べネファクター/封印(別題:リチャード・ギア/人生の特効薬)の紹介:2015年アメリカ映画。心の傷に向き合う老人の姿を描いたドラマ作品。慈善実業家のフラニーは事故で友人夫婦を亡くして以来、そのことに向き合えないまま無為な生活を送っていた。ある日友人夫婦の一人娘オリビアから連絡が入り、数年ぶりの再会を果たす。喜んだフラニーは強引に世話を焼き始めるが、周囲からは次第に煙たがられてしまうのだった。WOWOW放送時の邦題は「リチャード・ギア/人生の特効薬」。
監督:アンドリュー・レンツィ 出演者:リチャード・ギア(フラニー)、ダコタ・ファニング(オリビア)、テオ・ジェームズ(ルーク)、シェリル・ハインズ(ミア)、ディラン・ベイカー(ボビー)ほか
映画「べネファクター 封印」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「べネファクター 封印」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
べネファクター/封印の予告編 動画
映画「べネファクター 封印」解説
この解説記事には映画「べネファクター 封印」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
べネファクター/封印のネタバレあらすじ:起・孤独な老人
舞台は現代アメリカ、フィラデルフィア。富豪の慈善実業家フラニーは、いつものように友人夫婦の家に遊びに来ていました。夫はボビー、妻はミア。彼らは人付き合いを嫌うフラニーにとって唯一の友人です。しかし3人が車で出かけた際、事故に遭いボビーとミアは死亡してしまいました。後部座席にいたフラニーが、ハンドルを握るボビーにちょっかいを出したための不注意が原因です。フラニーも足に大怪我を負いましたが、心の傷は更に深刻に彼を苦しめていきました。それから5年が経過し、フラニーは孤独の中失意の日々を送っていました。髪も髭も伸ばし放題で、部屋も荒れています。リハビリを怠ったため杖を手放せず、その上モルヒネ依存性になっていました。そんなある日、彼のもとに思いがけない電話がかかってきます。ボビー達の一人娘、オリビアからの連絡でした。彼女は妊娠を機に、夫ルークと一緒にフィラデルフィアに帰るつもりだと言います。大喜びのフラニーは、早速髪や髭を整え部屋の掃除に取り掛かりました。そして医師であるルークが職を探していると聞き、自分が経営する病院で雇うことを即決します。あらゆる手続きを無視して強引に話を進めるフラニーに、ルークは困惑を隠せませんでした。オリビアと再会したフラニーは彼女を更に喜ばせようと動き出します。
べネファクター/封印のネタバレあらすじ:承・過干渉
手始めに、フラニーはオリビアの生家を2人にプレゼントしました。分不相応の屋敷に若い2人は戸惑いますが、断りきれずに引っ越すことにします。更にフラニーは、ルークに病院の資金集めのためのパーティーに出席して欲しいと頼みました。そのためにタキシードを買いに行きますが、そこでフラニーはルークにモルヒネの処方箋を出してくれないかと言い出します。依存性を疑い顔色を変えるルークに、フラニーは冗談だと笑って誤魔化しました。しかし次第に禁断症状に蝕まれ始めます。ルークは強引なフラニーを煙たがるようになっていましたが、オリビアは未だ信頼を寄せていました。
べネファクター/封印のネタバレあらすじ:転・失う信頼
パーティー当日、フラニーは突然新しい取締役員としてルークを紹介します。何も聞いていなかったルークは困惑し、辟易していました。2人はパーティー会場を抜け出し、ドラッグの力も借りて明け透けに意見を言い合います。その後フラニーの別宅で休むことにした2人は、同じベッドに横になりました。そしてフラニーはまるでボビーに語りかけるように、事故について話し始めます。自分のせいだと呟くフラニーに、眠っていると思われたルークは愕然としました。フラニーはいよいよ禁断症状に耐えられなくなり、顔なじみの医者を頼ってモルヒネを手に入れようとします。しかし医師は承諾せず、必要なのはリハビリだと言いました。フラニーは自分が依存性であることを認めず、とにかくモルヒネを出せと喚きます。どうしてもモルヒネを手に入れたいフラニーは、ついに自傷行為にまで及びました。それでも手に入らないので自分の病院へ行き、勝手にモルヒネを探し始めます。当然病院スタッフとはトラブルになり、ルークからも「もう関わりたくない」と言われてしまいました。依存性を治療する気が無いなら家族に近寄るなと言い放つルーク。自分は雇い主だと脅すフラニーに、嫌悪を顕にして恩に着せるくらいなら解雇しろと言いました。ボロボロのフラニーを見下ろし、ルークは「惨めだな」と吐き捨て去っていきます。
べネファクター/封印の結末:新しい命
翌日、オリビアがフラニーを訪ねて来ます。力になると言う彼女をフラニーは拒絶しました。このままの生活を続けるなら、子どもには関わらないで欲しいと訴えるオリビア。「今のままではダメよ」と話す彼女に、フラニーは激高して出て行けと叫びました。しかしやはり耐えられなくなり、出て行ったオリビアを追いかけます。すると彼女が出血していることに気付き、急いで病院まで送り届けました。オリビアがERに入ったことをルークにも伝えます。ルークは露骨に嫌な顔をしましたが一緒にエレベーターに乗り込みました。フラニーはどこかスッキリした顔で、「リハビリするよ」と呟きます。ルークは頷きオリビアのもとへ向かいました。夜、オリビアは無事男児を出産します。名前はロバート。夫婦の希望でロバートに会いに行ったフラニーは、「悪かったよ ボビー」と囁きキスをしました。
フラニーは自宅へ戻り、リハビリ施設に入るための準備を始めました。髭を剃った彼の顔はどこか晴れやかです。フラニーが新しい人生の一歩を踏み出し、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画ベネファクター/封印のあらすじと結末でした。
よくわからない映画で、何が良いのかとこのサイトに至り、ネタバレを読んだが、やはり私には理解できない。