さらば、ベルリンの紹介:2006年アメリカ映画。『オーシャンズ』シリーズでタッグを組んできたジョージ・クルーニーとスティーブン・ソダーバーグ監督が贈る歴史ミステリーです。第二次世界大戦終戦後のドイツ・ベルリンを舞台に、ポツダム会談の裏で動く国家間の陰謀に遭遇するアメリカ人記者の姿を、全編モノクロという往年のノワール映画風に描いています。
監督:スティーブン・ソダーバーグ 出演者:ジョージ・クルーニー(ヤコブ・“ジェイク”・ゲイスメール)、ケイト・ブランシェット(レーナ・ブラント)、トビー・マグワイア(パトリック・タリー)、ボー・ブリッジス(ミュラー大佐)、トニー・カラン(ダニー)、クリスチャン・オリヴァー(エミール・ブラント)ほか
映画「さらば、ベルリン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「さらば、ベルリン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
さらば、ベルリンの予告編 動画
映画「さらば、ベルリン」解説
この解説記事には映画「さらば、ベルリン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
さらば、ベルリンのネタバレあらすじ:起
1945年、第二次世界大戦終戦後のドイツ・ベルリン。アメリカ人の従軍記者ヤコブ・ジェイク・ゲイスメール(ジョージ・クルーニー)はポツダム会談の取材のためこの地に降り立ちました。飛行場で専属運転手のタリー伍長(トビー・マグワイア)の出迎えを受けたジェイクはホテルまで送ってもらいましたが、金に汚い小悪党のタリーはこっそりとジェイクの財布と身分証明書を盗みました。タリーはその後、愛人で娼婦のレーナ・ブラント(ケイト・ブランシェット)の部屋に行きましたが、そこで謎の男に襲われて右腕を折られ、エミール・ブラントという人物の所在を聞かれました。タリーはレーナが何か隠しているとみて、彼女が働く酒場でレーナを問い詰めると、レーナはが自分の亡き夫だったことを明かしました。やがてその場にジェイクが現れ、レーナと再会を果たしました。ジェイクはかつて戦時中のベルリンに赴任していた時に手伝ってくれたのがレーナであり、一時期ジェイクとレーナは愛人関係にあったのです。
さらば、ベルリンのネタバレあらすじ:承
エミールの存在が金になると感付いたタリーは、その生死や居場所について全く知らないにも関わらず、ジェイクから盗んだ身分証明書を使ってソ連の占領地域に入り、ソ連のシコルスキー将軍(ラヴィル・イシアノフ)と取引して20万マルクでエミールを売る約束を取り付けました。その数日後、ポツダム会談の前夜、身分証明書のないジェイクが会場に入れず困っていると、近くの川辺から何者かに射殺されたタリーの死体が発見されました。ソ連領でありながら、米兵であるタリーが殺害されたこの事件にはアメリカ側もソ連側も捜査に乗り出そうとせず、疑問を感じたジェイクは単身で調査を始めました。レーナの行方はアメリカ・ソ連の双方も追っており、ジェイクはレーナが何か重要な秘密を握っているのではないかとみて情報を調べ上げたところ、ジェイクはレーナが隠していた秘密に気付くことになります。
さらば、ベルリンのネタバレあらすじ:転
レーナとエミール夫婦はユダヤ系であり、生き延びるために同胞ですらもナチスの秘密警察ゲシュタポに売り飛ばした過去があったのです。何とかしてレーナを守りたいジェイクでしたが、娼婦に身を落とした彼女の変貌ぶりに衝撃を受けました。それでも調査を進めていくうちに、エミールはロケット研究の科学者の秘書をしていたこと、アメリカもソ連もエミールの持つ情報を欲していたことが明るみになってきました。ジェイクは身分証明書再発行の手続きをした際に、タリーを自分の運転手につけたのはシコルスキー将軍であり、ジェイクはレーナの元愛人という立場から自分がタリーも含めて利用されていることに気が付きました。
さらば、ベルリンの結末
レーナはジェイクの尾行を振り切り、地下壕の中へと入っていきました。そこには死んだはずのエミール(クリスチャン・オリヴァー)の姿があり、夫婦はエミールの存在を隠しながら密かに国外脱出を計画していたのです。ジェイクは夫婦の逃亡の手助けをすべく、変装用の衣服などを用意して二人を軍事パレードの隙に逃がす計画を立てましたが、夫婦は何者かに襲撃され、ジェイクはレーナを逃がすもののエミールは殺害されてしまいました。実はタリー殺害事件も、タリーが秘密を知り過ぎたためにレーナが殺したものであり、ジェイクはレーナを国外に逃がすことに成功したものの、彼女と行動を共にすることはなく、レーナの乗った飛行機に背を向けて立ち去っていきました。
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