風をつかまえた少年の紹介:2019年イギリス,マラウイ映画。世界で最も貧困率が高いと言われるアフリカのマラウイという国で全くの独学で風力発電を開発したと言われるウィリアム・カムクワンバのベストセラー小説から実話を元に作り上げたのが本作です。後にウィリアムはタイム誌の世界を変える30人に選出されました。
監督:キウェテル・イジョフォー 出演:マクスウェル・シンバ(ウィリアム・カムクワンバ)、キウェテル・イジョフォー(トライウェル・カムクワンバ)、アイサ・マイガ(アグネス・カムクワンバ)、リリー・バンダ(アニー・カムクワンバ)、レモハン・ツィパ(マイク・カチグンダ)、フィルベール・ファラケザ(ギルバート・ウィンベ)、ノーマ・ドゥメズウェニ(エディス・スィケロ)、ほか
映画「風をつかまえた少年」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「風をつかまえた少年」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
風をつかまえた少年の予告編 動画
映画「風をつかまえた少年」解説
この解説記事には映画「風をつかまえた少年」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
風をつかまえた少年のネタバレあらすじ:起
アフリカのマラウイで生まれたウィリアム(マックスウェル・シンバ)は、農家を営む両親のもと、貧しい生活を送っていました。ウィリアムは独学で学んだ知識を元に、友人や近所の人達のラジオを直してまわったり、ゴミ捨て場を漁っては部品を取ってきて楽しんでいました。
ウィリアムはもっと勉強したいという強い気持ちがあったのですが、ある日両親から学費が払えなくなったとの理由で学校を諦めるように言われてしまいます。
学ぶ意欲を抑えられず、諦めのつかないウィリアムは、姉が交際している科学の教師に頼み込んで、どうにか図書館を使わせてもらえるようになり、そこでエンジニアとエネルギー生産について学びます。
風をつかまえた少年のネタバレあらすじ:承
ある日、ウィリアムは一冊の本に出会い、そこから風力発電のできる風車を作り出し、乾ききった畑に水を引こうと考えつきます。独学ながら懸命に勉強を続け、廃品を集めてきては何か発明に使えるものはないかと探していました。
しかし、ウィリアムの暮らす村では、今だに祈る事で雨を降らすという風習が残っていて、父親のトライウェル(キウェテル・イジュフォー)でさえウィリアムのやろうとしている事は愚かだと否定的な目で見ていました。
長きにわたる干ばつにより作物の収穫は壊滅的な状況でした。ウィリアムの家も同様、不作に悩まされます。
風をつかまえた少年のネタバレあらすじ:転
ある日、政府の行う配給を巡って、鬱憤の溜まっていた市民は暴動を起こします。それにウィリアム家の営んでいた小さな穀物店も標的にされてしまい、売り物が強奪されてしまいます。
町の人々は一人また一人と町から姿を消して、どこか住める所を求めて行きました。ウィリアム家も同様に、姉が家族が食べていけるようにと、付き合っていた教師と結婚して町を出ていきます。
そんな状況でも発明を続けていたウィリアムは、ようやく水を吸い上げるポンプに電力を送るための風車の試作品を完成させます。より大きな風車を作るには、父親の持っている自転車の部品がどうしても必要でした。しかしその自転車は町にある唯一のもので、いわば宝のようなもの。トライウェルは頑なに拒否し、ウィリアムの作った試作品を壊してしまいます。
風をつかまえた少年の結末
それでも、飢えと渇きで犠牲になる兄弟達を、もうこれ以上見ていられないウィリアムは、懸命にトライウェルに訴えます。懸命な訴えと周りの説得に、ようやく心動かされたトライウェルは自転車をウィリアムに譲るのでした。
自転車を解体し、木を切り大きな風車を作り出すウィリアム。人手が必要なため周りの協力を得ながらも、風車を完成させました。
風に乗って風車は回り始め、バッテリーに充電が開始されます。やがて井戸水を吸い上げ、ホースから水が流れ出した時、歓声が上がりました。
トライウェルとウィリアムは喜び、強く抱き合います。そして乾いた土に水が流れていくのでした。
その後ウィリアムはトライウェルに背中を押され、奨学金で学校を卒業、大学に入学し、学士号を取得します。ウィリアムの作った風車は継続的に電気を供給し、収穫の助けになるのでした。
以上、映画「風をつかまえた少年」のあらすじと結末でした。
暮らしの為に必死な世界、自分の生活水準に感謝しないといけないと思った。
学ぶことを諦めなかった少年もそうだけど、彼の能力を信じて協力する友人たちの姿もいい。
父親が最初少年の意見を聞かなかったけど、怠ける性格でもないとわかってる息子の言葉に少しでいいから耳を傾けてほしかったかな。誰でも変革をしんどいものだからしょうがないことかもしれなけど。
実話を元にしているというのがすごい。