ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!!の紹介:1975年日本映画。ザ・ドリフターズ主演映画シリーズ第15作で、志村けん加入後3作目となる喜劇映画です。今回のドリフは万年ヒラ刑事(いかりや長介)と義弟のエリート刑事(仲本工事)とその部下(志村けん)、チンピラ(加藤茶)、元盗品売買屋で今は堅気の中華料理屋(高木ブー)に扮し、時価5億円相当の宝石盗難事件を巡って大騒動を巻き起こします。
監督:瀬川昌治 出演者:いかりや長介(井狩長吉)、加藤茶(加藤ヒデオ)、仲本工事(中西幸次)、高木ブー(高井風太)、志村けん(志田健)、倍賞美津子(きん子)、樹木希林(とみ子)、伊東四朗(唐津)、園佳也子(春代)、ビーバー(エミ)、マリヤ・エリザベス(早苗)、鶴間エリ(洋子)、犬塚弘(大塚)、豊岡豊(福山)、人見きよし(郡司)、橋本功(脇村)、谷村昌彦(関山)、キャンディーズ(歌手)ほか
映画「ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!!」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!!」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!!」解説
この解説記事には映画「ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!!」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!!のネタバレあらすじ:起
20年ものキャリアを持つも、うだつの上がらない万年ヒラ刑事の井狩長吉(いかりや長介)は、いつも部下の志田健刑事(志村けん)たちにやたらと先輩風を吹かせていましたが、全く相手にされませんでした。井狩の妹で元婦警のとみ子(樹木希林)の夫・中西幸次刑事(仲本工事)は今や井狩よりも上の部長刑事に昇進しており、とみ子夫妻の家に居候している井狩は二人には全く頭が上がりませんでした。
そんなある日、井狩・中西・志田は盗品とみられる時価1億円のダイヤの取引場所を抑えようとしましたが、井狩は誤ってヤクザ・唐津(伊東四朗)らが博打を打っている現場に突入してしまいます。大混乱の末に唐津らは逃げ出しますが、見張りを命じられたにも関わらず居眠りをしてサボっていたチンピラの加藤ヒデオ(加藤茶)だけが逮捕されました。
これまで井狩は何かと加藤の面倒を見てきており、今回も井狩が加藤の取り調べを担当したのですが、加藤は博打の胴元のモンタージュを作らされたところどうしても井狩そっくりの顔になってしまい、井狩を怒らせてしまいました。
帰宅した井狩はとみ子と中西からも邪見に扱われ、加藤に対して甘いことをなじられてしまいます。半ば追い出されるように家を出た井狩は馴染みの春代(園佳也子)の店でしばし憩いの時間を過ごすことにしました。
井狩とは戦災孤児同士だった春代に、井狩は空襲でまだ幼かったとみ子を連れて逃げ回っていた時に食糧や大切なものを入れていたリュックを何者かに盗まれてしまった経験から警官になったことを振り返りました。かつてサーカス団のブランコ乗りだった春代は、当時可愛がっていたチンパンジーの面影を井狩に重ね、何かと親切にしては慰めてきたのです。
ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!!のネタバレあらすじ:承
井狩は春代から、ヤクザの郡司組の組長(人見きよし)と、神戸の花井組の脇村(橋本功)が取引をするとの情報を得ました。先日盗まれた時価5億円相当の宝石を取り引きするつもりだと睨んだ井狩は、署員総出で取引場所の遊園地を張り込み、さりげなく郡司と脇村に近づいた中西は、両者のカバンを調べましたが宝石はどこにも見つかりませんでした。ところが、脇村から宝石を預かっていた手下がチンピラらしき男に宝石の入ったバッグを奪われたと報告してきました。
