ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツの紹介:2016年アメリカ映画。カリフォルニア州の小さなハンバーガーショップを世界の誰もが知るファーストフードチェーンへと成長させ大リーグ、サンディエゴ・パドレスのオーナーになったレイ・クロック。彼が何を切り捨て、何を選び取ってマクドナルド・ハンバーガーの「創業者」となったかを描く、実話に基づく映画。
監督:ジョン・リー・ハンコック 出演者:マイケル・キートン(レイ・クロック)、ニック・オファーマン(ディック・マクドナルド)、ジョン・キャロル・リンチ(マック・マクドナルド)、ローラ・ダーン(エセル・クロック)、リンダ・カーデリーニ(ジョアン・スミス)
映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツの予告編 動画
映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」解説
この解説記事には映画「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツのネタバレあらすじ:レイ・クロックの苦労
1954年、52歳のレイ・クロックはミルクシェイクを同時にいくつもつくれるマルチミキサーを売る会社を経営し、自ら中西部を回って営業をしている。今はミズーリ州にいるが、ミキサーは売れないし、ドライブイン・レストランでは商品が出るのが遅かったり、間違った商品を出されたりで踏んだり蹴ったりである。ところが、公衆電話から秘書に電話をするとサンバーナーディーノにある店から6台ものミキサーの注文があったという。間違いに違いない。その店に電話するとなんと注文が6台から8台に変わった。とてもはやっているらしいその店が気になり、レイはカリフォルニア州へ自動車をとばす。
ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツのネタバレあらすじ:マクドナルド兄弟との出会い
そのマクドナルド兄弟のハンバーガー店では、店の前に長い列ができていた。そして注文するとたちまち商品を渡される。外のベンチで家族がくつろいでハンバーガーを食べる雰囲気も良かった。レイは店先に掃除に出てきた兄のマック・マクドナルドに自己紹介し、店の中を案内してもらう。効率的な調理システムと弟のディック・マクドナルドの厳しい品質管理を目にする。夜、レイは兄弟と食事を共にし、ハリウッドに出て映画会社で働いて金をためて映画館をもったこと、しかし大恐慌で映画館が失敗し、外食産業に移って、工夫を重ねて今の理想の店に至ったことを聞く。より大きな成功を求めて次々と新しいビジネスを始めたレイは彼らの話に共感する。翌朝、レイはフランチャイズ化を兄弟に提案する。しかし、既に彼ら自身でフランチャイズ化を試みてフランチャイズ店の質の維持の難しさを知っている兄弟は提案を断る。だが、妻エセルの待つ自宅に帰ってもマクドナルドの店のことを忘れられないレイは再びサンバーナーディーノに行く。熱意に根負けした兄弟と、経営内容を変更する際には必ず兄弟の許可を取ることを条件に、フランチャイズ化の契約を交わす。
ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツのネタバレあらすじ:大成功の兆し
レイはエセルにないしょで家を抵当に入れて金を作って中西部の第1号店をオープンさせる。そしてカントリー・クラブで付き合いのある金持ちたちに次のフランチャイズ店を出させる。エセルはレイが家にあまりいないことに不満をもっていたが、クラブの社交を通じてレイのビジネスを助けた。 しかし、資産家たちに任せた店では商品の品質の維持や店の管理がなっていないことがわかる。レイはより豊かな生活を目指す労働者層の人たちをフランチャイズ店のオーナーとして募り始めそれが功を奏した。中西部で次々とマクドナルドの店が開店する。ミネアポリスの店を訪れるレイは大変な歓迎を受ける。そしてレストランの経営者でミネアポリスの二店目のマクドナルドの開店を希望するロリー・スミスと、その妻でレストランのピアニストのジョアンに出会う。
ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツのネタバレあらすじ:マクドナルド兄弟との対立
その一方でレイは、フランチャイズ店の利益のレイの取り分の少なさに起因する回転資金の不足と、かたくなに経営内容の変更に反対するマクドナルド兄弟の態度に苦しんでいた。ミルクシェイク用のアイスクリームを冷凍する費用を削るためにジョアンの発案で、水と混ぜて即席で作れる粉末ミルクシェイクの使用を提案するが、マクドナルド兄弟は拒否する。彼らはミルクシェイクの質の低下を許すことができなかった。 借金の返済ができず、家を差し押さえられかねないときに、レイはハリー・ソナボーンと出会う。彼の提案により不動産を所有してそれをフランチャイズ店のオーナーに貸して資金を得ることにする。それによってさらにマクドナルドはフランチャイズ店を増やしていくが、自分たちのあずかり知らぬところで新しい会社が作られることにマクドナルド兄弟は怒る。そして強引に粉末ミルクシェイクも導入された。そしてレイはエセルに離婚を申し出る。いつしか彼はジョアンと愛し合うようになっていたのだった。
ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツの結末:「マクドナルド」の名を奪う
電話でマクドナルド兄弟と話したレイは、地方のハンバーガー店のオーナーに過ぎない兄弟が裁判で全国的大企業の経営者の自分に勝つ見込みはないと脅す。糖尿病の持病のあったマックは倒れてしまう。レイは病室に額面のない小切手をもってマックを見舞う。 相談の末、レイは270万ドルで全ての権利を兄弟から買う。毎年売り上げの1パーセントが兄弟に支払われるという兄弟の要求は紳士協定にされる(結局履行されなかった)。 話がついた後にお手洗いでレイといっしょになったディック・マクドナルドはレイに、店の仕組みを全部君に見せたのに、自前のチェーンを始めないでマクドナルドのフランチャイズ化を選んだのは何故かとたずねる。レイは最初の日から「マクドナルド」の名が気に入っていたことを言う。やがて兄弟のサンバーナーディーノの店からは「マクドナルド」の店名が下ろされ別の名の店になる。レイはマクドナルドのただ一人の「ファウンダー」(創業者)となった。
「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」感想・レビュー
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見終わったあとの後味は、決して良いものではないですが、不思議と心に残る映画です。
マクドナルド兄弟の店が潰れた理由は、映画の中では描かれませんが、近くにレイのマクドナルドが開店したことが原因だと知り、より、何とも言えない気分になりました。
マクドナルドの創業の話を知っている人も知らない人も、興味深く見られる映画だと思います。
この映画のすごいところは、あらすじだけ読むと完全に悪役であるレイ・クロッグが映画を見るとそれだけではないように見えることです。お客からは真摯なオーナー、新規参入者からは弱者への救済者のように見え、事実その通りであったりします。彼自身、自分の異常とも取れる上昇思考に苦むなど人間的な弱さも見せます。だからこそ、なぜ自分の味方になれないものにそこまで苛烈に攻撃できるかは、残念ながら最後まで理解できませんでした。