズは、チアリーダーで人気者でした。彼氏のマックはアメフト部の花形選手で、2人はみんなの憧れの的だったのです。
サンシャインクリーニングのネタバレあらすじ:承
2人目を妊娠中というポーラは笑顔満開で、妊婦をお祝いするベビーシャワーにローズを招待すると言います。敗北感で一杯のローズは、帰りの車の中で涙をこらえます。それだけではありません。オスカーが小学校で問題を起こし、ローズは教師に呼びだされます。オスカーを大人しくさせるため薬物治療を強要されたローズは、息子を連れて教室を飛び出します。彼女はマックに電話をし、事件現場の清掃仕事を紹介してほしいと頼みます。お金を作って、息子を私立の学校へ転校させようと考えたのです。ローズは無職のノラを説得し、姉妹で最初の事件現場へ向かいます。夫婦の銃撃事件があった家に恐る恐る入った2人。血まみれのバスタブを見てひるみますが、なんとかきれいにして500ドルもの報酬を手にします。これを本業にしようと考えたローズは、清掃用具の専門店で店主のウィンストン(クリフトン・コリンズ・Jr)と知り合います。親切な彼は、プロに必要な規則書を貸してくれます。ノラは、ある女性の死亡現場で、大切に仕舞われた古い写真を見つけます。写真には、女性の娘らしき姿が。娘に母親の遺品を届けたいと思ったノラは、娘の住所を調べて尾行。きっかけを作って友人になります。彼女の名はリン(メアリー・リン・ライスカブ)。しかし、ノラに母親のことを伝える勇気はありません。ローズは中古のバンを購入し、事件現場専門の清掃業「サンシャイン・クリーニング」を開始します。バンについた無線機を見たオスカーは、これで天国のひとと話せるかなと無邪気に言います。希望に燃えるローズでしたが、ある時ガソリンスタンドでヘザーと遭遇してしまいます。固まるローズを睨みつけたヘザー。彼女は夫の不倫に気づいていました。ヘザーはマックの子供を妊娠しています。ローズはマックとの別れを決意します。
サンシャインクリーニングのネタバレあらすじ:転
ジョーは新たなビジネスに着手しようと、大量のエビを仕入れてレストランに売り込みますが全く相手にされません。ローズとノラの方は、少しづつ仕事を増やしていきます。夫を亡くした女性の家の浴室で、ノラに昔の記憶が蘇ります。ローズとノラが子供の頃、母親が浴室で自殺していました。駆け出し女優だった母親ですが、ドラマのウェイトレス役でたった一言の台詞を言ったきり。ノラは母親を亡くした自分だからこそ、リンの力になれると思っていたのです。ローズは、ポーラからベビーシャワーの招待状を受け取り、お洒落して出掛けようとしています。そこへ急な清掃仕事が入り、ローズはノラに先に行くよう頼みます。オスカーをウィンストンに預け、ドキドキしてポーラ宅を訪ねるローズ。しかしお金持ちの女友達に囲まれてすっかり浮いてしまい、いたたまれなくなって家を出ます。1人で現場掃除をしていたノラは、火のついたろうそくをうっかり放置。火事を起こして家を全焼させてしまいます。4万ドルという賠償金を払うはめになったローズは、人生何をやってもうまくいかないとウィンストンの前で泣き出します。
サンシャインクリーニングの結末
ローズをすっかり怒らせてしまったノラ。リンに彼女の母親の遺品を渡し、彼女に近づいた理由を打ち明けます。リンは喜ぶどころか不快感を露わにします。彼女の母親は酒浸りで、親子の間に絆はなかったのです。リンは「二度と電話しないで」と言い残し、去って行きます。オスカーの8才の誕生日がやってきました。ローズはレストランでパーティを開き、ジョー、ノラ、ウィンストンがお祝いにやって来ます。ローズとノラは和解しますが、ノラは清掃の仕事をやめて旅に出ると言います。その夜。テレビを見たローズは驚きます。昔のドラマが流れていて、そこにウェイトレス姿の母親が映っていたのです。急いでノラに電話し、ノラもテレビをつけます。若く、輝いている母親がそこにいました。たった一言の台詞を口にして微笑むその姿に、ローズとノラは涙します。ローズは外に置いたバンに乗ると、無線機で母親に話しかけます。「ママ、今日は素晴らしい1日だったわ」。その後ローズはバンを売り、ハウスクリーニングの仕事に戻ります。ある日、仕事から帰ると父親が待っています。自分の家を売り、そのお金で新しい商売を始めると言う父親に、不安になるローズ。ところが、父親が購入したのは新しいバンでした。ボディサイドには、「ローコウスキ・クリーニング」と書いてあります。父親は言いました。「お前が社長だ」。親子ビジネスの誕生です。ノラは父親の車で旅に出発しました。新しい学校に入学したオスカーも、さっそく好きな女の子ができた様子です。
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