原子人間の紹介:1955年イギリス映画。もともとイギリスのBBCテレビが放送したSF連続ドラマを、ハマー・フィルムが長編映画としてリメイク。大ヒットし、2本の続編が作られた。主人公であるクオーターマス博士の名前は、H・R・ハガードの古典「ソロモン王の洞窟」の主人公クエーターメインをもじったもの。
監督:ヴァル・ゲスト 出演:ブライアン・ドンレヴィ (バーナード・クオーターマス教授)、ジャック・ワーナー (ロマックス)、マージア・ディーン (ジュディス・カルーン)、リチャード・ワーズワース(ヴィクター・カルーン)、モーリス・カウフマン(マーシュ)、ほか
映画「原子人間」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「原子人間」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「原子人間」解説
この解説記事には映画「原子人間」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
原子人間のネタバレあらすじ:起
ある夜、イギリスの田舎の牧場に巨大な物体が落下します。それはブリティッシュ・ロケット・グループが宇宙に打ち上げた人類初の有人ロケットでした。そのロケットはうまく打ち上がったものの、その後は57時間ほど地上との通信が取れなくなり、手の打ちようがなくこうして落下してしまったのです。
その計画の責任者であるバーナード・クオーターマス博士が知らせを受け、関係者とともに現場に急行します。無線でロケットの中と連絡を取ろうとすると、何かを叩く音が聞こえてきました。生存者がいると判断し、ロケットの扉を遠隔操作で開けると、中から宇宙服姿の男が這いながら出てきます。
クオーターマスがその体を支えて顔を見ると、それは乗組員のひとりであるカルーンでした。
原子人間のネタバレあらすじ:承
宇宙船の中を調べてみると、宇宙服だけが放り出してあり、残りの2人の乗組員の姿が見えません。開閉可能な窓はないので、宇宙船内部は完全な密室でした。遺体すら見つからないというのは、常識では信じられない事態です。
クオーターマスはカルーンに何が起こったかたずねようとするものの、彼はひどいショックを受けていて、返答できる状態ではありません。妻のジュディスに付き添われて研究所へ運ばれたカルーンは検査を受けます。
しかし精神状態は元に戻らず、ただぼんやりと目の前の空間を見つめるだけです。
原子人間のネタバレあらすじ:転
間もなくロケットの内部からジェリーに似た奇妙な物質が発見されます。分析してみると、その一部には人間の細胞が含まれていました。どうやら乗組員たちは宇宙で何かの物体に遭遇し、その影響で別の物質に変質してしまったようです。
やがて隔離状態に置かれていたカルーンが植物に対してだけ反応を見せるようになり、肌の様子が変わってきます。体調も悪化したため、研究所から病院へ移送されます。
妻のジュディスは夫がずっと研究対象として扱われることに腹を立て、人を雇って病室から脱出させることにします。
原子人間の結末
ところが逃げ出す時、カルーンはベッドのそばに置かれていたサボテンと一体化してしまい、ジュディスの雇った男を殺してしまいます。おまけにジュディスも腕がサボテン化した夫を見てパニックに襲われ、カルーンは居たたまれなくなってそのまま町中を逃走します。
その後、彼は薬局にいた人間や動物園の動物を襲ってその組織を吸収し、体を変形させ続けます。最終的にタコのような形となったカルーンはウェストミンスター寺院に侵入。自らそこに赴いたクオーターマスは、ちょうどテレビの生中継のために用意されていた電気ケーブルを用い、その生物に高圧電流を流します。
さすがに宇宙生物もこの攻撃には耐えきれず、燃え尽きて死骸となってしまうのです。
以上、映画「原子人間」のあらすじと結末でした。
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