過去のない男の紹介:2002年フィンランド,ドイツ,フランス映画。コンテナで暮らすあまり裕福ではない人々の生活のストーリー。また、中年の純粋な恋も素敵に描かれています。作中ではアキ・カウリスマキ作品常連俳優だった44歳という若さでこの世を去った俳優マッティ・ペロンパーの写真がバーの壁に飾られています。また、日本のクレイジーケンバンドの『ハワイの夜』が挿入歌で使われています。
監督:アキ・カウリスマキ 出演者:マルック・ペルトラ(M/過去のない男)、カティ・オーティネン(イルマ)、アンニッキ・タハティ(救世主マネージャー)、ユハニ・ニユミラ(ニーミネン)、カイラ・パカリネン(カイザ・ニーミネン)
映画「過去のない男」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「過去のない男」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「過去のない男」解説
この解説記事には映画「過去のない男」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
過去のない男のネタバレあらすじ:起
暴漢3人組にバットで襲われ殴る蹴るの暴力を受けた挙句、現金を抜かれた財布は捨てられたひとりの男。自力で移動するも、病院に搬送されますが病院で死亡と判断されました。しかし、先生たちが退室後、その男は生き返ってしまいます。男は、顔中に包帯を巻いたまま病院から抜け出しますが、体力もなく、ある岸辺で倒れていました。岸辺のそばのコンテナに住んでいた子どもたちが男を見つけ、自分の両親に助けを求め、元気になるまでその男の面倒を見てあげることにしました。徐々に回復してきた男にその家族は男の素性を聞きますが、男は暴漢に頭をバットで殴られたせいですべての記憶をなくしていました。
過去のない男のネタバレあらすじ:承
ニーミネンに誘われて、金曜のディナー(救世軍の炊き出し)に向かう男の目に留まったのは、そこで活動するイルマでした。男の住む場所を探していると、地元の悪い警官が最近凍死した人が使っていたコンテナの物件を紹介してもらいます。男はそのコンテナを掃除し、自給自足をするために芋を植えたりしてその地で生活することにしました。救世軍から衣服も用意してもらい、職安に向かうも、名前も生年月日も、社会保障番号もわからない男は、門前払いでした。職がない男は悪徳警官にコンテナの家賃が支払えないことを伝えると、自分の飼っている凶暴な犬、ハンニバル(食人鬼)の面倒を見ることで家賃の支払いを待ってもらうことにしました。
過去のない男のネタバレあらすじ:転
男はイルマを何度もデートに誘い、新しい家族も増え(預かっていたハンニバルが男になついてしまったため)楽しい生活をするうちに、少しだけ記憶がよみがえってきました。どうやら溶接が得意なことがわかり、近くで溶接の仕事を試させてもらうと、手際が良く、その会社で働かないかと誘われました。名前はなくても適当に名乗って口座を作れば給料を振り込めるといわれ、銀行に向かいました。しかし、その銀行に銀行強盗が入り、命は助かるも警察に状況を説明しようにも、名前も言えない男は警察署からなかなか出ることができませんでした。その事件を新聞に載せると、男の妻から連絡が入り彼の身元がわかりました。
過去のない男の結末
男はイルマのことが好きになっていたのでその事実がショックでした。それはイルマも同じでした。イルマは男に『あなたは初恋の人だ』と伝え、彼を送り出しました。自宅へ帰り、男は妻に自分のことを質問していくと、男は彼女とケンカばかりしていてうまくいっておらず離婚の手続きをしている時に連絡が取れなくなっていたと聞きました。離婚が成立していたこともわかりました。その妻には新しい彼氏がおり、彼に『彼女を大切にしてあげて』と伝え、家をでました。男はまたあの場所へ戻り、イルマを迎えに行くのでした。
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