ミッドナイト・スカイの紹介:2020年アメリカ映画。2049年、人類滅亡の危機に瀕している地球。科学者オーガスティンは北極圏の天文台にひとり残り、宇宙探査ミッションを終えて地球に帰還しようとする宇宙船へ交信し帰還を止めようと奔走する。原作はリリー・ブルックス=ダルトンのSF小説『世界の終わりの天文台』。Netflixオリジナル映画作品。
監督:ジョージ・クルーニー 出演:ジョージ・クルーニー(オーガスティン・ロフトハウス)、フェリシティ・ジョーンズ(アイリス・サリー・サリヴァン)、カイル・チャンドラー(ミッチェル大佐)、デミアン・ビチル(サンチェス)、デヴィッド・オイェロウォ(ゴードン・アドウォール船長)、ティファニー・ブーン(マヤ・ローレンス)、ソフィー・アンドル(ジーン・サリヴァン)、ティム・ラス(メイソン・モズリー)、ミリアム・ショア(ミッチャルの妻)ほか
映画「ミッドナイト・スカイ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミッドナイト・スカイ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ミッドナイト・スカイの予告編 動画
映画「ミッドナイト・スカイ」解説
この解説記事には映画「ミッドナイト・スカイ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ミッドナイト・スカイのネタバレあらすじ:起
2049年2月。
3週間前に起こった天変地異により地球は放射能に覆われていました。北極圏の天文台にいた職員たちは間もなくこの場所も危険にさらされることとなるため、小型輸送機に乗り込みました。わずかな猶予を家族と過ごすか、時間稼ぎ程度に地下へ逃げるしか方法がありませんでした。
その中にただ一人背を向けて天文台へ戻る男がいました。
科学者オーガスティンでした。彼は7日間輸血を怠ればすぐ死に至るほどの末期の病人であることから、この地で最期を迎えることを決意していました。
ひとり残ったオーガスティンは投薬と輸血、そして嘔吐を繰り返し弱った身体に鞭を打ちながら、モニターに向かい稼働中のミッションを検索します。全てのミッションが停止されている中でアイテル号だけ稼働していました。
ミッドナイト・スカイのネタバレあらすじ:承
宇宙では木星近くに位置する、人類が生息可能な星K-23の探索という任務を終えたアイテル号が地球に帰還しているところでした。アイテル号は原因不明の交信不能で3週間もの間、地球とコンタクトが取れておらず、現在の地球の状況を知る余地などありませんでした。しかし新しい命を宿したサリーをはじめ、アドウォール船長、ミッチェル大佐、サンチェス、そしてマヤら乗組員たちは新しい星で人類が生存することができる吉報を知らせることを楽しみにして、船内はリラックスムードに包まれていました。
一方オーガスティンは孤独の中今日も寂しくひとりで食事をとります。しかし、ふとテーブルに目をやると皿がおいてあり誰かが食事をした形跡がありました。一瞬戸惑うオーガスティンでしたが、突然火災アラームがけたたましく鳴り出し我に返ります。大急ぎでキッチンへ向かうと辺りは炎に包まれていました。なんとか火は消したものの疲れ果て、その場に座り込んでしまいました。すると目の前に、隠れていた少女がいて、じっと静かにこちらを見ていました。食べかけの食事や火災は少女の仕業だったのでした。
少女は話すことができませんでした。オーガスティンの質問には答えようとせずお絵描きをはじめました。画用紙に描かれていたのはアイリスという花。オーガスティンは彼女の名前がアイリスだということを知ります。
ミッドナイト・スカイのネタバレあらすじ:転
それまで順調に飛行していたアイテル号でしたが、突然緊急アラームが発動。軌道が大きく外れてしまい、未知の領域を通るという賭けをしなくていけなくなりました。
若かりし頃のオーガスティンは熱心に仕事に取り組むあまり、彼女と口論してばかりでした。そして、その結果、彼女と別々の道に進むことに。
そんな過去の出来事を思い出しながら、オーガスティンはあることに気付きます。それはここの天文台よりはるか北にある観測所はまだ汚染されておらず、より確実にアイテル号と交信することができるということ。早速オーガスティンはアイリスと共に移動することを決意します。
猛吹雪の中をオーガスティンとアイリスはスノーバイクで走り抜けます。途中で見つけたコンテナで2人は暖を取りました。うとうとと眠りについたころ、コンテナに水が勢いよく流れこんできました。コンテナは氷を砕き沈んでいきます。危機一髪でアイリスを助けることができましたが、輸血キットとスノーバイクは湖の中へと沈んでしまいました。
極寒の中ずぶ濡れ状態で、食料もバイクも失い、必死にアイリスを抱きしめ歩き始めるオーガスティン。次第に2人の絆は深まっていきました。
一方、アイテル号も惨事に見舞われていました。小隕石群の攻撃によりレーダーや交信システムが破損してしまう事態が発生してしまったのです。サリーとアドウォール船長、そして経験の浅いマヤの3人が修復のため船外へ出ます。再び小隕石群に見舞われながらもなんとか修復に成功し、一同ほっと胸を撫で下ろしたのも束の間。船内へと戻ろうとしたマヤが大量に出血していることに気付きました。隕石による機体の破片が身体を貫通していたのでした。大急ぎで船内に戻り応急処置をするものの、マヤは命を落としてしまいました。
ミッドナイト・スカイの結末
