最前線物語 ザ・リコンストラクションの紹介:1980年アメリカ映画。「これは事実である死に基づく架空の生である」という一文が冒頭に付け加えられた『最前線物語ザ・リコンストラクション』は、映画評論家のリチャード・シッケルを中心に集まったチームが、ワーナーブラザースの倉庫に眠っていた『最前線物語』のフィルムを、公開時サミュエル・フラーの同意なく削除された箇所をできるかぎり復元し、既に亡くなっていたフラーの考えていた作品の完成形を想像して作り、2004年に公開された。肩章にちなみ「ザ・ビッグ・レッド・ワン」という異名をもつ、伝統あるアメリカ陸軍第1歩兵師団に属する古参軍曹と彼の部下の4人の若者たちの北アフリカ上陸からドイツ降伏までの戦いを物語るが、第1歩兵師団の一兵士として第2次世界大戦を戦ったフラー自身の体験が作品に反映されている(映画の中でナレーションをするザブがフラーその人を最も彷彿させる)。復元されたシーンには映画カメラマンを演じるフラーの姿も見られる。
監督:サミュエル・フラー 出演者:リー・マーヴィン(ポッサム軍曹)、マーク・ハミル(グリフ)、ロバート・キャラディン(ザブ)、ボビー・ディ・シッコ(ヴィンチ)、ケリー・ウォード(ジョンソン)、ジークフリート・ラウフ(シュローダー)そのほか