実は宝石を奪ったのは何と加藤であり、どうやって換金しようか悩んだ加藤は唐津とその愛人エミ(ビーバー)に相談したところ、かつて盗品の古売屋をしていた過去があり、今では足を洗って堅気の中華料理屋を営んでいる高井風太(高木ブー)に相談することを勧めました。
加藤は唐津らのアドバイスで井狩に成りすまして高井に接触しました。鑑定と売買を依頼された高井は宝石に驚き、どうも怪しいと睨んでかつての親分をこっそりと紹介しました。加藤と入れ替わりに高井の店に現れた本物の井狩は、高井から自分に成りすました男が来たことを知らされ、すぐに加藤のことだと気付きました。
井狩は加藤を捕まえ、今度こそ改心するんじゃなかったのかと叱責したところ、加藤は福島で旅館の女中をしている姉のきん子(倍賞美津子)が上京して来るので見逃してくれと頼み込んできました。大塚課長(犬塚弘)は中西だけにに加藤を泳がせることを伝えました。
加藤のアパートに同行した井狩は部屋から怪しげなバッグを見つけましたが、中に入っていたのは女性用の下着でした。実は宝石をこっそり別の場所に隠していた加藤は、高井から紹介された古売屋の関山(谷村昌彦)に電話をかけましたが、井狩が来たので慌てて電話を切りました。その頃、関山は郡司と共に高井を絞り上げており、加藤を見つけたら捕まえるよう部下に指示しました。
ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!!のネタバレあらすじ:転
実はきん子が来るというのは加藤がついた嘘でしたが、加藤は本当にきん子が現れたことに驚いてしまいました。加藤は自分のヤクザ稼業を知られないよう、井狩にも無理矢理協力してもらって何とか素性を隠し通そうとしますが、きん子は本当のことを知ってしまいます。加藤をきつく叱ったきん子は井狩に弟の面倒を見てくれと頼み、井狩はきん子に一目惚れしてしまいます。
加藤はこっそりと宝石を入れたビニール袋を自分の腹に巻き付けて逃げようとしましたが、帰るきん子を駅に送っている間に郡司の手下に部屋を荒らされてしまいます。恐れをなした加藤は井狩に自分の身を守ってくれるよう懇願しますが、一瞬の隙を突いて井狩や見張っていた郡司の手下らから逃げ出してしまいました。
加藤に逃げられた井狩はとみ子から叱られ、責任を感じて辞表を書きましたが、春代から自分が警官になった時の気持ちを思い出すよう諭され、実は井狩が刑事だと気付いていたきん子からも加藤のことを頼むと頭を下げられて辞表を破り捨てました。
翌日、井狩は唐津のマンションを訪れましたが、当の唐津は郡司に捕まって結婚式場の地下室に監禁されていました。井狩はその場にいたエミから、加藤が誰かに会う約束をしていたと聞きつけ、加藤を見つけて殴りつけましたが、その場に現れた郡司の手下らに井狩と加藤は捕まってしまいました。
ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!!の結末
郡司から宝石の在り処を吐くよう迫られた加藤はエミに電話をかけ、宝石の隠し場所を教えました。エミが隠し場所を見てみるとそこには唐津の拳銃があり、エミは宝石と拳銃を持って結婚式場に向かいました。
結婚式場では既に新郎新婦(立原博、ホーン・ユキ)の挙式披露宴が始まろうとしていましたが、式場周辺には高井のたれ込みにより中西や大塚課長、志田ら署の警察官が張り込んでいました。エミから拳銃を渡された加藤は郡司らに威嚇発砲し、警官たちは一斉に式場に突入しました。
式場は瞬く間に大混乱に陥り、宝石を持って逃げようとした加藤、ウェイトレスに変装して潜入した志田たち、警官隊、郡司一味、式の参加者入り乱れての壮絶なパイ投げ合戦が始まりました。
郡司一味は全員逮捕され、結局逮捕された加藤も井狩にパトカーに乗せられて署に連行されることになりました。加藤は途中で用を足したいと言い出し、井狩も仕方ないと一旦加藤をパトカーから降ろして小便をさせましたが、加藤はまたもや逃げ出してしまい、井狩は加藤の後を追いかけていきました。
以上、映画「ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!!」のあらすじと結末でした。
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