日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里の紹介:1957年日本映画。山中峯太郎による戦前の少年小説『敵中横断三百里』を黒澤明と小国英雄が共同で脚本化。日露戦争での斥候隊の活躍を描く。当時新人だった根上淳、船越英二、川崎敬三、高松英郎などが揃ってキャスティングされている。
監督:森一生 出演:菅原謙二(建川斥候隊長)、根上淳(橋口特務機関長)、柳永二郎(大山総司令官)、中村伸郎(児玉総参謀長)、北原義郎(豊吉斥候隊員)、高松英郎(大竹斥候隊員)、船越英二(聯隊副官)ほか
映画「日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里の予告編 動画
映画「日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里」解説
この解説記事には映画「日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里のネタバレあらすじ:起
明治38年、中国・旅順は陥落しましたが、日露戦争は膠着状態でした。日本軍の戦力は20万、対するロシアは36万7千と優勢で、しかも次々と増員をおこなっています。
日本軍では一兵の余力もなく、このままずるずると戦いが長引けば、勝敗は自ずと決してしまいます。日本にとって有利な講和に持ち込むためにも、次なる会戦で敵の主力にとどめを刺し、大勝利をおさめなければなりません。
そのためにはロシア側が兵力を集中している場所を突き止める必要があります。それは鉄嶺、奉天のどちらかでした。
日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里のネタバレあらすじ:承
そこでロシア軍の動向を探るため、騎兵斥候隊を敵陣深く送り込むことが決定されます。平佐聯隊本部に命令が伝達され、建川中尉以下総員6名が野営地を出発。
彼らの視察すべきことは具体的には、奉天鉄嶺間による敵兵の移動の状況、列車運輸の状況と積載品の種類、鉄嶺における敵営防御工事の進捗具合、撫順方面の敵情と地形でした。
そして視察だけでなく鉄道電信の小規模な破壊まで任務となっています。これは決死の任務であり、斥候隊全員が無事帰還することは到底望めません。
日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里のネタバレあらすじ:転
斥候隊は薄雪を被った広大な満洲の大地を進み、馬賊に化けた特務機関の軍人や地元民から情報を集めながら徐々にロシア軍の領分へ。
そして約2週間後の1月17日、ようやく鉄嶺に到着します。ロシア軍の軍服を着た彼らは気づかれずに市街に入って駅まで行き、奉天行きの列車が30分置きに出ていることを知ります。
いずれも兵隊や軍需品が満載でした。さらに塹壕工事もおざなりです。状況証拠からすると、どうやら決戦地は奉天のようでした。
日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里の結末
その事を聯隊本部に知らせようと、斥候隊は敵側の左翼方面を通って百里の帰路につきます。ロシア軍も多く、この行程は困難を極めました。まず地元民に正体を気づかれて襲われ、続いてコサック騎兵隊にも追われます。
仲間は1人撃たれて死亡。一旦は敵に包囲されて全員戦死を覚悟しました。しかし何とか敵陣を突破し、行きに立ち寄った馬賊のアジトへ。そこで短い休憩を取るとさらに駆け続けてようやく本部に到着します。
この情報のおかげもあり、明治38年2月21日から始まった奉天会戦は、日本側の優勢となりました。斥候隊の決死の努力は報われたのです。
以上、映画「日露戦争勝利の秘史 敵中横断三百里」のあらすじと結末でした。
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