やっとの思いで目的地へたどり着いたオーガスティンは、すぐさまアイテル号に向かって交信を試みます。一度は交信できたものの、再び不通となってしまいます。
アイテル号の船内では、クルーたちの目の前に現れた、濁った色の地球にどよめきが起きていました。彼らはただならぬ事態を察しました。
オーガスティンはあきらめず交信を試みます。そしてついに、交信に成功しました。
「地球には存続できる場所がない、K-23へ戻るように。」オーガスティンから聞かされた信じがたい言葉を茫然と聞く乗組員たち。しかし彼らに選択の余地はありませんでした。
それでも家族と会いたい一心でミッチェル大佐は地球に降りる決意をします。マヤの遺体を家族に返してあげたいサンチェスも同行することにしました。
サリーは交信から聞こえる声の主がK-23の存在を発見した憧れの科学者オーガスティンと知ると、興奮し飛行士になるきっかけになった人だと伝えました。自分も名乗ります。
「アイリス・“サリー”・サリヴァン」と。
サリーと呼んでいた乗組員アイリスはオーガスティンの実の娘だったのです。ずっと行動を共にしていた少女アイリスはいつの間にか消えていました。
オーガスティンが地球に残った本当の理由はアイリスを守ることだったのです。任務を終えたと言わんばかりにオーガスティンは天文台を出て地球の美しさを目に焼き付けるのでした。
以上、映画「ミッドナイト・スカイ」のあらすじと結末でした。
「ミッドナイト・スカイ」感想・レビュー
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何が伝えたいのかさっぱり分からない話でした。地球に何が起こったのかも言わず、他の人たちも出て来ず、なんであれで死なないのかという吹雪の中を歩いて到達もあり得ない、「…え?終わり?」とそれしか感想がありません。
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あまり評判良くないですが…個人的には映像の美しさや話の展開など面白かった。
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主人公は口のきけない少女と、唯一生き残っている宇宙にいる人類のために帰るな、と伝えるために必死である観測所に向かう・・・静謐な世界観で装飾をそぎ落としたシンプルな物語が語るのは、人間にとって希望の力がどれだけ生きていく上で必要か、という力強いメッセージだ。
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後味の悪い映画でした。少女は幻覚だろうと途中で気付きましたが
そこに焦点を置くのではなく、危険を承知で地球に戻る船員のその後や
地球に残されてる人間の救済方法を描いて欲しかった。 -
評判が悪くても私は好きです。終末の雰囲気を存分に楽しめました。ラストもしんみりとしてて良かったです。
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とても良い映画でした。よくある地球滅亡のパニック映画とは異なり、非常に淡々と、静かにストーリーが進んでいくのは新鮮でしたし、地球に残った最後の1人はこういう感じなんだろうな、とイメージすることができました。
最後、地球はどうなってしまったのか、とても気になりますし、残った二人は無事新しい星で人類という種を残せたなども、色々考えてしまう映画でした。 -
ずっと見たいと思っていた映画でした。
SF映画によくあるドキドキハラハラする展開やアクションではなかったけれど、死を覚悟している主人公が絶望の中に未来への希望を見いだし、その達成感に満たされた気持ちが十分に伝わり、感情移入させられました。 -
コンロで鍋に引火して 警報器が鳴る 件。
30年後なのにキッチンで火? つけっぱなしで
火災報知器が鳴るはないだろw氷点下で 海に落ちて 無事な 件。
未来だから 瞬時に乾いて保温される素材の服なのかな… いや 見た目ただのダウンだなwなどなど。丁寧な設定がなされていないのが残念。
病ゆえの倒錯と、未来のテクノロジーでたいがいの
シーンにもっと説得力を持たせられたと思う。墜落した航空機で生存者を安楽死させるシーンも、ストーリーには無関係で… であれば もっと主人公の死生観を語らないと 唐突で しかない。
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モロ作り物の映像美に、わりと支離滅裂な設定、引きのない唐突な視点変更で集中して見るのに苦労しました。
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なんとなく気になる映画でした、正確な把握をしようとして見る映画ではなく最後までイメージで見届けるストーリーなんでしょうね。
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過酷で静かな終末の物語。
各々の危機や悲しみを乗り越えた先に、自ら運命を選ぶ選択、そして最期に救いと赦しが待っていました。
命を賭して娘アイリスを守ろうとした老研究者には、自己犠牲(sacrifice)の結果、最期に美しいK-23の夜景と別れた娘と直に会話できて、赦しと心の安寧を得られたのでしょう。
わかりにくい映画でした。少女は幻?重篤な既往症を抱えた初老の人物が北極の海に落ちて生きてられる?どこまでが現実でどれが幻なのか…あまりに倒錯していて最後まで感情移入できませんでした。